楽天が携帯電話事業への参入を表明した後株価は2日連続で大きく下げました。
楽天だけではなくNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの株価も大きく下げました。
楽天参入で奪われれるだけの既存3キャリアの株価が上昇する筈はないのですが、当事者の楽天が一番大きく下げて誰も勝者がいないというのが投資家の見方。
既存3キャリアの株価もそれなりに下げて反応したということは参入する楽天が大きな脅威であるとは認めているということ。
でもね、国民目線としては勝者なんて要らないし携帯業界なんて全体で利益を減らせばいいんですよ!?
楽天参入による携帯業界の利益減=国民にとっては家計の中で嵩む一方の通信費減に繋がるから。
故に楽天参入は一国民として大歓迎します!
しかしながら、投資家目線では株式市場や巷の評論と同様に楽天の大きな決断には疑問符です。
巷で言われている通り、携帯通信のインフラを一から造るには少ないと思われるが絶対額としては巨額な6000億円の設備投資をして回収できる程の顧客を集められるのか?
ボーダフォンからの買収で既に整った設備と顧客基盤を手に入れて、最弱キャリアの立場から料金競争を仕掛け品質の改善や回線の増強をしてドコモ・auとの差を詰めれば良かったソフトバンクよりも遥かに高いハードルです。
1500万人の顧客獲得を目指すそうですが、逆に言えば自前の設備で提供するキャリアになるなら何百万人程度の顧客数ではビジネスにならないのでしょう。
しかしながら、大変野心的な目標でありどうやって取るつもりなのか?自信過剰ではないのか?と余計な心配もしたくなります。
ちょっと気になるのが、副社長さんの
「約1500万人のクレジットカード会員を抱えるなど、ブランド力がある」
から携帯の顧客も獲得できると自信を表わしたこと。
1人複数枚持つのが普通で切り替えを促すのも比較的容易だし、携帯はクレカほどネット通販との親和性は高くないし、クレカで1千万人以上集めたから携帯も同様に集められると思ったら大間違いだと思いますけどね。
クレカでは楽天が新規参入で業界の常識に染まらず独自の特徴やサービスである意味斬新に拡販して成功したことは確かでしょう。
でも、インフラ事業は品質と料金以外での差別化はクレカのように多様ではなく創意工夫も限定的と思われます。
更には、ドコモから回線を卸してもらって提供している楽天モバイル事業で契約数を140万も集められると、本格的にやれば簡単に1千万人でも集められんじゃないかと思えて来るのかも知れません。
でも、逆に考えれば料金が激安の格安SIMでも百万程度しか集められないのに、インフラを整備して既存キャリアに近いが1-2割下回る料金設定をしたとして、何故1千万人が楽天に切り替えるのか?
携帯ショップも他社同様に全国展開すれば高コストで3社と変わらない料金、削れば中途半端に安いけどサポートもインフラも半端で、格安SIMよりは遥かに高くて位置付けのわからないサービスになりかねない。
と、色々懐疑的ですが三木谷氏に携帯参入の秘策はあるのかも知れませんね!?
ただ、ソフトバンクの孫さんはタイムマシン経営とも言われるように海外の模倣も日本で真っ先にやって成功していますが、楽天の三木谷氏もAmazonとか海外の模倣好きながら若干石橋を叩いて渡るのかスピードは感じませんね。
だから、今更ゼロから携帯事業をやるつもりなんでしょうが!?
繰り返しますが、1国民としては楽天の携帯業界寡占市場への殴り込みを歓迎していますので、ぬるま湯に浸かっている既存3キャリアを茹でガエルにしてしまう三木谷氏のお手並みを拝見させて頂きます!
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posted by 韋駄天太助 at 00:40
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