2022年06月27日

東証が2023年にもアクティブETFを解禁!一方でパッシブの南アETFは上場廃止!?

日経の報道によると、東京証券取引所が2023年にもアクティブETFを解禁するようです!
現状の上場規則ではETFが「適格指標に連動する」ことを条件としているためアクティブ運用ができないが、1〜2年以内に規則を見直し指数に連動しないETFを上場できるようにするとのこと。

具体的に何が出来るようになるかと言うと、現在販売されているアクティブ投信をそのままETF化して東証に上場させることが出来て、信託報酬は販売会社取り分がないので低コスト化することが出来ます。(現実的にやろうとする運用サイドがあるかは不明)

アクティブETFと言えば、米国ではキャシーウッド女史率いるアーク社の破壊的イノベーションに特化したETFが有名ですね。
代表するARKKという銘柄で経費率は0.75%なのでパッシブETFと比べれば安くはないでしょうが、日興アセットがアーク社の助言を受けて運用している「グローバル・フィンテック株式ファンド」の信託報酬は税込1.925%なので、例えばアーク社が米国ETFをそのまま東証に重複上場させてくれれば本邦投資家は安く取引できるようになります。
(日本では米国株でもアーク社のETFは購入できないので期待薄ですけどね)

多様なETFが取引できるようになることは基本歓迎ですが、同時期に東証ETFに関して懸念するニュースも出ています。
東証は「NEXT FUNDS 南アフリカ株式指数・FTSE/JSE Africa Top40」(野村南ア40、1323)を7月25日付けで上場廃止すると発表しました・・orz。

野村アセットのリリースによると理由は、約14年運用継続したが残高が増加せず信託終了条件の1つである200万口を4年以上下回り今後も増加が見込めないと判断したとのこと。
指数自体の推移は堅調でこのETFは今年の4月にここ10年で最高値を付けていますが、残高が少なく取引も活発ではなく残念ながら上場廃止が決まりました。

確かに新興国の中でもニッチで南ア指数を定期的に買い付けるとか、短期の値上がり期待での買いやトレード需要も小さく売買は盛り上がらないし、残高も増えなければ野村アセットの取り分も小さく、逆に儲からないのに頑張って14年間も続けたと言えるのかも知れません。
しかしながら、米国にも南ア株価連動ETFは上場されて運用され続けている訳で東証ETF全体の取引が活発で投資家層が厚ければ廃止となることもない筈であり、既存ETFの残高増加なくしてアクティブETFを上場可能として取引が盛り上がるでしょうか?

何らかの知名度や実績もないのにアクティブETFを組成したところで本邦投資家が主体的に調べてアプローチして東証で取引をするとは思えません。
少なくともパッシブの南ア株価指数連動ETFは投資対象がとてもわかり易い訳で、アクティブETFは銘柄名見ただけではサッパリわからないことも多く、アークの重複上場でもなければ運用会社が投資家に手を出させるのは難しいように思います。

とはいえ制限されていたことが解除されETFが多様化することを否定するものではないので、アクティブETF解禁が東証ETF全体を盛り上げる起爆剤になることを期待しておきましょう!
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posted by 韋駄天太助 at 11:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月20日

NYダウ3万ドル割れ来た!でもバーゲンセールと言えないのは円安と時間軸!?

来ましたね、遂にNYダウ3万ドル割れが!(なんか喜んでるみたいでアレですが・・)

強い5月CPI結果を受けて直前に0.75%利上げを市場が急速に織り込み始めて30500ドル水準まで下げていましたが、予想通りのFOMC結果が発表されるとインフレ退治の姿勢を好感して(?)上昇に転じ30000ドル割れは回避したかに見えました。
ところが、翌日の木曜日は大幅に反落して3万ドルを挟んで行ったり来たりしながら金曜日まで横ばい推移して週末は29,888ドルで引けました。

確かに現環境下はFOMCで悪材料出尽くしの知ったら終いで上昇に転じていくことは想像しにくいですね。
5月のFOMC後は不可解な上昇に転じた翌日に大幅反落と似た動きをしましたが、今回は一応FOMC翌日にトレンドが変わった理由があります。
スイス中銀がサプライズの0.5%利上げを発表したことで世界的なインフレと金利上昇が意識されました。
なんせ15年ぶりの利上げですからね、それでもまだマイナス圏の政策金利▲0.25%ですがプラス圏に浮上するのも時間の問題で、スイス中銀よお前もか!とインフレの世界的な広がりや深刻さと利上げドミノに懸念が生じました。(日銀は別の惑星の話!?)

ただ、特別なネタがなくてもFOMC翌日は5月同様に下落に転じたのではないかと思います。
市場は決して必ずしも「効率的」ではないので、FOMC直後は短期筋中心の動きに主導され(上昇)、翌日にかけて冷静になり長期視点での判断が趨勢(下落)を決めていくと考えた方が良さそうです。
FOMC直後から引けるまでは売り方の買い戻しもあり予想通りの利上げ幅を好感しインフレ退治の姿勢を好感する程度の動きが主流となり、翌日は冷静になりこの上げ幅でもインフレ退治し切れない懸念、インフレと利上げが共に景気を冷やしてスタグフレーションとリセッション懸念まで織り込み始めると。

しばらくはFOMC直後の数%上昇など全く信用ならんと受け取った方が良いかも知れませんね。
NYダウは37000ドル近かった最高値から現状30000ドルを割ってる訳ですが、あまり切迫感がないのは円安のお蔭でしょうね。
1ドル135円近辺の円安が円換算べースでの米国株安を大きく和らげています。
ドルではバーゲンセールに見えても、米国株投信なんかの基準価額推移で見ると押し目程度にしかなってなかったりします。(笑)

まだまだ下げるか?どこまで下げるか?底がいつか?は誰にもわかりませんが、簡単にグイグイと上昇に転じていく展開はなかなか想像しにくい状況でもあり、ダウ3万ドル割れだから安いのかという判断は各々の時間軸によっても異なるし、かと言って下げる度に市場と同期して悲観して逃げていてはいつまで経っても勝てないのも事実ですね!?
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posted by 韋駄天太助 at 11:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月13日

40年ぶりの高CPIでリスク回避再びいや三度!今週にもダウ年初来安値更新の可能性!?

先週金曜日は米5月CPI上昇率が約40年ぶりの高さとなる8.6%と市場予想と4月実績の8.3%を共に上回ったことでインフレ抑制期待が剥落し利上げ加速が意識され、NYダウは▲2.7%の大幅下落となりました。
金利動向により敏感なナスダック総合指数は▲3.5%の下落になりました。

NYダウは木曜日と合わせて2日間だけで1500ドル超の下落となり、一旦の上昇局面で33000ドルを回復していた所から一気に急低下して31,392ドルで引けました。
今年はほぼ右肩下がりの展開となっていますが、ロシアの戦争開始から3月のFOMCで一旦アク抜けして調子こいて上昇する、インフレ懸念深刻化により8週連続でダウが下落した後にまた調子こいて上がる、5月のCPI実績を確認して甘い楽観だったと認識してまた大きく下げると今年6月で再びならぬ三度のリスク回避です。

上昇する度に3月が底値だった!5月が底値だった!という声が聞こえてきますが例によって当たりません。(笑)
5月に付けたダウの年初来安値30635ドルまで700ドル程度しかありません。

週明けのダウ先物も先週から下げて始まっているし、今週もイベントは目白押し。
3月から5月と底値を切り下げているので今回のリスク回避でも割って下押しする可能性は充分にありそうです。

火曜日には5月PPIの発表、水曜日にはFOMCの結果が出ます。
サプライズで0.75%引き上げの可能性も取りざたされてるし、今回はなくても次回以降の引き上げ幅拡大や長期化が意識されれば更なるリスク回避もありえますね。

2022年のマーケットは本当に難しい状況が続きそうです。
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posted by 韋駄天太助 at 12:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月06日

楽天証券の投信積立で楽天キャッシュ決済6/19開始だが楽天カードからの切り替え再整理!

楽天証券で6月19日から投信積立での「楽天キャッシュ」決済開始と告知されていますが、で?自分はどうするんだっけ?と一瞬思ってしまいました!?
スキームやスケジュールが若干複雑なので2月のアナウンス時に自分はこう使うなと決めていてもアレ結局どうすべきだっけと戸惑う人も少なくないと思うので再整理しましょう。

6月19日から開始となるのは8月買付分の楽天キャッシュ決済による積立分です。
楽天証券で積立枠を増やす場合と月5万円枠内で継続する場合に分けて考えます。

●今後も月5万円枠内で積立継続する場合
現在の積立を楽天カード決済で継続か楽天キャッシュ決済に切り替えるべきかを決める必要があります。
楽天カード決済によるポイント還元いわゆる改悪は9月買付分からなので切り替える場合はまだ急ぐ必要はないですが、方針が決まっているなら忘れない内に切り替えてしまった方が良いでしょう。

対象銘柄の信託報酬0.4%未満なら0.2%ポイント還元に低下するので、銘柄を問わず0.5%還元となる楽天キャッシュ決済に移行すべきでしょう。
(12月買付分までは楽天キャッシュ決済でもキャンペーンにより1%還元となる。)

対象銘柄の信託報酬0.4%以上なら楽天カード積立によるポイント還元は1%で変更がないので、楽天キャッシュ決済に移行するメリットはありません。

●今後は2方式併用して月10万円枠内で積み立てる場合
まずはポイント還元率を考慮して楽天カード積立と楽天キャッシュ積立の対象銘柄を決定します。
楽天キャッシュによる8月買付分に間に合うように設定を行い、銘柄入れ替えや積立額等で必要ならば楽天カード積立の設定も変更します。

基本は信託報酬0.4%未満を楽天キャッシュ5万円枠内で、信託報酬0.4%以上を楽天カード5万円枠内の計月10万円枠内まで増額させて投資することが可能となり、この層にとっては改悪ではなく改善というパターンも多いはずです。
(5万円枠の還元がそれぞれ0.5%と1.0%で10万円枠の平均でも0.75%と高還元のレベル)

低信託報酬の投信を月10万円まで投資するという方法もありますが、楽天カード枠5万円分の還元率が0.2%に低下して楽天キャッシュ分と合わせても平均還元率0.35%まで下がるので魅力はありません。
積立額の多い方は1%還元前後の他社での積み立てとの併用を検討した方が良さそうです。

楽天キャッシュ積立の申込締切日は「毎月12日までの積立設定で翌月の積立注文が行われます」となっているので、8月買付分に間に合わせるためには7月12日までに設定が必要と思われます。
楽天カードから9月買付分より楽天キャッシュに切り替えるだけなら8月12日までに設定が必要と思われます。
6月19日から設定開始とはなりますが、まだ1カ月から2カ月は検討する時間はあります。

2月の時点で告知されていたのか定かではありませんが、楽天キャッシュ積立では積立設定日を「1日から28日で選択できる」と今回知りました。
カード積立では選べず勝手に決められるケースが多いので、これは地味にメリットですね。
月内で分散したいなら楽天カードや他社でのカード積立、自分でNISAや特定口座で設定している積立買付日とバランスを考えて設定できますね。

楽天証券のクレカ積立が一部いや大分改悪されるとしても、改善点もあり良いところを見つけて上手く使いたいものですね。
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posted by 韋駄天太助 at 11:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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