2024年09月27日

SBIアセットがフランクリン提携で最安のインド株インデックスを出すも第一弾で次はブラジル!?

SBIアセットがインド株式対象のインデックスファンド
「SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックス・ファンド」(愛称:SBI・フランクリン・.インド株式)
を10月22日に設定すると発表しました!

投資対象は提携先のフランクリンが米国で運用する「フランクリン FTSE インディア UCITS ETF」で信託報酬はインド対象で国内最安となる0.2538%程度(税込)です!

SBIアセットは既にBSE SENSEX指数連動の「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」を運用していますが、フランクリンは中型株を含む「FTSE India 30/18 Capped Index(配当込み、円換算ベース)」が対象指数となり、SENSEXの30銘柄に対して230銘柄に分散していることが特徴です。
新興国で日経平均と同程度の銘柄数を組み入れることが必ずしもメリットばかりではないと思いますが、新興国指数にありがちな上位大型銘柄集中による金融業偏重のデメリットは緩和されます。(9月現在でSENSEXの金融業比率36%に対して約23%)

インドのNifty50でもSENSEXでもない対象指数で最安値のファンド登場もグッドニュースではあるのですが、既に過当競争気味のインド投信においては大きなインパクトがある訳ではありません。

大事なことはSBIアセットが「フランクリン・テンプルトンとの提携商品第一弾として」このファンドをリリースしたことを明記していること、つまり第二弾・第三弾とテンプルトン提携商品のリリースが続いていくことです!

SBIは7月26日にフランクリンとの提携を発表しましたが主眼は暗号資産であり、日経新聞は「現段階では日本国内のデジタル資産の市場が育っていないことから、まずはフランクリンが海外で提供するインドやブラジルなどの株式のETFを投資対象とした投信を日本で販売する見通しだ。25年度中の商品提供を目指す」と報じました。

前倒しで24年中にインド投信は出るので第二弾以降に「ブラジルなどの株式のETFを投資対象とした投信」が続くはずです!

今回の信託報酬0.2538%を分解すると、フランクリンETFの経費率0.19%にファンドが税込0.0638%(税抜0.058%)を乗せています。
この上乗せ信託報酬はSBIアセットが提供する「SBI・V・S&P500」「SBI・V・新興国株式」「SBI・iシェアーズ・インド株」「SBI・インベスコQQQ」と同一であり、「SBI・フランクリン・.インド株式」が競合の中で最安値となるように特別値引いた信託報酬ではなくSBIアセットの海外ETF連動投信の標準上乗せ価格です。

つまり、第二弾以降のフランクリンETF連動にも当該経費率に税込0.0638%を上乗せした信託報酬が設定される可能性が極めて高い(=ローコスト)!
ということは、フランクリンが既に米国で上場させている国別ETFに連動させたファンドをSBIアセットが設定した場合の信託報酬は以下の通りと予想できます!

【予想信託報酬0.1538%】(経費率0.09%):日本、香港、豪、カナダ、ドイツ、韓国、スイス、英国
【予想信託報酬0.2538%】(経費率0.19%):台湾、インド、ブラジル、中国、メキシコ

第二弾は日経も報じたブラジルを出して来る可能性が高いと思われますが、過当競争インドに並ぶ信託報酬0.2538%なら激安価格です!(SBIさん、是非とも出して下され!)

先進各国も日本は自国なのでさほどインパクトはありませんが、約0.15%で国単位に投資できるなら激安ですね。
そもそも豪英独などの単国に(ブラジルも)投資しようと思っても高い安い以前に選択肢が限られるので存在が貴重です。
SBIアセットさん、これらをもう惜しみなく全部投信にして出しましょう!

ブラジル株投信を筆頭にフランクリン提供商品第二弾以降の前倒し早期展開にも期待します!
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posted by 韋駄天太助 at 10:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月20日

Tracers S&P500トップ10インデックスが銘柄入替でM7投信から脱皮!?3カ月後の運用状況は?

5月16日に運用開始された日興の「Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)」ですが、3カ月以上経過して年1回の銘柄入替も行われたので運用状況をチェックしてみましょう。

銘柄入れ替えは6月21日に行われましたが、
除外:テスラ、ユナイテッドヘルス、ジョンソン・アンド・ジョンソン
追加:イーライリリー、ブロードコム、JPモルガン
となりました。

私はこのファンドを悪く言えばM7投信と揶揄しましたが、早くもそれを覆す良くも悪くもノンポリで思想信条と思い入れのなさを発揮する入れ替えをしてくれました!?
テスラを外したのでもうM7投信とは呼ばせない!(という強いこだわりも主張もないけど)

年1の入れ替えによりM7の中で勢いの落ちたテスラを外して、今をときめくイーライリリーとブロードコムを追加して、毎年強者のS&Pトップ10銘柄に投資し続けるのがこの投信のポリシーですからね。
これを個人でやると売買コストも嵩み利益なら課税も発生するところをファンド内で自動でやってくれるのがメリットですね。

但し、年1回5月の最終営業日を基準に入れ替えを行うのは荒っぽ過ぎますね。
たまたまその日だけ最大瞬間風速でトップ10入りして年間364日は圏外でもその銘柄を組み入れることになります。
毎月入れ替えればより良いことは間違いないと思いますが、頻繁な入れ替えでは売買コストも嵩むし低廉な信託報酬を維持することも難しくなるかも知れません。
今回追加の3銘柄でもトップ10内のシェアが12%近いので、そもそも10銘柄しか投資しないファンドで銘柄入れ替えはコスト高を招くため時期を決めて年1回機械的に選ぶことは仕方ないかも知れませんね。

運用開始から3カ月以上経過したので、S&P500連動投信とS&P10と値動きが近いと言われるNASDAQ100連動投信との騰落率を比較してみましょう。

騰落率(9/19現在)    1カ月 3カ月
Tracers S&P10    ▲4.16% ▲11.74%
eMAXIS Slim米国株  ▲1.67% ▲6.64%
ニッセイNASDAQ100 ▲3.67% ▲11.53%

残念ながらこの3か月間だけを見るとS&P10のパフォーマンスが一番悪いですね。
でも、やはりNASDAQ100の値動きに近くパフォーマンスも若干劣る程度でほぼ同等です。

じゃあNASDAQ100でええやん!という意見もあると思いますが、今後10年20年スパンでS&P10の値動きがNASDAQ100と似通るとは限らず、信託報酬もニッセイNASDAQ100の税込0.2035%に対してTracers S&P10は税込0.10725%で約半額で済みます。

非NASDAQ銘柄ではバークシャー・ハサウェイとJPモルガンを含みますがS&P10内でのシェアは計10%未満であり、テスラを除外しても現状はNASDAQ100とほぼ連動してしまうことは不可避かも知れませんね。

純資産総額も既に400億円を越えて、SBI証券の各種投信ランキングでも20-30位に位置しているのでソコソコ人気を集めています。
(因みにSlim米国はオルカンに次ぐ2位独占、ニッセイNASDAQは軒並みランキング一桁の大人気投信)
非常にユニークな投信なので今後も継続ウォッチしたいと思います!
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2024年09月13日

隠れ高分配のブラジル株ETF(1325)は下がっても利回り5%を維持!でも低コスト投信に期待!

今年もNEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信(1325)から分配金が出ました。
決算日:24年7月8日 1012円(100口あたり)

分配金利回りは分母に持って来る株価によって変動してしまいますが、直近の9月12日終値である203.6円を用いると100口で20,360円の時価に対して分配金を1012円貰えるので利回りは四捨五入でピタリ5.0%になります。
過去2年の分配金は100口あたりで22年:1807円、23年:1752円でしたのでこれでも大きく下げています。

面倒なので過去分も今年の直近株価で分母を統一すると、分配金利回りは22年:8.9% -> 23年:8.6% -> 24年:5.0%と下げて来ましたが、それでも国単位の株価指数連動ETFとしては高利回りを維持しています。
因みに、このETFは上場以来の2009年から2021年までは一度も分配金を出しませんでした。
突如として高分配ETFに化けた訳ですが一時的ではなく3年は続いていると言えます。

郵送された収益分配金計算書を確認すると、収益分配金に対する外国源泉税額の比率が6.8%になっています。
一方、本来15.315%であるべき所得税の比率が8.6%になっているので、外国源泉税額分を所得税から差し引くことで二重課税調整も行われて確定申告せずとも6.8%分の外国源泉税額は自動で取り戻してくれています。

3年間の分配金利回り合計で20%を越えるので、15年持ても分配金だけでお釣りが貰える勢いですがそうなってくれれば良いのですけど、その前は10年以上無分配でしたから過度な期待はしない方が良いですね。
来年は分配金利回りが上がるか下がるか、はたまた無分配に戻るのかはわかりかねますが、単なる株価指数連動でブラジルほど分配金を出す(=配当利回りの高い企業が多い)国はないし、S&P500や日経平均を買って5%以上の分配金なんてアリエナイことは確かであり、ブラジル株投資の魅力ではありますね。

但し、このETFは信託報酬が高めだし、個人的には配当金を分配せずに含みで再投資して欲しいので良質なブラジル株投信の組成に期待します。
以前書いたように、SBIがフランクリンと提携して海外上場のブラジル株式ETFを対象とした投信を販売する見通しとの報道があるので、まずはこの投信に期待します!

おそらく対象となるブラジルETFの経費率は0.19%だと思われ、投信側の儲けを乗せても低廉なコストでの組成が可能な筈です。
(因みに1325ETFの信託報酬率は税込1.045%です!)
但し、ブラジル株連動の米国ETFを対象とする投信だと三重課税問題がある分不利になりますが1325ETFは信託報酬高過ぎなので、その辺は実際に出てから検討しましょう。
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2024年09月06日

金持ち優遇是正で金融課税強化なら高所得層優遇のiDeCo拠出額引き上げも駄目だよね!?

自民党総裁選が金融課税強化の是非で盛り上がっているようですが、一方でiDeCoについては6月21日に閣議決定された方針で「拠出限度額の引上げ等について大胆な改革を検討し結論を得る」とされています。
方向性は既に決まっているので、現在は個人事業主が月額6万8千円、サラリーマンが月額2万3千円となっている拠出限度額が引き上げられる可能性は高そうです。

NISAとiDeCoが両輪のように語られますが、非課税制度のNISAに対してiDeCoは課税繰り延べ制度であり、NISAとは異なり万人にメリットのある制度ではありません。
では、誰にとってメリットの大きい制度なのでしょうか?

現役から老後に課税を繰り延べることで税率ダウンの大きい人 ≒ 現在課税率の高い人 ≒ 現在所得や給与の高い人
が一番恩恵を受ける制度であり、逆の立場の人が安易に利用すれば恩恵がないどころかむしろ課税が増えて損してしまう可能性のある恐ろしい(!?)制度でもあります。

私もiDeCoに熟知している訳ではありませんが、何も考えずにiDeCoに飛びついても損がないのは現在の所得税率が20%以上(地方税込みで30%以上)の層ではないでしょうか?
(逆に言えばそれ未満ならよーく考えて理解して納得して始める必要があると思います。)

年間所得金額330万円を越える部分から所得税率20%が課されます。
これは一見低く見えますが謎の給与所得控除があるサラリーマンならその他控除も含めてザックリ年収650万円以上となります。
もちろん累進課税なので一番得になる最上位層は所得税率45%となる年間所得4千万円以上の方々ですね。

あれ?石破さんはこの上位層が金融所得税率約20%で済んでいることがケシカランのではないですか?
それならiDeCoも庶民には恩恵のない拠出限度額拡大は同じロジックで否定しなければ理屈屋のくせして歩く論理矛盾の塊になってしまわないですかね、石破さん?

なぜ最上位層のiDeCo拠出時に地方税込みで55%もの非課税控除を「大幅に大胆に拡大する」ことには賛同しておきながら、同時並行で(策を講じて金持ちに限定したとしても)特定口座の課税率アップを声高に言い始めることは大いなる違和感と矛盾を感じます。
現状のiDeCoで個人事業主なら年間816,000円の拠出が出来るのにそれを更に「大幅に大胆に」引き上げて、国にとって金融課税のベースが縮小するから特定口座の税率アップが必要となるなら、iDeCoで金持ち優遇した結果普通の投資家に特定口座で穴埋めさせる本末転倒になり兼ねませんね。

非課税(繰り延べ)制度であるNISAやiDeCoは「善」なので積極拡大して、非課税枠外の特定口座で投資なんかやってる道楽金持ちは「悪」なのでどんどん巻き上げろという頭の弱い単純化で思考停止するのは止めた方が良いですね。

「大幅引き上げ」と言うからには月額10万円年間120万円程度への限度額拡大は目線にあると思いますが、
@一般層にとってはNISAに加えて、iDeCoで年間120万円を積み立てる余裕も資金もある訳がない
A現在低税率の庶民にとっては仮に資金があったとしてもiDeCoへの過大な拠出は老後に受け取る際の所得増により現在以上の高税率での課税を招きかず逆効果になりかねない
ことからiDeCo拠出額上限の拡大なんて「金持ち」以外には何の意味も恩恵もありませんね。

そもそもiDeCoは利益に非課税なんて言われますがコレがとんでもないミスリードであり、いやいや課税時期を老後に先送りしているだけでiDeCoは「利益」にも「元本」にもしっかり課税しますね。
金持ちが使うなら確実にメリットのある制度ですが、庶民にとっては利益だけに約20%課税される特定口座の方が優しい制度(かも知れない)ですよね!?

iDeCoに毎月10万円を何年も拠出できる高所得か資産家に課税を繰り延べた上で税率下げて助ける必要もない老後の資産形成を助けることを「善」とする一方、NISAとiDeCo拡大で金融課税ベースが縮小しているし「金持ち優遇」はケシカランから特定口座の税率引き上げが必要と言うのは詭弁を自覚しないなら理屈屋なだけで頭が弱いんですよ!?
本末転倒にも程がある!

全体や将来を踏まえずに各論かつ部分的な理屈が得意なことと聡明なことは別物ですね。
聡明な方に総理になって欲しいけど、誰でしょうね?
iDeCoって知れば知るほど本当にややこしい面倒な制度なんですよね。この件とは別でまた書いてみます。
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posted by 韋駄天太助 at 10:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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