先進国は利下げのオンパレードで金利差縮小して、スワップの旨みはなくなっています。
今後米国に続いてゼロ金利に近づく国もまだ増えてくるのかも知れません。
オセアニアも先進国よりは高いですが、まだ金利引き下げ打ち止めと見るのは早計です。
スワップ目当てでポジション取ろうにも何も選択できないと思ってますか?
あるじゃないの?とんでもない金利差をまだ維持している国々が!
トルコは16.25%、南アは11.5%という素敵な(?)高金利を維持しています。
(アイスランドクローナは、・・・ノーコメント。)
マイナー通貨は危険ですよ。
その怖さを見せつけられて、さすがに金利の高さだけで選ぶ方は少ないと思いますが、低金利通貨ばかりになった今、この圧倒的高金利はリスクテイカーを魅了してやまない。
ドル安トレンドとなった今、クロス円は軒並み上昇に転じていますが、マイナー高金利通貨は上昇力がまだ弱いですね。
理由として考えられるのは、
●高金利を維持しているが故に実体経済への悪影響が懸念される(大胆に利下げした国の方が景気回復は早い)
●流動性リスクが生じまだ不安があるので、マイナー通貨はまだ取引停止の危険があると考えられている
●大きく上昇しているのはユーロ等一部の通貨であり、株式市場を含めリスク選好にはなっていないので、ハイリスク通貨は買われていない
●今後は先進国に遅れて利下げに動くことが予想され、金利先安感があるので買われない
と、こんなところでしょうか?
トルコも本日深夜に政策金利の発表がありますが、金利を下げたい、でもリラ安は招きたくないのジレンマで、小幅引き下げかなと勝手に推測しています。
南アも0.5%引き下げたばかりですが、大きな市場の変動はなかったと思います。
マイナー通貨だから今回大暴落したかと言えば、そんなことはなくユーロも暴落したし、豪ドルの暴落よりも被害は小さかったと言えます。
長年の円キャリートレードが積み上がっていた通貨と(私のような)一部のマニアしかホールドしないマイナー通貨の差かも知れません。
もう1つ指摘すると、結果論で言えば、トルコリラより南アランドの方が危険度は高かった筈ですね。ランドよりリラの方が遥かに高金利ですけど。
ただ金利だけで通貨を選考するのもクレイジーですが、金利の高い順に危険度が高いと思うのも思考停止です。
(ここ数年の結果だけで言えば、トルコリラとキウイは金利差倍だが危険度は同程度であったと言えます。いや寧ろキウイの方が危険だった。でも未来は語れない。)
今後、リラやランドが怒涛の連続大幅利下げとなれば、金利先安感を嫌気して上昇しない・下落していく可能性も否定はできません。
また、高金利を維持し続けて、実体経済に大きな悪影響が出てくれば、怒涛の大暴落となる可能性もあります。
それがマイナー通貨の難しいところです。
でも、10月で一旦底を付けて(リラは11月で二番底)、円高からドル安に転換した今のタイミングなら買うチャンスかとも考えています。
(勿論、ビッグ3爆弾・実体経済の更なる悪化で、相場は底を打っていないと考えるなら、マイナー通貨は避けたほうが良いでしょう。)
10月の暴落は世界共通で全ての市場で起こったものなので、今後は当該国の個別要因でリスクがないかをしっかり追っていく必要があります。
トルコも南アもアイスランドのようにサブプライム商品で金融機関が直接傷んだ訳ではありませんが、新興国の方が脆弱で耐性がないことは間違いありません。
最後に教科書意見を。
「マイナー通貨は避けた方が無難です。誰も手を出さないから高金利で釣っているのです。デフォルトになっても知りませんよ。
金利差狙いでも、まずは情報が取りやすい米ドルにしましょう。
せいぜい豪ドル・キウイまでにしておきましょう。」
こんなつまらない教科書意見に良い子が従っても果実はなかった・・orz。
トルコリラが危険で英ポンドは安心なんて思考停止です。
自称プロを含め新興国を何も調べずに訳知り顔で語る人の多いこと・・。
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