新興国ETFの賢い買い方!指数と連動しないデメリットはメリットに変えて料理してしまえ!

明日26日にインド株ETFが東証に上場されるので、新興国株価指数に連動する国内ETFの私の買い方・使い方を書いてみます。
 
私は何度か新興国ETFを取り上げていますが、国内上場のETFはぜ~んぜん信用していません。
何故なら、本来ETFのメリットとされるべき特徴とは正反対のデメリットがあります。
 
それは・・、指数との乖離が大きく、買いたいときに買えずに売りたいときに売れない!(可能性がある・・。)
 
投資信託の場合、1日1回基準価額が決まるだけで約定も1日遅れるので、ETFの方が機動的に売買するのに有利と言われます。
暴落の初期段階で売り逃げたいなんて場合は本来ETFの方が有利な筈です。
 
しかし、指数との乖離が大きいと不利な価格で売らなければならない状況にもなりかねません。(逆も勿論有り得る。)
 
従って、とても不思議で笑い話になるんですけど、売りたいときにタイムリーに売りたい場合はETFよりも投資信託の方がベターだと思います。
 
この状況は今後改善されるかも知れないし、されなければならないのですが、現状では売りタイミングを数カ月の範囲で融通できる人の方が有利です。
 
何故なら、指数との乖離が大きいことはデメリットばかりではなく、下に大きく乖離したら買って上に大きく乖離したら売れば良いのです!
(これで指数以上のパフォーマンスを上げることも可能!)
 


でも長期でそんなETFを保有して大丈夫なのか?との質問には誰も保証できないとしか答えようがありません。
 
東証が定めるETFの上場廃止基準に以下の記述があります。
「上場ETFの一口あたり純資産額と特定の指標の相関係数が0.9未満となった場合において、1年以内に0.9以上とならないとき」
 
私の解釈では、1度でも指数から10%以上乖離した場合には警告を発動し、その後1年経っても10%以上乖離している場合は上場廃止になる。
 
指数との乖離なんて運用会社がその気になればいつでも解消できるはずだし、こんな条件に引っ掛かって上場廃止になれば恥なので長期的に乖離しっ放しということはないだろうと考えます。(保証はない!)
 
この前提を置けば、指数から下に乖離した場合は買いで問題ない!
 
では、どんな時に乖離してどのタイミングで買えば良いかをブラジルETFの具体例で説明します。
 
野村のETFの良いところは専用HPを設けて情報開示がしっかりしていることです。(↓ブラジルETFのページ)
http://nextfunds.jp/lineup/1325/detail.html
 
以下にこのページから週次の取引所価格と基準価額の推移グラフを貼り付けました。
BOVESPAETF_091125.png
 
基準価額は本来連動すべき価格であり、取引所価格は実際の売買で取引された価格です。
 
見ると、8月から9月までは下に大きく乖離して、10月からは上に大きく乖離していることがわかります。
傾向として、毎日上へ下へと大きく乖離するのではなく、乖離の方向が数カ月続く傾向があるので慌てる必要はありません。
 
ブラジル五輪決定が10月初旬でしたので、上に乖離し始めたタイミングとほぼ一致します。
私は8月にこのETFを買いましたが、取引は閑散としていて基準価額よりかなり安く買えました。
 
話は単純で、人気が出て買いが集まると上に乖離し、人気がない時は下に乖離する傾向があります。
 
五輪決定以降は今日に至るまで上に乖離しているので、私ならこの期間はETFに手を出しません。(だって明らかに損だから!)
 
このように非常に使い勝手が悪いので、私はしばらくETFと投信の二本立てにして、全てをETFに移行することはしないつもりです。
 
二本立てにしておけば、数カ月スパンで様子を窺ってETFが基準価額を下回ってきたタイミングで、投信からETFに移行すればオマケの利益も得られるかも知れません。
 
それでも不安を感じる方はETFを使わずに投信で我慢しておいた方が良いと思います。(ETFとして欠陥商品と言えば、現状はその通りです。)
 
野村のHPで毎日基準価額も載っているので、それも確認せずに買いを入れるとか、寄り付きで成行注文は絶対に避けた方が良いと思いますよ。
 
特に明日のインド株ETFの上場時はどれだけ上に乖離して寄り付くかわかったもんじゃありません・・。
 
乖離が大きく使えないと言わず、それならそれでETFを美味しく料理してしまえ!
 
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コメント

  1. 吊られた男 より:

    個人的な意見ですが、
     
    ×ETFは市場で売買できる=メリット
    ○ETFは市場で売買しなくてはいけない=デメリット
     
    こんなふうに考えています。
     
     
    もちろん、裁定機会を狙うような投資家にはメリットかもしれません。しかし、普通に保有を目指すような投資家には市場で取引が成立しないと売買できないような商品はただのデメリットだと思います。投信ならば取引が活発でなくても売れますから・・・

  2. 太助 より:

    そうですね。
    新興国の場合、投信は販売手数料も信託報酬も概して高いので、国内ETFにはコスト面のメリットがあると思います。
    例えば、インドではキャンペーンでもなければ3%の販売手数料が取られます。
    信託報酬も年2%を超えるケースもあるので、ETFとの対比でメリット・デメリットを秤にかけてどう使うかは人それぞれの嗜好や考えで変わってくるので、何が正解かとは言えませんね。
    少なくとも、ETFなので運用会社には指数との日々連動を頑張ってもらいたいものです。

  3. 太助 より:

    文章にいろいろなところが間違っています。
     指数と基準価額は、各ETFかなりの精度で連動しています(ファンド運用面)。
    たまに乖離してるのは基準価額と市場価格です(市場のミス)。
     また相関は乖離とは違います。
    ETFさん、ご指摘ありがとうございます。
     適切な使い方ではないかも知れませんが、指数と基準価額が連動しないとは一言も書いていないと思います。
     指数と基準価額が連動するのは当然なので、指数(=基準価額)と市場価格が連動しないと省いてしまっているのはミスリードかも知れません。
     また「相関」と「乖離」が違うのは辞書を引かなくてもわかりますが、どの箇所の使い方がどう不適切でどんな誤解を与えると、ETFさんは言いたいのですか?
     また、基準価額と市場価格の乖離は新興国ETFにおいて、「たまに」ではないことは指摘しておきます。
     ところで、貴コメントの最初に
    「文章にいろいろなところが間違っています。」
    とありますが、これは日本語の文法として間違っています。
    「文章の・・」でなければ正しい日本語ではありませんよね???
    でも意味はわかるし、国語の試験ではないのだから、普通は誰もそんなツッコミはしませんよね。(私も普通はしませんよ[笑])
     「てにをは」や言葉の使い方よりも、内容に関して意見を書いて頂いた方がお互いに有意義ではないでしょうか?
     例えば、(ファンド運用面)と(市場のミス)で何かを言いたいのかも知れませんが、もしそうなら舌足らずで誰にも伝わりませんよね・・。

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