民主党政権なら中川氏の外貨準備多様化方針でドル安を招くか?&キリンとサントリーの経営統合はアジア市場で欧米に勝つため?

【キリンとサントリー統合の影に中国?】
 
日本の政局も盛り上がって(?)来ましたが、キリンとサントリーが経営統合を検討しているというニュースが目を引きました。
 
これからの時代を先取りする面白いニュースだと思います。
 
ビール業界と言えば、寡占の代表例でキリン・アサヒ・サントリー・サッポロで市場を牛耳っています。
このような業界では充分なシェアが取れていれば合併という発想は出てこないと思うのですが、見据えているのは日本ではなく世界のようです。
 
ビールの世界最大の市場も今や米国ではなく中国であり、年率10%以上で伸びています。
一方、日本のビール市場は少子高齢化(少子は関係ない?少若者?)により頭打ちで市場の拡大は期待できません。
それでも、価格競争に晒され第三のビールなら缶ジュースと変わらず100円程度で売られています。
 
目的の1つは合併によるリストラで国内の伸び悩む低価格市場でも利益を出す、2つ目は中国を中心とした拡大する海外市場でパイを増やすにはグローバル企業として大きい方が有利である、ということが推測されます。
 
でも、これってビール業界に限ったことではなく日本の企業全体が抱える問題ですね。
 


国内市場に留まっていては、売上が右肩下がりになりかねない訳です。
今後は日本の企業が世界で戦うために大手同士でも積極的に合併するケースも増えていくかも知れませんね。
 
でもそうなると、日本に本社を置いてべらぼうに高い法人税を払う必要があるのかと海外に本拠を移す企業も出てきたりすると、日本にとっては税収も減るわ雇用も減るわと好ましくない状況にもなりかねません。
 
経営統合は両社の主導権争いや上の人達の保身が絡んで破談で終わるケースも多いと思いますが、それを上回る危機感があって上手くまとまるのかを見守りたいと思います。
 
9日続落した日経平均もNYダウが充分上昇したのでさすがに今日は上昇に転じるでしょう。
 
 
【民主中川氏はドル離れ路線?】
 
次期政権が民主党になる可能性も高まってきましたが、民主の中川正春「次の内閣」財務相が昨日外貨準備の多様化について発言しました。(Bloombergより)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=aFtQjxe9Lvb8&refer=jp_news_index
 
「ドルの信認が揺らいで日本経済が直撃を受けたり、外貨準備に為替差損が出たりするようなリスクは中長期的に回避すべきだ。そのためにも円の国際化を進めるべきだ」とIMFのSDR建て債券引き受けや米国にサムライ債の発行を要請する考えを示した。
 
「日本の貿易収支からみても、米国よりも中国との関係が大きくなる。ASEANもこれから伸びる。日本の軸足としては、米国よりもアジアが大きくなると考えなければならない」
 
民主党が政権を取ればこの方が財務相になるはずですが、これだけを読んだ個人的な印象は与謝野さんよりもわかっていて問題意識も高い。(中川さんの顔も知りませんけど)
 
日本の要人がこのような発言をすれば為替市場に影響を与えるはずですが、日本だからか、海外に伝わっていないのか、まだ政権を取っていないからか、昨日の市場に影響を与えたという話は聞きません。
 
でも中国のドル懸念発言と内容は変わらないと思いますし、日本が米国債からIMF債にシフトするなら為替市場にも大きなインパクトを与えると思うのですが・・。
 
アジアの重要性がわかっていることもGoodですし、今後民主の中川さんに注目してみようと思います。
 
次期総理がポッポでも財務相がしっかりしていてくれたら・・。(笑)
(米国のメディアはHatoyamaが総理になっても、Asouと同じく上流階級の出なのであまり変わらないだろうと伝えていたようです。どうせ日本のリーダーだし、ボンボンの甘ちゃんって意味?)
 
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