ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイのQ3決算は9%の減益となり、保険事業等の本業は好調で増益も投資関連で損失を出したことが響きました。
前年同期の投資・デリバティブ関連で13.9億ドルの利益に対して、今期は1.07億ドルの損失で一番大きく足を引っ張ったのは英小売テスコで6.78億ドルの評価損を出したことです。
バフェット氏は売上減と粉飾疑惑で11年ぶりの安値に沈んだテスコへの出資について「自身による大きな過ち」と認める発言をしています。
投資の天才がこうやって素直に認めてしまう飾らなさが信用・信頼される理由だと思います。
まれに大失敗するなら天才には「弘法も筆の誤り」で済まされますね・・。
が、・・。うん?ちょっと待って?
バフェット銘柄で有名なコカコーラとIBMも減益決算で株価が窓を開けて下げちゃってますね・・。
コカコーラが北米の売上が1%減少等の理由で14%減益、IBMも予想外の減収減益で15年の利益目標を断念。
バフェット銘柄でちょっと悪いニュースが続きますね。
まあ、コカコーラはバフェット氏の永久保有銘柄で有名だし、逆境や下り坂もお付き合いする訳だから、悪い時だけスナップショットで「弘法も・・」と言うのはアンフェアですね。
しかしながら、北米の売上減はマクドナルドの不調も合わせて米国人のジャンク離れとも言われているが、氏のコカコーラに対する長期的なビューに変化はないのだろうか?
また、IBMの株をバフェット氏が大量に購入したのは2011年と最近のことであり、おそらく今の株価は平均購入価格を下回っているでしょう。
勿論、グローバル化するITのインフラ企業として今後数十年の成長を見込んで「老舗」企業に投資をしたのだから、3年目に付けている株価など氏にとっては何の意味もないということかも知れません。
これら以外の保有銘柄でも下げが目立っているものは多く、今年は天才がS&P500指数にアンダーパフォームする数少ない「筆の誤り」イヤーかも知れません!?
でも、リーマンショック後から氏に対して少し首を傾げることが少なくないんですよね・・。
バフェット氏も80代半ばなので、人間である以上判断力が衰えたって不思議じゃないし、それが彼の偉業を汚すことになる訳でもないと思います。
ただ、最近のバフェット保有銘柄の良くないニュースと株価下落が「筆の誤り」なのか「弘法の判断の誤り」なのかは今後も要注意で見ていく必要があるのかも知れません。
ここまで来たのだから結果がどうであろうと、生きる伝説のバフェット氏には生涯現役を貫いて頂きたいですね。