8月1日の記事の続きです。
STAM新興国インデックスオープンは素晴らしい商品であると前置きした上で、私のブログらしく落とします!?
新興国と言っても、世界の9割の国はこの分類に入ると思われますが、一体どこの国にどのような割合で投資しているのでしょうか?
ポートフォリオの5%~20%程度新興国に分散したい人はあまり考えずにこれを買っておけば良いと思いますが、私を含めそれ以上の新興国重視派はこれを押さえずして「新興国」100%だからなんて買ってはいけないでしょう。
STAM新興国は、MSCIエマージングマーケットインデックス指数に連動しているので実際にはこの指数を斬ることになります。
実はこの指数に連動する投信やETFは世界にも沢山あって、新興国のメジャーな指数です。
<参考:同じ新興国指数に連動する海外ETF(EEM)のチャート>
STAM新興国はまだ実績期間が短いので、過去のトレンドはこのETFにドル円レートを掛けたものに概ね近いと考えて良いと思います。
でも、私はこの指数が気に入らない!
STAM新興国は世界の22カ国の新興国に広く分散しています。
これをシェアの高い順に10カ国並べて見ます。
中国 18.4
ブラジル 14.9
韓国 12.0
台湾 11.4
南アフリカ 8.2
インド 6.5
ロシア 5.7
メキシコ 4.5
イスラエル 3.9
マレーシア 3.3
その他 11.2
【上位10カ国で9割近いシェアを占めている!】
上位10カ国で88.8%を占めていて、下位12カ国はたった11.2%です。
最下位のアルゼンチンは0.1%なのですが、パフォーマンスへの影響は殆ど無意味です。
11位のチリが1.7%ですからその下は無視して、9割のパフォーマンスに影響を与える上位10カ国をよく押さえた方が良いと思います。
【地理別に見るとアジア新興国投信か?】
これを地理別に斬ると、
アジア 55.0%
中南米 22.4%
欧州アフリカ 22.4%
となり、アジアが過半数を占めています。
わかり易く言えば、STAM新興国を100万円買えば、アジアの株を55万円買うことになります。
これはアジアに新興国が多いこと、欧州・北米に先進国が多いことを考えればバランスが良いと言えるのかもしれません。
しか~し、ここにSTAM新興国の重要なポイントがあります!
韓国・台湾の2カ国が23.4%も占めているのです。
(100万円分買えば、韓国・台湾株を23万円買うことになる!)
これがなければ地理的構成は綺麗に3等分されるでしょう。
韓国・台湾が新興国なのか議論のあるところだと思いますが、MSCI指数がそうなっているので仕方ありません。
実はかつては韓国が最大のシェアを占めていました。
定期的にモルガンスタンレーが指数構成の見直しを行うのでお任せしておきたい人には良いと思いますが、韓国・台湾のウェイトが今でも大きいように思います。
更に別の斬り方をすると、・・・まだまだありますが、これはまた後日!
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
個人投資家にできることといえば「そのインデックスでいいのか?」を考えることですよね。
MSCI KOKUSAIでもアメリカの比率が高すぎるという声もよく聞きます・・・
Emerging Indexの構成国は、今のところ継続審議中ですが、韓国は来年か再来年にはほぼ確実(?)で、台湾も近いうちに外れそうですね。イスラエルが外れるならこの2国が外れてもおかしくありません。
STAM新興国株式に話を戻しますと、住信AMのページは2月の情報ですが、すでに対象国ではないアルゼンチンは入れ替え完了しているんですかね・・・!?
アルゼンチン程度の規模であればパフォーマンスへの影響は小さそうですが、近いうちに控えているイスラエルや予想される韓国や台湾の場合には影響は大きそうで、ちょっと不安視しています。
>韓国は来年か再来年にはほぼ確実(?)で、台湾も近いうちに外れそうですね。
Oh! Goodな情報をありがとうございます。
でも、この2カ国があるとないとでは私にとっては全く異なる別の投信です。
ウェイトを徐々に落として消えるのではなく、23%のシェアが一気に落とされるのなら、指数の連続性としても如何なものかと思いますが・・。
それらが外れて、国別のシェアがどう変わるのかも情報があれば押さえておく必要がありそうですね。