まだ情報が少ないのですが、販売会社の1つであるSMBC日興証券のページより。
http://www.smbcnikko.co.jp/products/inv/item/inv_8495/index.html
「GS グローバル・ビッグデータ投資戦略」(愛称:AIブレイン)
購入手数料は上限3.24%で販売会社が定める率と一般的で、おそらく3.24%で販売されるのではないでしょうか?
しかしながら、信託報酬は年率1.323%(税込)で大手証券会社がセミナー開催して販売する投信にしては低率に抑えられているようで、24時間不平言わずに働くAI君が人を追いやってコスト削減できた効果なのでしょうか!?
●ファンドの特徴
1.日本を含む先進国の株式を主な投資対象とし、信託財産の長期的な成長をめざして運用
2.ビッグデータやAI(人工知能)を活用したゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント独自開発の計量モデルを用い、多様な銘柄評価基準に基づいて幅広い銘柄に分散投資
●投資判断に活用するビッグデータの例
・100万本以上のアナリストレポート
・28.8万件の決算説明会議事録
・無数のウェブ・アクセス
・2600万件以上のニュース記事
をAIが24時間収集して分析するんだそうです。
そりゃ人間ごときには無理な芸当ですわ!
しかも、自然言語処理技術とやらで100万本のレポートからアナリストの「文章の意図を見抜く!」ことにより、「アナリストが買い推奨に転じる前に株価上昇の恩恵を享受」できるんだとさ!
そりゃ処理能力では機械に勝てないけど、文章の意図まで的確に見抜かれては人間様がやることはありませんね・・。
さて、合理的な市場参加者により形成されているはずの(という前提から間違っている)「効率的市場論」はAIの登場により修正が迫られる、というより真の「効率的」が達成される逆説となるのでしょうか!?
いいえ、この投信ではそもそもアナリストの人間技分析が間違っていればAIが先んじて市場に「非効率」を織り込むだけなのでそうとは言えません。
(それは投信が儲けられないことを意味しないし、分析の正しさに関心はないのでしょう。機械だから!?)
そうは言っても、ヘッジファンドの短期収益狙いから企業分析に基づく長期投資までAI活用は様々に試みられているし、感情的で間違いだらけの人間を隅に追いやり合理的なAIによる「効率的市場」形成という新たな時代に投資家は立ち向かわなければならないのかも知れません。
プロ棋士も将棋でAIに負けるのに、へっぽこ投資家の我々が市場でAIに勝てるのでしょうか?
AIの登場により投資家も失業!?
この投信も能書きでは文章見抜くとか言っていますが、東大目指したAIロボが壁にぶち当たったのは「読解力」で、研究者は「現段階のAIにとって文章の意味を理解することは不可能に近い」と判断しています。
ただAIの進化過程とスピードはなかなか想像しにくいし、人間とAIが共存共栄で競い合って幻想の「効率的」を目指そうと努力する新たな市場を想定して向き合う必要はあるのかなと思います。

コメントを書く