歴史的瞬間ではありますね。
3月1日には場中で39,990円を付けましたが4万円台には乗せることができずに引けました。
しかし、週末の米国市場が堅調だったことから日経平均先物は4万円を越えて引けました。
週明けの日経平均は夢の4万円台で寄り付いて始まる可能性が極めて高い状況です。
恐ろしいですね!?
私は昨年末に24年中の最高値更新も夢物語ではないと書きましたが、2カ月掛からず更新とは夢にも思わないし、予想できた人もほぼ皆無でしょう。
評論家や上場企業社長の予想も8割願望込みで年後半から年末には最高値更新とか4万円台という声が複数聞かれたという感じでそれが多数派でもありませんでした。
最高値更新に関して様々な解説がされていますが、2024年から新NISAが始まったことも大きく寄与したことは間違いないでしょう。
但し、日本人のNISA資金が東証に流れて日経平均を押し上げた訳ではなく、それを見越して囃した海外勢が先回り買いした結果2カ月足らずで6千円ほど押し上げて最高値を越えてしまったという感じですね。
失われた34年を経験した日本の個人投資家はむしろ売りに回っていたし、そりゃ株価が年初の33000円台からあのバブル最高値にスピード違反で急上昇していく過程でホイホイ買える人は少ないですね。
さて、バブル後の失われた34年の中で日本株の積み立てを開始するのに最悪の時期はいつでしょうか?
間違いなく2024年ですね。年初から2度目か3度目の積立時には日経平均を最高値付近の3万9千円前後で買い付ける訳ですから。
過去30年の間にいくらでも何割でも安く買えた訳なのに何故ここで始める?(理由はそこに新NISAがあるからの1点!)
日本においては34年に1度の珍事(!?)となる株式市場の最高値更新が新NISA導入年に重なるのはかなり低い確率ですが単なる偶然でしょうか?
NISAが手本とした英国ISAは1999年に導入されましたが、日本では旧(一般)NISAが2014年に開始され、制度拡充された新NISAが2024年に導入と日本らしく遅いんですね。
バブル崩壊から34年も経って「さあ国民の皆さん、非課税にしてあげるから積立を中心に株で資産形成しましょう!」と新NISAを導入した年の2月に史上最高値到達とかある意味コントです!?
4万円は到達点ではなく出発点ですって投資家を34年裏切り続けた日本株で言われても説得力が!?
気概もなく物事にタイムリーに適切に対処する能力も低く後手後手で34年を失って来た国の新NISA制度導入がまさに5年前までは奇跡としか思われなかった日経平均史上最高値更新タイミングの強力な逆指標になった訳です!?
言いたいことは色々あるのですが、経団連の会長さんも「突破した時くらいは素直に喜べばいい」とある意味本音を言っているので、日本が膿を出し切って大きく変わったなんて全く思いませんが、投資家としても一国民としても34年前の自己過大評価浮かれ勘違いとは明確に区別した上で喜んでおきましょう。
でも、日経平均が34年という壮大な時間をかけて3万9千円前後でダブルトップを形成するなんてオチはやめてね!?
日本株に必要なことはバブル的な鋭角上昇ではなく、たまには年間騰落マイナスの年があっても平均的には期待リターンがプラスで毎年株価が上昇していき資産を託すに足ると期待できる「普通の資本主義社会」のマトモな株価指数に昇格して、特に自国民から30年失ってきた信頼を再度勝ち取ることなんです!

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