いわゆるトランプトレードが次々と曲がり始めていますね。
トランプ大統領当選が利するのはまず自国第一主義でグレートアゲインにメイクするはずの米国株価。
トランプが強く支援を表明した暗号資産、米国政府効率化省(DOGE)を任されたイーロンマスクが経営するテスラが強い恩恵を受けるはずでした。
一方、トランプ関税等で株価に下押し圧力を掛けられるのが中国・欧州・メキシコ等のはずでした。
でも、だからと言ってトランプ時代は米国株や暗号資産を買っていれば確実に儲けられるなんてトレードがあるはずもなく、当たり前過ぎることは疑ってかかった方が身の為であるというのが私の基本的考え。
実際にトランプ発動の関税が下押ししているのは米国株価です。
NASDAQとS&P500は米大統領選のあった昨年11月5日の株価を下回って来ました。
NYダウはまだ辛うじて上回っていますが、完全にトランプトレードは巻き戻されました。
テスラの株価は12月17日にトランプ当選前の水準に対して2倍近い480ドルまで上昇しましたが、足元は260ドル付近で巻き戻されています。
当然マスクにはテスラに有利になるようトランプに働きかけたり政策に反映させたい意図があってDOGEを引き受けたと思われ株式市場もそれを囃しましたが、現状ではそのプラス面よりマイナス面が目立ってしまっています。
ビットコインもまだ大統領選時の水準は上回っていますが、12月から1月に10万ドルを超えた価格は乱高下しながら足元で8万ドル程度まで下げています。
通常なら米国株がこれだけもたつけば全世界の株価が影響を受けるはずですが、今回はそうなっていません。
高関税を掛けられる側の株価はどう推移しているのでしょうか?
香港ハンセン指数は今年に入ってから米国が軟調でも右肩上がりで24,000を越えて来ました。
ここから折り返して大きな下落に転じなければ10年スパンでの底を脱して上昇に転じる可能性があります。
独DAX指数も米国株下落にお構いなしに先週木曜日に最高値を更新しています。
英FTSE指数も足元は下げていますが、3月3日に最高値を更新したばかりです。
メキシコボルサ指数も今年に入ってから上昇に転じてトランプ当選時よりは高い位置にあり、米国株よりはマシな状況です。
トランプ関税と政策に一番怯えているのは米国株価といつものごとく日経平均?。
日本の株価にはトランプ当選は中立とも言われてたし現状日本を狙い撃ちするような政策も出ていませんが、トランプ当選時より遥かに株価を下げているのは日経平均です。
上昇時には米国株についていかずに横を這いながらリスク回避時には心配性で米国の2倍下げてメタメタになる俺たちの日経平均が帰って来た!という感じもしますね!?
昨年に4万2千円をつけた時には強くなったな!変わったのかな!とも思ったのですが・・。
現状での結果論ですが、トランプ当選時にトランプトレードに乗らずに不利になると言われた中国や欧州に逆張りしていれば儲かりましたね。
今年は各国の株価水準是正の年になりそうな気がします。
過剰に期待され根拠もなく安心され楽観されてきた米国株は横這いか下げる、割安に放置された欧州や中国株は上げる、日経平均は・・・?
このトレンドがトランプ政権ではずっと続くのか?パラダイムが変わり更に10年スパンで長期のトレンドとなっていくのかはわかりませんが、今足元のトレンドはトランプトレードの逆回転による米国株下落であって世界株安ではありません。
ここ数年感じることですが、米国株に対する楽観が過ぎるのは確かであり、ど素人を含めた本邦投資家が徒党を組んで頷き合い頑なに妄信することは危険なサインだと思っています!?
2025年03月10日
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