2025年06月23日

楽天・マネーファンド利回り0.463%はネット銀上位0.41%を上回るが機動性に欠ける

楽天証券が6月5日から「楽天・マネーファンド」の取り扱いを開始しましたが、6月17日時点の直近平均利回り0.463%で、ネット銀行条件上位の普通預金0.41%を上回る高金利となっています。

元本保証はないもののMRFであり、金利が高いなら当座の資金はネット銀行普通預金ではなく楽天マネーファンドに入れて置けば良いかと言えばそうとも言い切れません。
「公社債投資信託」に該当するので、オルカンやS&P500の投信を売買するのと「似たような」手間が掛かると考えておいた方が良く機動性には欠けます。

何カ月も動かす必要のない資金ならこの金利を上回るネット銀定期預金にでもぶち込んでおいた方が良い訳で、株や投信の待機資金や生活費など機動性が求められる資金ですよね。

申込み締切時間:毎営業日16時、それ以降は翌営業日の申込み扱い
引き出し方法 :申込みの翌営業日に換金代金を預り金に入金(締切時間は毎営業日16時、それ以降は翌営業日の申込み扱い)

今日必要だと思い引き出しても間に合わず翌営業日に証券口座への入金となります。
16時以降だと翌々営業日まで拘束されたままだし、ワーストケースなら金曜の16時台に引き出し申込をしても換金されて使えるようになるまで翌週火曜日を待たなければなりません。
週末のニュースで月曜朝の東京時間で株価暴落を確信して買おうと思っても間に合わないなら、何の為の待機資金なのかわからないし、このような用途には使えません。

では、ネット銀行上位との金利収入差はどの程度になるのでしょうか?
計算簡略化の為に1年を360日、1カ月を30日、税率を20%に丸めます。

1千万円を1年間預けた場合に両者で得られる金利の違いは、
楽天MRF:1千万円x0.463%x80%=37040円
ネット銀 :1千万円x0.410%x80%=32800円
で楽天MRFが4240円上回ります。

1千万円を1カ月預けた場合に両者で得られる金利の違いは、
楽天MRF:37040円÷12カ月=3086円
ネット銀 :32800円÷12カ月=2733円
で楽天MRFが353円上回ります。

この程度の金利差だと微妙ですよね。少し上回る金利収入を資金の機動性を弱めてまで取りに行くかは資金の用途による違いや個人差があるでしょう。

しかしながら、預金とは異なり楽天MRFは特定口座に区分されるので株や投信の損失と相殺できれば課税されない(還付される)メリットがあります。
このメリットも個人差があると思いますが(ぶつける損失が存在しないor他の株投信利益と相殺すれば良いだけならメリットなし)、楽天MRFなら税引後を考慮せず税引前利益を手にすると考えるなら、
楽天MRF税引前利回り:0.463% >> ネット銀税引後利回り0.328%(=0.41%x80%)
で、得られる金利収入の差はかなり開きますね。

また、引き出し後の入金は楽天証券の預かり金となるので、他証券口座で使いたい資金なら通常は更に銀行口座への出金で1営業日遅れるというデメリットがありますが、これには回避策があります。
マネーブリッジを利用している場合は楽天銀行に無料で1営業日合計1000万円までの即時出金が可能なので、1000万円までなら当日中に他証券へ資金移動することは可能です。

ということで、私も使い方や使い勝手が悩ましくてまだ手を出していませんが、楽天マネーファンドを上手く使えればネット銀よりも高金利が得られることは確かですね。
posted by 太助 at 12:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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