くりっく365の南アランドの8.4円問題を検証する!(2):東金取のお役所対応は顧客の信用を失うだろう!「信頼と安心」を取り戻せ!

前回の続きです。
 
以下はロイターが報じた記事ですが、東金取と業者の意思疎通も図られていない当日の混乱ぶりがわかります。
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 南アランド/円で市場実勢と異なるレートを提示したTFXの「くりっく365」取扱会社の間で動揺が広がっている。「くりっく」を取り扱う証拠金各社はTFX提示のレートに準拠するため、実勢より低くてもそれが公式レートとなり、口座を保有する顧客が強制的に損失確定の決済を発動するストップロスの対象となったためだ。「くりっく」に参加する証拠金会社関係者は「複数の顧客に対して損失確定の決済を行わざるを得なくなった。現在TFXに見解を求めており回答待ちの段階だが、現実問題として後になってから損失を補填するのは不可能。しかし、レートは実勢と大きく違う。どう対応したらいいのか」と話している。(11月2日15:10)
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その後に東金取が世間の騒ぎの大きさに気付き慌てたのか、ようやくHPに正式に見解を発表しました・・。
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10月30日付の南アフリカランド/日本円取引において、取引終了間際の4時59分についた値段は、その時点において、市場動向からマーケットメイカーが提示した市場レートであり、システム障害等によるものではありません。ご理解の程宜しくお願い致します。
(本件に関するお問合わせ先)
株式会社 東京金融取引所
業務部 為替証拠金取引監視グループ
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○×△???
 


一体何を監視しているのかというツッコミはさておき、何をどう理解したら良いのでしょうか?
 
あの時点において、8.4円の暴落価格を提示しなければならない市場動向とは如何なるものなのか?
 
ガキの使いやあらへんで!
出ました、困った時のメッセンジャーボーイ!伝言でーす!
「マーケットメーカー(以下MM)に確認したら正しい市場レートだと言ってました・・。」
 
「子供の使い」であると共に、店頭FXでどこもそんなプライスを付けていないし取引所のレートだけが大きく乖離しているのに正しいと言ってしまうことに、我々が日本の公的なFX市場であるという「お殿様」っぷりを感じてしまいます。
 
かつ、顧客に良いサービスを提供して対価として手数料を頂くという商売の精神に欠けた「お役所対応」っぷりも感じます。
 
正式見解を勝手に解釈すると、
●日常的な急落レベルでも流動性の低い時間帯には、意味不明な市場動向により8円が提示されることは今後とも起こりえる。(8円で収まるかもわからない)
●取引所はMMのベストプライスを機械的に選択するだけであり判断しませんので、一切の落ち度がありません。1円が提示されても、それがベストプライスなら公的取引所の正しい市場レートになります。困るなら使わなくても結構です。
ということですね。
 
普通のビジネスなら、そんな価格はどこも提示してねえぞゴラァとMMに異常値と認めさせて顧客に資金を返還すべきでしょう。
 
(腹の中や心の中は置いておいて)公式見解では取引所には何の落ち度もないということですから、利用する側は今後の改善策・防止策も講じられないと理解すべきでしょう。
 
約款を盾に責任回避を優先したのでしょうが、それが通ったとしても今回の対応が、顧客の信用・信頼を大きく損なうことがわからない訳ではあるまい。(いくらお役所体質とはいえ・・)
 
また、約款上は明確に取引所が補填すべきであるとは断定できなくても、顧客が世間では異常な(取引所では正常な?)レートで生じた損失を被るべき自己責任の範囲とも言えないでしょう。
 
少なくとも「信頼と実績の取引所FX」「完全マーケットメイク方式で魅力的なスプレッド」「公的な取引所のFXだから安心」と宣伝していることに、明らかに反する失態であり対応です。
 
起こってしまったことはどうにもならないので、その後の誠意・常識ある対応が重要ではないでしょうか?(あなた方の給料はどこからやって来るのか?)
 
このまま問題なしで押し切れば、顧客は離れていくでしょう。(何故なら、バッドティックを認めない危険なFXだから。)
 
今からでも、MMと交渉して異常値と認められれば補填の可能性はあるとコメントし、原因を究明して何故8.4円の提示が行われたかの詳細と今後の改善・防止策について説明責任を果たすことが顧客の信頼を少しでも回復できる方法だと思います。
(この話、もう一回続けるかも・・。)
 
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