年次経済財政報告が経済財政担当相から閣議に提出されました。
(これがミソです。誰が誰に提言しているか?)
昨日の日経夕刊から投資に関連する部分を引用させて頂きますが、全体に目を通すと面白いと思います。
(多分今日の朝刊にも載っているのでしょう?)
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●日本の家計は適切なリスクマネジメントの下で資産運用を考えていく必要がある。
●金融サービスが不十分な状況は金融資本市場改革の重要性を示す。
●「企業や家計がリスクを取らないから日本経済の成長力が弱い」としばしば言われる。
●日本はM&Aが先進国の中で少ない。開業率も低い。ベンチャー投資も低水準。
●日本企業は「選択と集中」が進んでいない。友好的M&Aであっても回避的な意識を持つ傾向がある。
●金融やインターネットの知識が多いほどリスク資産への投資割合が高い。
●住宅ローンを借りている世帯はリスク資産投資が少ない。
●家計資産に占める投資信託の割合は国際的に低水準。
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リスクを極端に嫌う日本人の国民性に対する徹底批判です。
だから、国民の皆さんはリスクを取って日本企業の株を買えと?
指摘はご尤もだと思いますが、日本の株式市場から外人マネーが逃げ出しているからこんなことを言い始めたと受け止めるのは穿った見方でしょうか?
企業と国民にリスクを取れと促す前に、政府と官僚がもっとリスクを取れ!
一番リスクを取る必要のない人達が作ったレポートであり、政治・行政への指摘が極めて少ない点で偏った意見である。
(その点で作成者はリスクを取っていない)
リスクを取って投資をする私はこのレポートを見て日本の将来はますます買えないと考えてしまいますが・・。
サブプライムで日本株が暴落した際に「注意深く見守る」と言い続け無策を続けた経済担当相や総理大臣がまずリスクを取る手本を示して頂きたいものです。
増税・年金不安・健保不安とリスクを国民に押し付けておいて、自分達はリスクを取らず、更に20年で半値以下に低迷している低成長率の自国の株を買えと煽るつもりですか?
言いたいことは沢山ありますが、リスクとリターンが見合っていればリスクマネーは勝手に集まってきます。
日本の株式市場をリスクの取り甲斐があるものにするのは国民の義務ではありません。
グローバル投資への流れは変えることができないし、
日本人にとっては日本の市場が
①為替リスクがない、
②情報が豊富である、
③手数料が圧倒的に安い
点で有利であり、促さなくても投資対象として魅力があれば個人投資家のリスクマネーに勝手に集まってきます。
その努力をすべきは政府・官僚・企業ですよ!
起業して活性化しろって言ったって、チャレンジャーに冷たくセカンドチャンスを与えない国では身ぐるみ剥がされるリスクを取って清水の舞台から飛び降りる覚悟が必要な訳ですよ。
時代に合わせて変えるべき社会の仕組みが沢山ある筈ですよ。
整えてから、さあリスクを取れと言え!
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
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