昨夜のNYダウは1.2%下げて7,500を割りました。
これは昨年の恐怖の10・11月の底も割って、6年4カ月ぶりの安値です。
ここで反転すればダブルボトム形成ともなり得ますが、今のところダウ先物がマイナス圏で推移しており、先行きが懸念されます。
ところがこのような状況で、なんとドル円は今のところ94円台を悠々と泳いでいます!?
ドル円は前回も書きましたが、更になんとドルストレートでもドルが大きく買われた形跡がありません。
従って、ダウ底割れもクロス円は上昇するという不思議な現象が起こっています。
これまでリスク回避の際は、円>ドル>クロスが選好されるという強固な方程式が成り立っていました。
日本円については前回書いた通りですが、リスク回避でドルが買われるという方程式まで崩れ始めたのかも知れません。
考えてみれば、これは全くおかしなことではありません。
株価が下げれば、なんとかの一つ覚えみたいに円>ドル>クロスが選好され、怒涛の円高が起こることの方が不思議です。
(GM破綻懸念でユーロが売られてドルが買われるとか、etc.)
円もドルも大きな不安を抱えている通貨であり、安心できる逃避先であった訳ではなくクロスよりマシだろうと逃避先になっていました。(特にユーロが不安定なので)
今回の日本売りで通貨の適切なリスク回避先がなくなってしまったので、ダウ底割れでも為替市場に大きな変動がない理由でしょうか?
私は今年の初め頃に今年は各国のファンダメンタルを正しく反映していく相場になるのではないかと書きましたが、そういう方向になってきたのかも知れません。
ダウが底割れでも、各国の株価では底からかなり浮上しているものも沢山あるし、それにはそれなりの理由もある。
為替市場も円高より円安が日本のファンダメンタルを反映していることになる。
今週の為替市場の妙な動きが今後も継続されるかは要注目ですね。
しかしながら、NYダウと為替・各国株価の完全なデカップリングは考えられず、ダウが今後もダラダラ下げていくようでは困ります。
世界の為に踏ん張れ、NYダウ!
[P.S.]
トルコが1.5%サプライズ大幅利下げを行い、政策金利を11.5%にしました。金利の魅力は南アランドとあまり変わらなくなってきましたが、東欧不安のユーロ軟調にも連れて上値が重いですね。
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