言いたい放題の巻!(個人的にJALに好き嫌いはありません)
私は以前に「日本はGMを笑えない」という記事を書きました(↓)。
JALの再建問題が連日報道されていますが、なんかGM問題にそっくりになってきましたね。
●競争の激しい業界で親方日の丸体質が変わらなかったこと
●レガシーコストが大きな負担となって会社が傾いたこと
●甘っちょろい再建計画で公的資金注入にすがること
●不況による一時的な不調とは思えず、公的資金が穴の空いたバケツに注がれる水になりかねないこと
まさに日本版GM問題(の第一号)です。
私も以前ブログに書いたことがありますが、JALの社長さんは都営バスで通勤して、社食で社員と一緒に列に並んで昼飯を食べて、4桁万円に行かない給料でご自分を厳しく律していらっしゃんたんだと思います。
しかしながら、インタビューを聞いているとGM社長と同様の甘さ(良く言えば優しさ)を感じてしまいます。(実態がどうなのかは知りません)
経営者は情をもって非情になることも必要だし、退職者のOBに自分の給料と同程度を支払っていては、社長の給料をいくら下げても赤字の縮小には繋がらない。
政治主導で再建計画を練るようですが、外から見るともっとできるだろうと思ってしまいますよね。
原則、企業として存続できないなら退場頂くのが筋だと思います。
OBに年600万円の手厚い年金を支給して、その負担で現役社員が職場を失うのは馬鹿げたことだと思います。
それならば、レガシーコストの問題に全力を尽くすべきです。
公的資金を注入すれば、現役社員が負担すべきものを国民全員でJAL退職者の年金を負担することにもなり、こっちの方が更に馬鹿げたことです!
簡単に注入すべきではありません。
何故なら、これから他の大企業でもこの問題は破綻に追い込まれる程大きくなる可能性があり、安易な注入はモラルハザードに繋がります。
国民年金と全く同じ問題です。
昭和の時代に日本と自企業の繁栄が未来永劫続くという仮定の下に設計されているので成り立ちません。
長寿の国では年金受給者は毎年増える一方ですが、それを支えられなくなる企業は少なくないでしょう。
企業が非正規雇用を重宝し日本で若年層に派遣労働が増える遠因でもあると思いますが、まったく馬鹿げている! (強力な負の連鎖です。)
年金たまごなんて詐欺がありましたが、少子高齢化では年金システム自体がねずみ講詐欺のようなものです!?
(子より親の方が多かったらねずみ講も成り立たないって!)
安易に延命しても、今度は国内路線で無料高速道路との競争が待っています!?(どうやって競争すんねん!)
それなら、JALを国有化して国内路線無料開放にしてはどうでしょうか?(ANAには自力で頑張れって言うの?)
新幹線も厳しくなってくるから、JRも国鉄に戻したりなんかしちゃったり!?
ついでにNTTも電電公社に、たばこも売れないからJTも専売公社に戻す!
モラトリアム実施するなら、銀行も国有化して亀井国策銀行とか名前つけちゃったり!?(はい、悪乗りし過ぎました・・。)
さて、OBの方からすれば(嫌なことも沢山我慢してきて?)勤め上げて約束された年金だから貰う権利があると思うのはご尤も、至極当然です。
確かにこれはふざけんな嘘つきという話です。
だが、時代も状況も大きく変わって、バラ色の未来を前提にした約束を履行していては社会が成り立たなくなるというのも事実です。
そして、日本の状況が大きく変わってしまったのは十羽一絡げに言えば現役層よりもOB層の社会活動の結果であることもまた事実だと思います。
以前より貧乏になった日本で世代間の公平な負担という観点で、食う分には困らないというラインで妥協するオトナの成熟と、次の世代に成長というバトンを渡せなかった我々にも責任があるとの自覚を、酸いも甘いも経験されて来た先輩諸氏に期待したいところです。
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コメント
こんにちわ
右肩上がりの時代に整備された福利厚生、今の明確な右肩下がりの経済状況ではレガシーコストが発生するのは必然ですね。
国内企業どこもかしこもGM化が深く進行しており、JALは代表事例でしょう。特に企業年金ではANAの平均2.5倍の給付額ですから。
本人負担が高額なのを差し引いても高額な年金給付の部類、今後、三年弱で4500億円
が必要と。運輸族のセンセイらに押し付けられた赤字路線を整理した程度では根本的な収益構造の転換にならないでしょう。
まさに、GMのごとく自由民主党のごとく解体的出直しまたは法的整理の前提がないと公的資金の注入に結びつかないと思います。
また、全国的な傾向として企業内健康保険制度殻からの離脱と国民健康保険への加入。皆保険制度がどうなるのか悩ましい問題が山積してますね。
こんばんわ
本当に悩ましい問題が山積していますね。
戦後の焼け野原から出発したように、全てをリセット・ガラガラポンした方が、長期的には良いのかも知れませんが、そういうわけにも行きませんし・・。
抽象的に言えば、昭和の精算をしながら前に進むしかないのだと思います。