米グーグルが撤退も辞さずに検閲撤廃を中国に要求!自由化の発展段階やスピードに違いがあるのは仕方なし!?

インターネット検索世界最大手の米グーグルが中国政府に対して検閲なしでの検索サービスの運営を求め、交渉決裂の場合は撤退の可能性も示唆しています。
 
米政府もここぞとばかりにグーグルに便乗して中国に圧力を掛けていますが、中国はこのグーグル問題についても中国内での報道を規制しています。
 
また、グーグルに対するサイバー攻撃に中国政府が関与していたとの報道もされています。(真偽は私にはわかりません。)
 
このグーグル問題に関連して、中国は人民日報で「インターネットの管理が国家の安全を保障する」との考えを示しています。
 
こんなブログを書いている私は「表現の自由」を重視していますし、勿論グーグルの肩を持ちますが、だからと言って中国を非難するつもりもありません。(サイバー攻撃については言及していません。)
 
何故なら、中国にとって、ネットの管理=国家の安全保障という考え方が間違っているとは思わないからです。
 
20年前は共産主義だった国です。
世界人口の20%程度を占める13億人を抱える巨大な国家です。
 
自由化の段取りやスピードを他国がとやかく言うことではないと思います。
 


簡単な例を挙げると、民主主義に基づき政治家を国民が選ぶ権利を速やかに中国人民に与えられるべきと外野が中国に要求しても、その責任を無責任な外野が取れるのでしょうか?
(良い結果をもたらすと断言できるのか?)
 
13億人の多数決で国を治めて上手く行くのかを考えないといけないし、やるにしても段取りが必要でしょう。
 
同様に、中国人民が自由にネットで情報を得られるようになることが現時点でベストなのかは外野にはわからないと思います。
 
考えてみて下さい。
日本の人口の10倍も人がいるということは、テロリストも日本の10倍いて、テロ活動も日本の10倍活発であっておかしくない訳です。
(テロリストの少ない日本を引き合いに出すのは適切ではありませんが・・。)
 
自由なネットが多様性をもたらすことに貢献することは間違いないと思いますが、多様性を保ちつつ13億人の国家が安定を保てるかという問題には外野は極めて無責任ですよね。
 
グーグルは1企業ですし、中国という大きな市場を捨ててまで、企業のポリシーを大事にすることは支持したいと思います。
 
でも、これとは別に、欧米の自分達の築いてきた価値観や政治経済制度が人類の普遍的な価値であるという押し付けには大変な違和感と傲慢さを感じます。
 
中国は米国と並ぶ大国になりつつある反面、新興国でありまだ共産主義から転換して20年しか経っていないことを考慮する必要があると思います。
 
中国の皆さんが検閲されない情報にアクセスできるようになることを望みますが、その国にはその国の発展段階があると思います。
 
(私個人はご免ですけど、)個人より社会を重んじるという考え方が間違っているとは思いませんし、日本は個人より集団・社会を重視する国ですよね。
 
どれだけ欧米から自由・平等・博愛の精神を教えてもらっても、表面や制度上だけで一皮めくれば、その実態はコテコテの社会主義国家です・・。
 
今回のグーグル問題も含めて中国投資のリスクであり、将来的な政治・社会体制がどこへ向かおうとしているか明確ではないことも、長期的なリスクではあると思いますが・・。
 
今回のグーグル問題も中国にとっては変化していくための外圧になるでしょうが、日本のように従順かつ無批判に受け入れる訳ではないことも外野は理解しておく必要があると思います。
 
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