本日の日経に、ゆうちょ銀行の男前相場師っぷりを示す記事がありました!?
ゆうちょ銀行が2009年10~12月期に、07年10月の郵政民営化後で初めて米国債を約3千億円購入していたことが分かったそうです!
おー、米国債3千億円を09年第4四半期に一気買いか?やるなと思ったら、ゆうちょの資金は総額190兆円以上ではないか!
つまり、全体の0.15%の資金で米国債を打診買いしたレベルです。
いやいや、相場師ではなく、やっぱりニワトリを英訳したレベルでした!?
そうは言っても、ゆうちょが民営化後初の米国債購入に踏み切ったのは意味があると思います。
1ドル90円レベルは為替差益も狙える好機と見て、為替リスクを回避しない形で米国債の購入に踏み切ったようです。
おー、為替レートの水準をちゃんと判断しているではないですか、それが正しいか否かは別にして・・。
ゆうちょ190兆円のうち、日本国債での運用が8割を占め、外国証券への投資割合は2%弱に過ぎないそうです。
しかも、外国証券の運用残高は09年12月末時点で3兆6千億円余りで、09年3月と比べて2兆円ほど積み増したのに、まだ2%弱です。
(つまり、9ヶ月間で米国債以外の外国証券に1兆7千億円を投資しているはず。)
まあ、円高論者が言うように将来的にドル円が50~60円になっても、ポートフォリオの1%以下なら大勢に影響はないでしょう。
それよりも、8割を占める安全資産と思い込んでいる、財政規律が著しく欠如したどこかの政府が保証する債券のソブリンリスクをヘッジする必要があるでしょう!?
間接的に、190兆のゆうちょマネーから子供手当が配られるのです!
安全志向の日本国民がゆうちょに沢山預金するから、政府が好きなだけ借金して使い込むのです!
この理屈から、バランスシート思考がなんちゃらかんちゃらで、だから国債増発は何も問題ないと主張する専門家(もどき)と訳のわからない理屈をヨイショする素人も多いようですが、(ど素人の)私には全く理解できません。
(あたかも自分達は高次元で理屈を考えていると言わんばかりだが、バランスシートでしか思考できない人達ではないのか?国内でほぼ完結して、借方と貸方が一致するから問題ないって結論が高次元か?)
話が逸れましたが、09年第4四半期に行われたのは政権交代や郵政経営陣の変更も影響しているのかも知れません。
どのレベルで意思決定されているのか知りませんが、亀井郵政裏会長(!?)が政府の歳出を増やすために、日本国債押し付け先としてゆうちょを利用させないように抵抗して下さいね。
金融担当大臣、あなたのその財政規律の意識の低さを見ると、日本国債なんて怖くて買えないと。
金融担当大臣、あなたが生きている間に日本の借金を減らせる?その為にあなたは政治家として今まで何をして、これから何をするのと・・?
何も考えずに借金を膨らまし続けて棺桶に片足突っ込む年代になった昭和の化石達が、彼らには残されていない未来よりも残された僅かな現在を優先して、反省もなく威張り続けているこの国のソブリンにリスクを感じざるを得ません・・。
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コメント
郵貯は限度額が3000万円まで引き上げられるらしいですね。
他の金融機関の預貯金のrefund capが1000万円ですから見事なダブルスタンダードです。
国債引き受けの原資にするのがミエミエなのですがそれよりも某金融担当大臣が「融資を受けられない地方の中小企業を助成する」と言っていたのが気になります。
融資を受けられないレベルの社債はいわゆる「ジャンク」でありさらに悪いことに利回りも極めて低いのでリスクに合うリターンなどとても期待できません(日本国債も大差ありませんが・・)。
今の老人たちは結構たんす預金をしているので限度額が引き上げられれば結構な額が炙り出されて来ると思います。しかし日本の財政は実質破綻しているのでいつかは国にピンはね(相続税の基礎控除の引き下げという形が濃厚だと思います)されてしまうのではないでしょうか。
すくなくとも若い人もしくは中年の域の人は郵貯にまとまった額を預けることはまさにhigh risk low returnならぬhigh risk NO returnですね(笑)。
>「融資を受けられない地方の中小企業を助成する」
「困っている人を助けるのが正しい」で全てが正当化されたら予算がいくらあっても足りませんし、政府の役割は慈善事業ではないとは思います。
>国にピンはねされてしまうのではないでしょうか
借金を返せない事態になれば、借金を踏み倒す方がまだマシな選択だと思います。
借金を作った世代にお前らが返せと、借金を押し戻す方法の1つだと思います。
勿論、踏み倒される側が借金を作った側とは限りませんが、世代間の不公平是正、より公平な負担という観点ではより適切だと思います。