特に言及したことはありませんでしたが、当ブログの記事は「BLOGOS」(200万人が読む、ウェブ上の論壇誌)に時々転載されています。
http://news.livedoor.com/category/vender/idaten/
以前は「BLOGOS Finance」という金融情報をメインにした姉妹サイトがあって、そちらには殆どの記事が転載されていたのですが、このサイトが本家「BLOGOS」に統合されてからは転載の頻度はかなり減ったようです。(金融経済より政治社会のネタが多い。)
前回書いた総理千円カット是非のネタもBLOGOSに転載されて、大物2名に取り上げて頂き、大変驚きました。
まず大西宏氏(マーケティングの専門家でコンサルティング会社の社長さん)のブログで、当方のブログの「野田総理のQB散髪がデフレに貢献している」という主張は間違いであると引用されて(リンクは切れているようですが)、反論を頂きました。
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51281914.html
次に池田信夫氏(経済学者でアルファブロガー)のブログで、大西氏の記事内容を受ける形で当方のブログが引用されて、散髪料金の低下は専門的には「デフレ」ではなく「相対価格の低下」であるので間違いと指摘頂きました。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51740025.html
どちらかと言えば良い意味で引用されたのではありませんが、大物にネタとして使っていただいたのは嬉しく思います。
しかしながら反論ではありませんが、私の意図したこととは違う受け取り方をされいている部分もあり、読者の皆さんも同様の誤解をされているかも知れないので補足します。
●「デフレ」か「相対価格の低下」か?
私は専門家でも学者でもないので、専門的学術的に正しい意味を理解して、「デフレ」という言葉を使っていません。はい、単に物価下落と言っているだけです。
●デフレを招くから総理の千円カットは「否」と主張したつもりはない!
私の書き方が悪いので誤解されても仕方ないのですが、内容としては日本の顔である総理大臣は最低限の身だしなみは整えるべきで10分千円カットで散髪を済ませるべきではないと主張したつもりです。
「ジョークをかます」とか「ふざける」ことは私のブログのポリシーなので、千円カットとたばこ700円、床屋価格の下落とたばこ価格の上昇をおかしく対比させるために、厚労相はたばこでインフレに貢献する一方総理が床屋でデフレに貢献とジョークをかました(つもり)だけであり、内容をよく読めばデフレを招くから総理が千円カットに行くべきではないとは一言も言っていないはずです。
●「総理がデフレ(相対価格の下落)に貢献」が間違っているとは思わない
しかしながら、デフレの定義は置いておいて、総理が千円カットに行くことで物価下落に貢献していることは間違っていないと思います。
千円カットの顧客層は比較的低所得層であると思われ、バブル崩壊後の日本の雇用体系の変化による非正規雇用の増大という背景がなければ、ここまで成長しなかったと思います。
所得の減少→消費者は低価格を求める→千円カットが流行る→普通の床屋も価格低下で対抗する→床屋業界も給与水準が下がる→3千円床屋の理容師も千円カットで散髪する(ウソです)→ますます千円カットが流行る
という循環は間違いなくあると思います。
●私はQBハウスを応援しています!
取り上げ方がよくなかったので、私が安かろう悪かろうの10分千円カットでQBハウスを否定的に見ていると思われたかも知れませんが、それは誤解です。
大西氏も指摘する通り、QBハウスが社員の低賃金ではなく斬新なビジネスモデルで低価格を実現していることはよく理解しており、このような会社は応援しています。
規制で守られ旧態依然の床屋業界で今までが高すぎたのだから、QBに客を取られるのも仕方ないし、技術かサービスか対抗値下げで勝負するのが当たり前で、QBが床屋業界の価格破壊を行うことをやれやれと楽しんで見ています。
QBにとっては総理大臣御用達の床屋(笑)であることが全国に知れ渡り、ノーコストで大変な宣伝効果だと思います。
繰り返しますがそれでも、サミットに出席する総理大臣は1時間のロスと+2千円のコストが掛かっても、金魚ではなくどじょうでも、どじょうカットではなく金魚カットにしてもらいなさいと、俺は500円のYシャツを着ても総理よあなたはオバマの前で着てくれるなと、総理の千円カットは「否」であるという結論が変わることはありません。(笑)
これからも、ボロクソに言ってもらって構いませんし、大御所に取り上げて頂くのは大歓迎ですので、池田さん、大西さん、またいつでもネタに使ってください。
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
デフレとは一般物価水準の下落のことであり、千円カットやユニクロは特定の財の相対価格の変化であるのですね。
韋駄天太助さんの仰る
〉所得の減少→消費者は低価格を求める→千円カットが流行る→普通の床屋も価格低下で対抗する→床屋業界も給与水準が下がる→3千円床屋の理容師も千円カットで散髪する(ウソです)→ますます千円カットが流行る という循環
これはデフレスパイラルの説明時によくお目にかかりました。
私も、特定の財の相対価格の変化(低下)によりその業界の物価低下・賃金低下が、ひいては一般物価水準下落につながりそうな気がします。
でも、デフレとは通通貨供給量によって起こる貨幣的な現象なのですね。
実体経済の変化(相対価格の低下)と、切り離して考えることの方が難しそうに素人の私なんかは思ってしまいますが。
難しいですが、ぼちぼち、楽しみながら勉強させてもらいますね。
9/6の記事、韋駄天太助さんの仰りたいことわかりましたよ。
私は、麻生元総理のくだりは同感、野田総理の千円カットはどっちでもいいや、が感想でしたが。^^
mi-koさん、
>デフレとは通通貨供給量によって起こる貨幣的な現象
そうではないと解説する説もありましたし、学問を探求している訳ではないので、言葉の定義はどちらでもよいと思っています。
私のブログで「相対価格の下落により・・」と(正しく?)言葉を使っても、読んでいる人は余計わかりにくくなるだけだと思いますし。
でも、専門家に突っ込んで頂いて、勉強になりました。