SBI証券は3月22日に600万口座を発表しているので約2カ月遅れでの到達になります。
しかしながら、SBI証券の500万口座達成は2020年2月で楽天証券は同12月で10カ月遅れなのでペースアップ。
別の観点で見ると、500万口座から更に100万口座増やすまでに要した期間はSBI証券の1年1カ月に対して楽天証券がたったの5カ月です。
楽天の猛追ぶりがわかるし、このペースが続くと仮定すれば700万口座達成は楽天証券が追い抜いてSBI証券より6カ月も早く達成することになりますが?
以前のエントリーでも書きましたが、今年に入ってからの急伸は楽天モバイル契約者の増加による要因が大きく先着300万人まで1年無料キャンペーンが押し上げた面もあります。
プランの段階性料金移行により最低なら無料で使い続けられるし、iPhoneの正式取扱いによるプラス要因もありますが以前のペースで契約者が増えることはしばらくないと思います。
それでも楽天証券が口座数でSBI証券を追い抜いて逆転し、ネットのみならず店頭も含めた口座数で証券会社No.1の座に就くという下剋上が起こるのは時間の問題だと思います。
ネット証券の雄であるSBI証券に楽天証券が並んで2強になることは利用者にとっても競争上喜ばしいことだと思います。
しかしながら、楽天証券にとっては常にSBIの後塵を拝する二番手意識が消えるということも意味します。
SBI証券は最早追いかけるべき「坂の上の雲」ではなく対等なライバルという意識に変わりなす。
従来は基本的にSBI証券が値下げや条件緩和を行えば楽天証券は即追随する姿勢を貫いていました。
自らの方がSBIより弱く下の立場と認識していれば、1つでも条件で負けるのは致命傷になりかねないからです。
ところが、SBIが手数料無料となる取引金額を1日50万円から100万円に拡大した際は即追随せずに態度を明確にしないまま結果追随するまでにかなりの時間が掛かりました。
収入源として失いたくないという考えと共に、もう何もかも追随しなくても顧客からの支持は得られんじゃないかという思いもよぎったのかも知れません?
更には4月下旬からSBI証券が「600万口座口座達成記念」として「20-25歳国内現物手数料実質0円プログラム」を開始しましたが、松井証券など即追随する他社が複数あったにも関わらず楽天は即追随せずに未だ態度を明確にしていません。
楽天証券がまだ500万口座なら即追随していたかも知れません。
もうSBIが追い掛けるべき雲ではなく、全ての条件で負けない戦略を取る必要がないと判断したかも知れません。
ということは、25歳以下のみならずSBI証券が目指す手数料完全無料化にも追随せずに別の強みで勝負を挑むという可能性があります。
楽天カードによる投信積立でSBIより多くを還元して条件は勝っているのだから、株式取引手数料は有料のままで条件は負けてもSBIと対等に戦えると?
双方に特徴や強みがあれば利用者としては使い分ければいいだけなので、二強が互いを意識しながら顧客の支持を得る努力を続けてくれれば決して悪いことではないと思います。
今後も二強を中心としたネット証券各社の健全な競争に期待します!

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