楽天・欧州株式インデックス・ファンドとニッセイ・S欧州株式500インデックスファンドが登場

日経の報道に「日本生命や楽天系、欧州株指数の投信参入 米国株偏重に転機」とあったので詳細を確認してみました。
 
商品名:「楽天・欧州株式インデックス・ファンド」
委託会社:楽天投信投資顧問
設定日:2025年8月14日
信託報酬:0.308%(税込)
連動対象:MSCIヨーロッパ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
 
商品名:「ニッセイ・S欧州株式500インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」
委託会社:ニッセイアセットマネジメント
設定日:2025年9月10日
信託報酬:0.297%(税込)
連動対象:Solactive Europe 500 Select インデックス(配当込み、円換算ベース)
 
対象指数が異なりますが、楽天が連動するMSCIヨーロッパは15カ国400銘柄超で構成されます。
ニッセイの連動対象は「欧州先進国市場に上場している時価総額上位500銘柄で構成されている、Solactive社提供の株価指数」です。
 
ニッセイは同じくSolactive社の指数に連動する「ニッセイ・S米国株式500インデックスファンド」を出していますが、同じく500銘柄でニッセイ・Sの欧州版ですね。
これによりMSCI社に払うライセンス料をセーブしていると思いますが(それならもっと信託報酬下げられるだろ!)、大きな信託報酬差はないことから敢えてSolactive指数を選ぶメリットも小さく、しばらくは様子見が無難かも知れません。
 
日経の報道ではトランプ米国の代替投資先として欧州株志向のニーズを捉える動きとなっていますが、信託報酬が0.2%を切って来ないと大きな需要を取れないかなと?
本邦投資家にとって関心の低かった欧州への投資ニーズはオルカンやコクサイ指数連動の先進国株ファンドでお腹が満たされていました。
欧州地域単独であれば、米国株偏重投資家が今後米国比率を下げるために追加していくファンドとして選ばれる必要があります。
 
米国株売却してのオルカンや先進国株ファンド購入では課税が発生するので、既存の米国部分は変えずに米国以外の地域を追加していきたいというニーズがあると思います。
しかし、オルカンや先進国株ファンドへの切り替えならコストは同等か下がるのですが、欧州株ファンドが信託報酬0.3%なら割高でポートフォリオの平均コストも上がってしまいますね。
 
もう少し競争が進んで(でもそれだけの需要も多分ない!)信託報酬が0.1%台まで下がって来れば、欧州株インデックスファンドを組み込み易くなると思います。
 
これまでは欧州地域のまともなインデックスファンドすらほぼない状況だったので、まずは0.3%前後で2社が投入して来てようやく競争が始まる(かも知れない)と今後に期待したいところです。

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