正式名称は「NEXT FUNDS TIP FactSet 台湾イノベイティブ・テクノロジー50指数連動型上場投信】(銘柄コード:412A)
と長いのですが、愛称「NF・台湾テック50 ETF」(412A)が9月18日に東証上場予定です。
信託報酬に2つの表記が見られて混乱したのですが、JPXのパンフレットには信託報酬0.743%程度と書かれています。
しかし、東証マネ部の紹介記事と本家の野村NEXT FUNDSホームページには信託報酬0.308%(税込)と書かれていたので、上記は表記ミスかと思いきや野村のプレスリリースを見てカラクリがわかりました。
ETFがETFを買い付けるフィーダーファンドスキームを活用して、台湾拠点が運用管理するETFが主要投資対象になるとのこと。
日本側で乗せる信託報酬が0.308%(←単独では意味をなさない数字)であり、台湾側でかかるコストを含んだ実質的な負担が年0.743%程度になるとのこと。
対象指標は名称の通りで台湾上場のテクノロジー株上位50銘柄で構成されます。
小さな台湾のテクノロジー限定で50銘柄も選べば分散し過ぎな程ではないかと思いますが、実は台湾加権指数自体が「情報技術」の業種比率が69%となる程のハイテク偏重指数です。
台湾テック50の最上位TSMCの構成比は31.8%(6月末時点)にもなります。
良くも悪くもさすがはテクノロジー限定指数って思うかも知れませんが、台湾加権指数もTSMCの構成比は高く1銘柄に大きく左右される状況は変わらないと思います。
そもそもTSMCは今や新興国株価指数の中でもトップ銘柄で構成比が(新興国全体の中で!)10%を越えてしまっているので、小さな台湾のテクノロジー指数では上限設定しなければそりゃ30%程度は行きますね。
TSMC1社に振り回されるのは新興国全体レベルでも状況は変わりません。
一応台湾加権指数を過去はアウトパフォームしていますが、そもそも台湾加権指数が既にハイテク偏重なので、個人的にはより低コストでシンプルに台湾加権指数連動ETFを出してくれた方が良かったですね。
個人的は0.7%台の信託報酬を正当化するほどの魅力は感じませんが、台湾テクノロジー企業群やTSMC1社の未来にベットしたい投資家にとっては良い選択肢かも知れませんね。
NEXT FUNDS 台湾イノベイティブ・テクノロジー50ETFが東証上場!
