トランプ関税ショックで世界の株価市場に大激震が走っているように一見思えますが、つぶさに見ると同じ時間帯で米国株が暴落するのをどこ吹く風とブラジルボベスパ指数はなんとプラス圏で推移してさすがにそのままで終われませんでしたが、▲0.04%の下落に過ぎませんでした。
上海総合指数が▲0.24%、インドSENSEX指数が▲0.42%など新興国を中心に「何かあったの?」と平穏な動きに終始した株式市場もあります。
一方でドイツDAX指数は関税ショックを免れず、米国には敵いませんが▲3.01%の大幅下落で引けています。
ところで、SBI証券の販売金額週間ランキング(3/24-3/28)を見ていたら、見慣れないファンドが9位につけました。
「日興−インデックスファンドDAX(ドイツ株式)」
えっ、このファンドがトップ10入り?
と、私が驚いたのも無理はなく、2月の月間販売ランキングでは171位で全然売れていないファンドでした。
それが3月の月間ランキングでは20位にジャンプアップして、直近の週間ランキングではトップ10入りです。(因みに1つ下の10位はニッセイNASDAQ100)
この時期にDAXが買われる理由は推察できます。
●DAX指数は2023年から右肩上がりで上昇も強い
●2025年から米国株が軟調となる中逆行するように3月上旬に最高値を更新していた
●米国軟調先行き不透明で米国集中し過ぎの本邦投資家に分散先として選好された
それでもドイツ単国のインデックスファンドがニッセイNASDAQより売れてTOP10入りには違和感ありありです。
しかも、信託報酬は新興国単国レベルの0.77%と低廉ではありません。
各個人投資家の自発的意志が集合してここまで売れるとも考えにくく、インフルエンサーだの専門家だのが直接このファンドを名指しで買い推奨して煽ったのでしょうか?
確かにドイツ株式市場に投資したい場合にドイツ単国のアクティブファンドもあまり聞いたことがないので、若干信託報酬が高めでもインデックス投資できるこのファンドは貴重かも知れません。
3月の積立設定金額ランキングでも5位に入っているので、米国偏重等の投資家が分散して今後ずっとDAXを積み立てるつもりなら開始時期は問題ではないと思います。
でも、こういうランキングってやっぱり逆指標なんですよね。
2月171位で見向きもされていなかったDAXファンドが3月にランキング急上昇したプチDAXブームとDAX指数が3月の高値更新で天井を付けた後にこの3年で一番大きな下落に見舞われるタイミングがやっぱり一致しているんですよね。
(今後積立続けるなら問題ないがスポットで買うには最悪のタイミング)
信託報酬を抑えたいなら東証ETFに
「NEXT FUNDS ドイツ株式・DAX(為替ヘッジあり)連動型上場投信」(2860)
があり信託報酬0.198%ですが、名前にある通り為替ヘッジありのETFであり、為替ヘッジなしバージョンはありません。
今ならDAXインデックスファンドを低廉なコストで出せば投信でもETFでも食いつきがよく売れると思いますけど、運用会社さんはブームを逃さないうちに早いもの勝ちなのでご検討下さい。
マジメに話すと、欧州の雄であるドイツの株価指数に連動する投信やETFはブームで組成するものではないのですが、今は日米偏重是正を検討する本邦投資家が多いので末永く分散投資に使えるDAXファンドが登場すれば積立に組み入れる人も少なくないはずで、ブームに終わらない資金流入が期待できるので低廉なドイツ単国インデックスファンドの投入を前向きにご検討ください!
2025年04月04日
この記事へのコメント
この記事へのトラックバック
スポンサードリンク