「iシェアーズS&P 500トップ20 ETF」が東証上場もコスパは「Tracers S&P 500トップ10インデックス」が圧倒

ブラックロックの「iシェアーズS&P 500トップ20 ETF」(313A)が1月16日に東証上場しました。
 
名前の通りでS&P500構成銘柄のうち時価総額が上位20位までの銘柄を加重平均したインデックスETFです。
でも、信託報酬が税込0.44%なのでこの部分はもう少し頑張ってほしかったですね。
 
S&P500の騰落率を長期間でも上回り、この3年ではNASDAQ100指数も上回るそうです。
テック企業に偏るトップ10と比べて、VISA/マスターカード・コストコ・ホームデポ・P&Gなどが含まれセクター分散も図れるとしています。
 
でも、コストで見るとS&P20はS&P10とS&P500に挟まれてるのに割高感が否めません。
昨年設定された「Tracers S&P 500トップ10インデックス」投信の信託報酬は0.10725%でSlimS&P500の0.09372%に匹敵します。
これを見るとS&Pの20銘柄で何故信託報酬が0.4%台?と思ってしまいます。
 
しかも、Tracers S&P10はポイント還元込みならSlim S&P500より安い!(かも知れない)
 
SBI証券の投信該当ページを見ると、S&P500のポイント還元率0.0326%に対してS&P10はなんと0.05%!
 
ということは、還元込みの実質信託報酬は
Slim S&P500:0.061%
Tracers S&P10:0.057%
で、なんとS&P10があのもうすぐ7兆円大人気投信をコストで下回る結果に!(その他コストは考慮せず)
 
でも、ここで疑問が湧きます。
SBI証券は低コストファンドに関しては信託報酬販社取り分(税抜)を還元しているはず。
S&P10の販社取り分は0.04%であり、その証拠に現状取り分を全還元している松井証券でもポイント還元率は0.04%になっています。
基本的にSBIの還元率が松井を上回ることはなく低コストファンドでは同等還元になるはず。
 
考えられる理由は3つ。
①0.04%なら大した持ち出しじゃないから0.05%還元で行こうとサービスしている
②システムへの単純な登録ミスで0.05%に設定され還元されている
③SBI証券の投信ぺージ(Tracers S&P10)に表記ミスしただけで実際の還元率は0.04%
 
まあ、0.04%還元でもS&P500に匹敵しているので0.01%還元差は大した問題ではないでしょう。
 
これらと比べると、貸株金利0.1%を考慮してもS&P20ETFの実質コストは0.3%を越えるので低廉な部類とは言えません。
但し、10銘柄より500銘柄より20銘柄に分散することに年間0.3%以上のコスト差よりメリットを感じる人には最適解になりえますね。
 
因みに、S&P10投信は直近の3カ月でも6カ月でも騰落率で2%程度はS&P500を上回っています。
運用期間1年経過後の詳細コストはチェックしたいところですが米国上位10社でその他コストが過大になることも考えにくく、コストが膨らむとすれば10社しかなくポートフォリオ内の規模が大きくなってしまう年に一度の銘柄入替ですかね。
 
私ならコスト差も含めてS&P20よりS&P10を好みますが、東証ETFが活性化し選択肢が広がるなら良いことですね。

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