2025年02月12日

バンガード値下げで連動するSBI・Vインデックスファンドの先進国(除く米国)と新興国に妙味

バンガードが2月1日から米国上場ETF等の大規模な経費率引き下げを実行しました。

目立つところでは以下の3つ。
VT :0.07%→0.06% (全世界)
VWO:0.08%→0.07% (新興国)
VEA:0.06%→0.03% (米国除く先進国)

日本のインデックスファンドの低廉化に伴い、いくら経費率が低くても米国ETFを直接買い付けるのは今やマニアの世界になってしまった感もありますね。
VTの経費率が0.01%下がったところで信託報酬0.05775%のオルカンから乗り換えようなんて人はまずいませんね。

でも、これに伴いバンガードETFを投資対象とするSBI・Vシリーズの信託報酬も連動して引き下げられました。
基本的に対象ETFに0.0638%の信託報酬(税込)を上乗せしているだけなので、何もしなければ2月1日から勝手に下がってしまうだけなのですけどね。

VT連動のSBI・V・全世界は日本側で信託報酬を上乗せしてしまうとオルカンに対抗できないので、面白いかなと思うのは以下の2銘柄。

●SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド [信託報酬0.1338%]
VWO連動なので0.01%引き下げられましたが、slim新興国の信託報酬0.1518%を下回っています。
(slimは明確だった対抗値下げの方針を緩く変更したようですが、この程度はスルーですかね?)
SlimはMSCI指数ですがVWOはFTSE指数であり、FTSEは韓国を先進国に括っているのでSBI・V・新興国には韓国が含まれないのが大きな差異になります。

●SBI・V・先進国株式(除く米国)インデックス・ファンド [信託報酬0.0938%]
VEA連動ですが何といっても経費率0.03%ダウンの影響は大きく、SBI・Vファンドでも信託報酬0.1%を切って来ました。
基本的には米国内投資家が米国外先進国に投資し易いようにパッケージされた商品であり、米国人のための米国版コクサイ指数みたいな感じですね。
組入れ比率トップが日本で20%超を占めています。

このファンドを中心に投資する人は少ないでしょうし売れ行きの良いファンドではないのですが、コクサイ指数が日本株中心の本邦投資家のために存在しているように、米国ほぼ100%みたいに偏重している投資家には使い勝手があると思います。
S&P500を中心にSBI・V・VEAを一定比率加えていくという使い方はあるのかなと思います。
米国外先進国なのに信託報酬はSBI・V・S&Pと同一という安さであり、コクサイ指数連動の国内3ファンドの信託報酬も下回ります。

但し、SBI・VのVWOにせよVEAにせよ米国外株式に投資する米国ETFを日本から買い入れるファンドなので、配当金の三重課税が発生します。

この点においては米国ETF買い入れファンドが確実に不利(=日本から直接各国の現物株を買い付けるファンドには掛からないコストで有利)なので充分考慮した上で、バンガードブランドに捉われたり、信託報酬や総経費率の小さな差に捉われることなく商品選択するのが大事ですね。
posted by 太助 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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