先週土曜日にパンローリング社主催のセミナー「投資戦略フェア 2008」に出席した。
一般席2千円の有料セミナーであるが、JNSの無料招待券が当たったので気楽に参加しました。
朝10時から夜7時まで5名の講師による盛大なセミナーでしたが、「投資戦略」と言うより「トレード戦略」の色彩が濃かった。
FXに特化した話は野村雅道氏だけでしたが、テーマは「FXの短期売買」。
しかしながら、氏はスワップ派とも自認されており参考になる話も多かったので、ご紹介します。
<講演内容>
為替は儲けやすいというのは誤解。銀行のディーラー時代は株式や債券の部門にいつも成績は負けていた。為替は一癖あり、素直な人は株や債券で運用したほうがよい。
為替で儲けるには短期(デイトレ)と長期(スワップ運用)のどちらか。中期が一番儲からない。
テクニカル分析は自分の場合「P&F」「ローソク足」「移動平均」「ボリンジャーバンド」「一目均衡表」くらいしか使わない。多過ぎない方がよい。「ポイント&フィギュア」はPCで正確に書けているものが少なく、今でも自分で手書きしている。
為替変動は投機筋の影響が大きいと言われるが、統計の取り方に問題があり間違い。為替は実需で動いている。
東京市場は実需で動く傾向がより強く、NY市場はドルを売買する実需に乏しく投機色が濃い。
東京市場は大きく動かないが実需のクセを掴めば儲けやすい。(仲値・ゴトウ日・月別アノマリー・決算日など)
日本の個人投資家がNY市場で儲けるのは難しい。リアルタイムに反応できる米国内の機関投資家が絶対有利。やるならブルームバーグ(英語版)等で通訳なしのリアルタイム情報を入手すべき。
相場観:ドル安円安/世界の中でユーロ台頭・米国衰退/アジアの中で中国台頭・日本衰退
長期スワップ運用は今は苦しいが長く持てば報われる可能性が高い。自分が10年程前に26円で持ったランド/円のポジションは今でも利益を生んでいる。為替損はマイナス50%になったが累計スワップは130%程で廻っていて、合わせても80%の利益は出ている。
<感想>
元プロのディーラーの方々にはスワップ運用否定派も多い中、切った張ったの世界で生きてきた方がスワップ運用についてポジティブなのは心強い。10年運用したランド円の利回りの例はサブプライム問題で弱気になっているスワップ派を励ますものだ。
長期運用をするにしても、テクニカル分析は基本的なことは一通り理解して使えるようにしたいと最近つくづく感じている。(理解した後に切って捨てるとしても・・)