バーナンキ発言を深読みしてみる

[ロイターより抜粋]
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バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は28日、米経済は1970年代のようなスタグフレーションに直面することはない見通しだが、世界的な物価圧力はFRBによる景気支援を複雑化する可能性がある、との認識を示した。 
議長は上院銀行委員会での証言で「スタグフレーションは想定していない。1970年代に起きた状況からはかけ離れている。インフレは低下すると予想している」と語った。
 
住宅価格の下落は個人消費の減退を招く可能性がある一方で、家賃の値上がりを通じてインフレ高進につながる恐れもあるとした。「住宅価格が下落するなか、下落が続くとの不安から人々の住宅購入意欲はさらに減退が見込まれる。結果として賃貸が代替として進み、これが家賃に対する圧力となり、ひいては家賃の値上がりにつながる可能性が生じる」とした。

 住宅市場問題を発端とする現在の圧迫のなかで、米国の一部中小金融機関は破たんする可能性があるが、米銀行システム全体は依然として底堅いと述べた。「一部の破たんを予想している」との発言で米株への売りが膨らんだ

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市場はこれにより下落しましたが、皆さんはこの発言をどのように受け止めましたか?


 

以下は私の勝手な深読みです。


私はこの発言は市場への影響を鑑みない軽率な発言ではないと思います。
仮にも
FRB議長です。どこぞの国の要人の意味なしとんちんかん発言とは訳が違うと思います。


計算した上で、市場に中小金融機関の破綻リスクを織り込ませたいが為の発言と見ています。
何故か?破綻したときに市場がパニックにならないようにする為だと思います。


FRB
議長の発言は影響が大きいので、悲観的な予想を述べないように気を付けて、少し楽観的な発言をすると思います。
(あまり楽観的過ぎると後の現実とのギャップも大きくなるのでバランスを見ながら)


だから、バーナンキの描く(言わない)シナリオはもう少し悲観的なのだと思います。
あるいは、この状況で自分の担うべき役割・責任が重すぎて、正直に現実的な線を発言したのかも知れません。


以前から書いていますが、常に市場の予想を上回る悪材料が出てきています。FRB議長でも予測できる状況ではないと思います。
今織り込まれている市場の悲観もまだ氷山の一角かも知れないと疑ってみることも重要ではないでしょうか?


以上、単なる個人的な深読みです。参考になりましたらポチっと。
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