金融庁の令和9年度税制改正要望にNISA限度額の当年中復活?

税制

金融庁のR9税制改正要望概要

金融庁が8月31日に「令和9年度税制改正要望」を公表しました。(↓PDF)https://www.fsa.go.jp/news/r8/sonota/fsa_trps_r9.pdf


今年は投資関係では大きな改正要望はなく、小粒な要望に留まっている印象です。
毎年のように要望されている「金融所得一体課税」は中身が同じです。

NISAつみたて枠における「指定指数連動以外」の国内外ETFについて要件を整備することが要望されています。
公募投信は整備されている一方、ETFは現状の対象本数が少ないことから拡大したい意図があるようですが、要件の具体例は示されておらず現状では不明点が多すぎて論じられる段階ではないと思います。

NISA関連で多くの人が関心あるのはもう一方の要望だと思います。

NISA非課税限度額の当年中復活(売却後)

これは継続要望となっていますが、昨年も盛り込まれていたんですね。(認識がありませんでした。)
NISAは売却すれば簿価ベースで枠が復活する仕組みですが、空いた枠を使えるのは翌年になる設計でした。
*年間最大360万円の枠が与えられている限り、復活はそれ以降の年度に繰り越しになります。

これを年間投資枠最大360万円の範囲内で、売却の当年中に復活できるようにすることが要望されています。
令和8年の今年は新NISA3年目なので、万人に等しく年間最大360万円枠が与えられる令和10年までは誰も復活させられません。
従って、令和11年以降に対応できるようにと要望されています。

でも、私にはこのスキームの具体的イメージが掴めません。
疑問点多数で裏技的使い方も思い浮かびます。

6年目に簿価180万売れば以降毎年短期売買非課税枠360万ゲット?

になるんですかね!?

5年目までにNISA最大枠1800万円分を全て埋めたとします。
6年目はもうNISA枠がないので年初に簿価ベースで180円分のNISAを売却します。
現状ルールでは復活が7年目になりますが、要望が通れば6年目の同年にNISA枠が簿価180円分復活します。
この空いた枠を当年中に売却する短期売買枠として活用します。
明確に6年目の買付商品を売却できるように5年目までに買い付けた商品は購入対象外にしておきます。
さて、この6年目買付商品を全売却すれば同年に再度簿価ベースで180万円分が復活すると思うのですが、違うのでしょうか?
そうならば、6年目に簿価180円分を短期売買で二回転させて、360万円分の非課税枠を使えることになります。
また、6年目末時点でNISA枠は簿価最大枠1800万円に(二度目の回転売買を終えた結果)180万円分不足しているので、7年目の年初に簿価180円分の枠が復活する筈なので、以下同文で毎年簿価180万円分を2回転させられる年間非課税枠360万円分の永久枠が得られてしまうのでしょうか?

復活するのは簿価だけで含み益が大きければ売るのは損だが

その簿価分を短期売買枠に2倍で使える効果もある訳です。
言い換えれば、NISA最大簿価1800万円を使い切らずに簿価1620万円に留めることで、残り180万円分のNISA枠を毎年360万円分(180万円分の2回転)の短期売買非課税枠として永年活用できる(かも知れない)ルール変更です。
※スキーム詳細不明の為、年間360万円の内訳でつみたて枠と成長投資枠の区分は考慮していません。(つみたて枠でも短期売買に無理してなんとか使う方法はあり)

「当年中に復活」と言ってるだけで、受渡日となる数営業日後なのか?3カ月後なのか?12月なのか?もわからないので、不明点は沢山あります。
でも、テクニカルにピンポイントにこの裏技だけ防ぐ方法や理屈も簡単ではないような?

金融庁要望の段階で実現は不明

あくまで金融庁が要望している段階なので、NISA非課税枠の当年中復活が実現するかは不明だし、実現しても令和11年以降に関係してくる話です。
金融所得一体課税だって毎年要望していますが受け入れられず常に先送りです。
現状はこんな動きもある程度に捉えておけば充分でしょう。
個人的には実現してもあまり活用方法もなく、基本はNISA全枠を長期ポジションに割り当てて売らずに複利を活かすのがベストと考えます。

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