G20から垣間見える未来!?イケイケ米英と慎重の独仏!キーマンはしたたか中国!

G20会合について書こうと思いますが、実は声明や結論にはそれ程興味はありません。
 
毎度の如く多くのアナリストは具体策に乏しいとの評価であったが、ジョージソロスは高く評価した。
 
短期的には1人の天才の判断よりも、多くの凡人(サラリーマン評論家)の判断に沿って相場は動くのかも知れない。
 
ロイターに「共同声明骨子」「ソロスの評価」「アナリストの評価」が出ているので、これを読んでもらえば大体わかると思います。
 
特に相場の短期材料では、IMF資金増・支援拡大で外資が逃避した新興国に資金が回ることが意識され、東欧を抱えるユーロと高金利通貨には好材料ですが、既に株価堅調で上昇していたのを更に押し上げてしまった感があります。
 
高金利通貨を長期で持つ不安の解消材料でもあるのですが、ランド円なんて11円を越えてしまいましたね。
 
G20で対立が鮮明になったのが、米英(日)と独仏の景気刺激を優先するか、健全財政を優先するかの価値観・判断の違いだと思います。
 


私流に表現すると、
 
イケイケで金融危機を起こして、イケイケで輪転機を廻して解決しようとするアングロサクソン連合の米英(&明確な意思も判断もなく強い者についていく日?)
 
そのイケイケ体質が諸悪の根源だと、歴史と伝統を重んじて財政出動にも保守的な姿勢を崩さない独仏
 
の対立です。
 
一見、世界が協力して危機を克服しようとしている時に非協力的で足を引っ張る悪者が独仏であるかのように映ります。
 
でも、どこかのリーダーのように独仏を簡単に批判できるものではないと思います。
 
どこかの国でも赤字国債をいくらでも膨らませば巨額の経済対策を打つことは可能でしょう。(買ってくれる人がいる限り・・。)
どうやって借金を返すのか、その目処もプランも何も示されていないし考えてすらいない訳です。
 
勿論今の危機を克服しなければ未来もない訳ですが、子孫にツケを廻さないことも含めてそのバランスを慎重に考えているのが独仏だと思います。
 
通貨で言えば、ユーロ vs ドル・ポンド(&円)の対立です。
 
ほらこう書くと不思議なことに、軍配が上がりそうなのはユーロという気がしてきませんか?(私だけ?)
 
金利引き下げにも極めて慎重な姿勢を崩さないのがユーロです。
 
先進国のイケイケ軍団と保守的慎重軍団のどちらに勝利の女神は微笑むのだろうか?(両方がベストですけど)
 
未来に結果論でどちらが正しかったと言われていることでしょう。
 
もう1つの見所はしたたか中国がどのような振る舞いを見せるかでしたが、あまり目立った言動・行動はなかったように思います。
 
新たな基軸通貨も議論されなかったようですが、G20前には中国が米国にプレッシャーを掛けて(1カ国を除く)先進国と同様の駆け引きが出来ることを示しました。
 
中国の温家宝首相は1月にロンドンで米国債の買い増しは中国自体の必要性で決めると軽くジャブを放った後、3月の全人代閉幕時には「我々は巨額の資金を米国に貸しており、もちろん資産の安全性にも注意を払っている。はっきり言ってやや懸念している」と発言すると同時に、人民元については「「我々が自分で決める。いかなる国家も圧力を加えることはできない」と強烈に米国をけん制しました。
 
3月23日には中国人民銀行の周小川総裁が新基軸通貨の構想を論文で発表して米国を揺さぶり、その翌日には温首相が「ドルが下落することがないように」と米国に上から目線で(?)求めました。(ど真ん中に直球で!)
 
今回のG20に向けて綿密に仕組んだのでしょう。
 
G20の記念写真の真ん中に胡錦濤主席が収まって、中国の駆け引きは大成功だったのかも知れません。
 
G20で中国の存在感が増したとありきたりのことを書きたくはないのですが、駆け引きができないアジアの某国とは対象的だったと思います。
(ドイツを叩いて日本に何かメリットがあるのか?)
 
今週の相場がどう動くかにしか関心のない人にとってG20は意味のないものかも知れませんが、見えない未来を見通したいと考える人には材料の宝庫だと思います。
 
G20(いやもっと前)から感じて1つだけ強く言いたいのですが・・、
 
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コメント

  1. オージー より:

    そうですね~。
    私はユーロドルがパリティーを付けたころからFXをやっているのですが(当時はまだオプションだけでしたが)ユーロドルが1.3を越えた後大きく下げたのはアメリカのHIAによるフローが起こった時(確か1.17前後だったと思います。)だけのような気がします。
    パリティーを越えたころアメリカは今回のインチキバブルの根源になったFFレート1%になっておりECBは2%でした。
    当時欧州はデフレ懸念さえありさまざまな方面から金利下げ圧力がかかりましたがECBは全く無視しました。
    私はこの時から欧米の政策の違いを感じていたのですが今回の未曾有の危機下においても今の所基本的にはブレでいないように思えます。
    ユーロドルがもしこの後1.2を割れることがあったとすればそれは何かすごいことが(今回のレベルを超える)起こった時ではないでしょうか。
    ただユーロはオセアニアやポンドなどのクロスで異常と思われるほど高い状態でしたので今の状態がしばらく続くと仮定するとEURUSDよりもAUD NZD/USDなどの方が伸びるかもしれませんね(カナダは微妙ですが)。
     
    中国はやっぱりしたたかですね(笑)。
    プラザ合意で日本が失敗したのを反面教師にしているのが垣間見えます。

  2. bbctv より:

    おはよーございます。
    コメントを書かれる皆様の
    レベルに着いてイケマセン(>_<)  
    「ソロスとアナリスト」
    興味深いですね。ソロスは巷では、
    ポンドを崩壊させた男と認識されて
    おりますが、私の間者の報告によりますと
    膨らみきった風船にまち針で「ぷす」と
    一突きしただけなそうな(-_-;)
    ソロス軍団は、昨年は失敗に終わった
    《それでも+だそうな(‘_’)》恨みを晴らすべく、
    今年は、蜂の一刺しのタイミングを狙って
    いるそうでございますよ。
    【ゴ◎ゴ+三】みたいですね(=_=)
     
    上げ相場は、どこまで続くのか判りませんが、
    “底板外し”には、十二分に注意したいと思う
    今日この頃でございます。
     
    以上、愚者の戯れ言でした(私のことですよ)
     
    See you tomorrow. (^^)/

  3. 太助 より:

    オージーさん、
     為替相場の歴史の証人のご意見参考にさせて頂きます。
    NZDには少し違和感があって、以前のような高金利に戻すのは随分遅れるのではないかと懸念があります。
    AUDの方が安全無難かなと?
     中国を見て、白人の先進国に仲間入りした物言わぬ日本の特殊性を、白人との性質の違いで言い訳するのは間違いだったとはっきりしたと思います。
      bbctvさん、
     「市場は常に間違っている」と言ってしまう人ですからね、ソロスさんは。
    それで儲けてきた実績があるから、凡人には「何も言えねえ」ですけど。
    一度私も言ってみたいですね。(笑)

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