いきなり質問します。
あなたは保有通貨の1年・1カ月分のスワップを為替レートに換算すると何円分に相当するか即答できますか?
答えられた方は合格です!(何様だお前は!?)
以下は読まなくて結構です。
答えられない方にはとても重要なことをお話します。
私の保有通貨であるトルコリラ・南アランド・豪ドルを例に取ります。
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通貨 現在値 金利差 スワップ年換算 スワップ月換算
TRY/JPY 92円 16.25% 15円 1.3円
ZAR/JPY 14円 11.5% 1.6円 0.13円
AUD/JPY 94円 6.75% 6.3円 0.5円
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豪ドル/円のスワップはたった年間6円分、月に0.5円分に過ぎません。豪ドルが1年後88円に下がればスワップとチャラで損益0です。
私はここからスワップ運用否定論を展開するのではありません。
1年後に6円下げても利益が出ると考えるのがスワップ派です。
10年後なら50円割れても利益が出ると考える人は真性スワップ派でしょう。(私はなんちゃってスワップ派ですが)
スワップ派の良いところは算数をしっかりやれば儲かる可能性が高いことだと私は思います。
エリオット波動の弟4波って何じゃらホイ?でも儲かります。(私も何じゃらホイです)
しかしながら、スワップの金額ばかりを気にして建値に無頓着な方はいないでしょうか?
3年後に利益を出せれば良いと考えるなら良いかも知れませんが、私は1年後に利益を出したいので高値を掴むなと自分に言い聞かせます。(勿論、判断は簡単ではないのですが)
豪ドル/円は7月に104円の高値を付けた後、たった1カ月で93円まで11円の下げを演じました。
言い換えると、たった1カ月で2年近くかけて今後溜めるスワップと同じ含み損が生じたことになります。
これは簡単な算数です。
これをしっかり理解すれば、建値は1円でも安くとこだわらずにはいられない筈です。(豪ドルで1円は2カ月分のスワップですよ)
このようにスワップを為替レートに換算すると視界が拡がって見えないものが見えてきます(!?)
トルコリラ/円を例に取ると、3カ月分のスワップが約4円に相当します。
以前も書きましたが単なる算数で言い換えると、
現在の92円=3カ月後の88円です。
更に算数を続けます。
現在の92円でポジションを取るよりも今後3カ月内で88円を割ったところでポジションを取る方が有利=儲かります。
ここまでは個人の判断ではなく算数であり100%正しい事実です。
①88円を割らないと思うからスワップを早く溜めることを選択し今ポジションを取る or
②88円割る可能性が高いからゆっくり3カ月チャンスを待つ、
これが判断です。
算数をしっかりやるかやらないかはスワップ運用の成績を大きく左右すると思いますし、ファンダ・テク分析とは異なり誰でも出来ることなのでしっかりやりましょう。
他にも見えてくるものがあるのですが、関連記事はまた書いていきます。
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
こんにちは。
太助さんのこういう記事が基本的に好きです。
シンプルでわかりやすい、かつ、中味があるので。
もちろん、他の記事も読んでますよ(笑)
さて、AUDなんだかなぁ、という展開ですね。また下降トレンド入りなのでしょうかね。。ドルも110円超えれないので、AUD/JPYは早めにプラスで切っていたのですが、昨日またAUD/USDでやられてしまいました。ふぅ。
今週いっぱいは反発と読んでいたのですが、やれやれです。
スワップ陣営は、またランド、リラの点取り屋2トップに逆戻りです(笑)
(^^)//””””””パチパチ! いきなりすみません。こんにちは! 虎穴です。算数! そうなんですよ。算数が大事なんですよね。大いに納得です。これはスワップ派でもデイトレ派でもみんなに通じると思います。
私自身、FX始めたころは、エントリーとイグジットにばかり気を取られ、資金管理がずさんでした。「5万勝った」「10万負けた」とテクニカルを妄信してのスキャル&デイトレを繰り返し、気がつけば「あれれ?資金が減ってる」(-_-;)
あまりに悔しかったので、いろいろシミュレートするようになって、損益分岐を含めたスワップはもちろん、ポジションやレバ、損益、損切りによる最大ロスなどを記録し始めたらちょこちょことプラスに転換を始めました。そして、それから少しして、太助さんのブログで、「FXのポートフォリオはエクセルでしっかり管理しよう!」(08.04.18付)の記事に出会いましてExcelによる管理に目覚めました次第です。※その節はありがとうございました(^^ゞ
テクニカル、ファンダメンタルを重視する。それは確かに大切ですが、実は一番徹底すべきは算数を用いた資産管理だと思います。記事にある
> 現在の92円でポジションを取るよりも今後3カ月内で88円を割ったところでポジションを取る方が有利=儲かります。
という発想は、そういった点を意識していないと絶対出てこないと思います(゜_゜)
こんにちは、茶々丸です。
スワップの基本となる計算を、とても分かりやすく説明していただきありがとうございます。理屈では解っているつもりでしたが、具体例を伴って文章で説明されるととても納得がいきました。
言われるように算数の後の判断が難しいですが、これが私の思うところのリスクで常に自分の中にあると思ってます。リスクという魔性の女(この表現好きです(^.^)との付き合い方ですね。まだまだ経験が少ないので、試行錯誤をしつつ、ちょっと痛い目を見ながらがんばりたいと思います。
為替や指標を見ると豪経済の減速が明らかですが、日経ヴェリタスによるとまだまだ豪経済は好調ということですか。本当の情報というのは現地にいてもわからないものですから、なかなか読みにくいですね。昨日の下げでAUDが刈り取られてしまいましたので、私も拾い直しです。
それでは、
常連の皆さん、いつもコメント有難う御座います。
NZ Lionさん、
そう言って頂けると素直に嬉しいです。
毒舌放談記事だとポチ数が減る減る。(笑)
でも書いてしまいますけど。
AUD/USDの0.95台の漬物はまだ大事に持っていますよ。完全に見誤り。
AUD/JPYは94円台で現在底を作る動きは見せていますが?(95円でもそう言いましたね[笑])
また、オセアニアの生情報があれば教えて下さい。
虎穴さん、
そうでしたね、4.18の記事以来、定期的にコメント頂き有難う御座います。
一時はコメント欄が虎穴さんと私の専用通信欄になっていましたが、お蔭様でコメントして下さる方が増えてきました。
そうですね、投資に限らず簡単・当たり前のことをおろそかにしがちですよね。(自戒も込めて)
茶々丸さん、
そうですよね、理屈ではわかっていても実践では忘れてしまいますよね。
ヴェリタスの記事も参考情報の1つですね。
日本に居ても日本のGDP成長率がプラスかマイナスかわかりませんからね、沢山の情報が身近にあっても。
安全策を取るなら、9月の政策金利発表後に取りたいポジションを半分(或いは全部)残しておくことも考えられると思います。
私は悲観・利下げ幅織込充分と見て発表前に取るかな~?
半年前に、この記事を見ていたら!
と思うと・・・とはいかないのが、
自分の未熟さです。
この頃と今のswap-pointの違いを
当時どれだけの人が感じとれて
いたでしょうね?
オージー/¥が史上最安値を更新するとは!
「市場のことは市場が決める!」
昔のエラい人は、イイコトいいますね。
閑話
複数の記事を拝読させて頂きました。
今日から”3/28″可能な限り日参させて
いただきます(勿論ポチッも)ので、
よろしくお願いいたします。
懐かしい記事です。(笑)
>この頃と今のswap-pointの違いを
その通りですね。
そう言えば、私もいわゆるスワップ運用の記事を最近全く書いていないことに気付きました。
複数読んでいただいて既におわかりかも知れませんが、当ブログは様々なことに様々に言いたい放題書いておりますので、参考になることだけ参考にして頂ければ幸いです。
こちらこそ宜しくお願いします。