住信アセットマネジメントがSTAMシリーズの後発として昨年12月に出した新興国株式のインデックス投資信託について書いたことがありませんでした。
新興国好きの私が何故これをスルーしていたかと言うと、含み損でアロケーションを変える気もなかったし、追加購入の予定もなかったからです。
しかし、この投信の圧倒的な低コストという利点は私も認めています。
STAMシリーズで低コストの分散投資をして、新興国にも何%かアロケーションして持ちたい方には敵なしの投信だと思います。
でも、新興国100%アロケーションのクレイジーな私には物足りなさと使い勝手の悪さも感じさせます。
賞賛だらけのSTAM新興国を私の目線で斬ってみます!
【メリット:価格破壊といえる低コスト!】
STAMシリーズ自体が低コストのインデックス投信として有名ですが、STAM新興国はその中でも群を抜いています。
いや、その中では新興国なので高コストですが、信託報酬は年率0.8715%(税抜き0.83%)しか掛かりません!
これは日本の投信の中では他を寄せ付けない圧倒的な低コストです!
そもそも新興国のインデックス投信自体が珍しいのですが、参考までに私が持っているアクティブ投信の信託報酬は、中国1.89%・インド2.1%・ブラジル1.995%・アセアン1.81%となっています。
しかし、これらの国々の多くはSTAM新興国に含まれています!?
更にSTAM新興国は主要ネット証券にてノーロードで購入できます!
私自身は全てキャッシュバックで買っているので上記投信も販売手数料は実質取られていませんが、正規に購入すれば3.15%の販売手数料が抜き取られます。
如何にSTAM新興国が低コストであるか、また新興国投信がぼったくっているかがわかると思います。
こう考えるとわかりやすいと思います。
新興国に限ったことではありませんが、多くの人が購入時に3%の一時金を取られて1年間の保有に2%報酬が抜かれる投信を平気で疑問もなく購入しています。
100万円で投信を買ったら、1年後にはその内の5万円が証券会社に召し上げられて、資産は確実に95万円に目減りします!(これは単純な算数です。)
一年後に資産が増加するためには5%以上の株価上昇が必要なのです。
しかし、STAM新興国なら1年後には100万円が99万1285円に目減りするだけなので新興国の株価リターンにより資産が増加する可能性は高いと思います。
販売手数料が設定されているもう一つのデメリットはコスト回収の為に長期保有にならざるを得ないことです。
しかし、長期保有すると今度は信託報酬を5年で10%を顧客の資産から抜けるので、ほんと投資信託ってよく考えられていますよね、売る側に都合よく!
既に全額キャッシュバックをやるネット証券は絶滅状態ですし、私も今回投信を売却する際に次回無料で買えることを考慮に入れて、インドなどは売りませんでした。
タイミングよく無料で買えても、結局再購入のために売るときは投信の販売手数料という制約を受けて、売買の判断にも影響してきます。
その点、STAM新興国は常にノーロードで買えて信託報酬も安いので売却や乗換えも気軽に出来ます。
※STAMでも信託財産留保は0.3%掛かります。(詳しくない方は解約料と考えてください。)
新興国はよくわからないけど、分散投資の一環で低コストでかつ新興国全体にも分散投資したい方にはSTAM以外は検討する必要もない程素晴らしい商品だと思います。
新興国への投資は色々手段がありますが、どうやっても為替手数料などコストは高くつきます。
直接その国の株を自分で買うよりも、投資信託を買った方が安いケースも多く、新興国投資の数ある手段の中でもSTAM新興国は群を抜いています。
(海外ETFでもっと安くする方法はありますが、今回は省略します。)
でも、新興国マニアの私にはSTAMでは物足りない・・。
長くなったので続きは後日。
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
隠れコストが見えていませんが、STAM新興国は安いですよね。
(STAM新興国にもかかりますが、)新興国株式のアクティブ投信たちは隠れコストもそれなりにかかり、実質保有コストが年3%くらいになったりもするので、せっかくの高い期待リターンがコストで相殺されてしまいかねません。
といいながら私もまだ新興国株のアクティブ投信を持ってます・・・
STAMも20カ国以上の新興国に投資していれば、インデックスでも売買コストは嵩むのではと推測します。
エジプトやモロッコの株を自分で買おうとしたら大変です。(笑)
米国ADRを利用しているのかも知れませんが、現地株を買っていれば新興国はどうしてもコストが掛かってしまいますね。
私の場合は、投資したい国がわりと明確なので、コストが安くてもSTAMが中心とはなりそうもありません。