日本の教育に正論暴論!?(2):教育という美名に包まれた欺瞞!日本のお勉強では「考える力」は身に付かないよ!地頭を鍛えよう!

言いたい放題の巻!
 
この話全然受けないのですが、中途半端で真意が伝わっていないと思うので続きを書きます。(どれだけ書いても伝わらないと思いますが・・)
 
8/11の記事で文部科学省の親の年収と子供の学力が比例するとの統計を取り上げましたが、吊られた男さんからその時にコメントで指摘頂いた通り、統計の分析内容とマスゴミが伝えた内容には雲泥の差がありました。
 
しかし、「御茶の水女子大学委託研究・補完調査について」というタイトルで統計分析が公表されているので、文部科学省の見解ではありません。
(興味のある方は【コチラ】から。37ページのPDFです。)
 
この資料の19ページにある分析結果のまとめでは、
(1)世帯年収の高い家庭ほど子供は高学力である
(2)かつ、学校外教育支出の多い家庭ほど子どもの学力は高い。
(3)保護者の子どもへの接し方や教育意識は子どもの学力と関係している
※(4)~(7)は省略。
とあり、メディアが報道した内容と然程変わりません。
 
しかしながら、詳細な分析では、
「学習塾に通っていない子どもの平均点は全体の平均点とほぼ同じである」
「いうまでもなく、子どもの学力は単一の要因にのみ規定されるのではなく、複数の要因が絡み合って学力を規定している」(←これ重要。いや、新聞記者とか言わなきゃわからない人は沢山居ますよ。)
「世帯年収のみに学力が規定される割合はさほど大きくはないのかもしれない」
と、疑問も呈されています。
 
この資料は8月4日付けなので、この資料全体をメディアにインプットしたのに、あのような報道になったのならマスゴミの責任でしょう。(まさにゴミの内容!)
「結果のまとめ」だけをサマリーとしてメディアに流したのなら文科省の責任でしょう。
お茶大の分析に足りないものを指摘させてもらうなら、(8/11の記事では統計結果に関連付けるために遺伝と書きましたが)、「持って生まれたものに違いがある」ことに目を向けないと親の年収により子の学力が規定されるわけではないことを説明しにくいと思います。(わかっているけどタッチーだから書いていないのなら良いのですが・・)
 
今回の報道で、学力の極めて高い文科省の役人から学力の極めて高い新聞記者に情報が流れて、こんな短絡的で思考停止で意味のない報道になってしまったことに、この国の学力の測り方が間違っていないかとマスが疑問を持てば意味のあることだったのかも知れません!?
 
さて、本題です!?
私のいくつかの暴言を補足します。
 


【塾に通わせると国力が低下する】
「教育」というまるで100%善であるかのような言葉に包んで、教育費を掛けるのは子どものためであると信じ込んでいると子どもをスポイルし兼ねません。
日本の教育では、子供達は一方的に受け身で教えてもらい過ぎなんです。
 
教えてもらって何が悪いかって?
教えてもらい過ぎると、「考える力」を子どもから奪います。
塾に通えば目の前のペーパーテストの点数は上がるかも知れませんが、社会に出てから役に立つのは「独学力」であり「地頭」です。
学校で学んだことは「読み」「書き」「ソロバン=(小学校の算数)」+必要があれば「英語」以外には大して役に立ちません。
微分積分なんて社会で活かしようがありません。(専門家以外は)
 
「君は数学のこの分野と英語のこの文法が弱いからこの問題を練習しなさい」となんでも指示されてドリルをこなす子は自分で対処することを学びません。
 
横並び大量生産の時代はそのような人材の方が好都合だったのです。
「考える」ことは必要とされず社会の歯車に適した人材が必要だったのです。
(誤解を恐れずに言えば、思考停止させた方がハッピーに生きられる社会でした。&です?)
 
日本の強みであったことが、今は強力な弱みとして社会を閉塞させていることは政治状況を見ても明らかだと思います。
 
日本のエリートなんてエリートでもなんでもなくて、横並びの中で人よりペーパーテストが得意なだけです。
 
【生まれ持ったものが違うなら努力は無駄か?】
このような誤解をされた方も多いかも知れません。
 
ボルトのように世界一速く走るには持って生まれたものが必要であるとの意見に反対する人は少ないでしょう。
それに比べれば、学力ごときはなんとでもなります。
努力で克服できるが持って生まれたものの違いはあるということは認識すべきだと思います。
卓球が下手くそでも社会に出て然程困りませんが、ある程度の学力はいろいろな場面で求められるので皆がある程度努力するのは当然の事だと思います。
 
問題なのは、やたらと他人と比べることです。(個人の意識の問題であって順位を付けるなという意味ではありません。)
A君がB君の2倍勉強したにも関わらずB君よりも成績が悪くても、それは誰のせいでもありません。
A君が野球の練習をすれば、昨日の自分よりは上手くなるが、練習をさぼっている天才肌のB君より上手くなるとは限りません。
 
ここで私が重要だと思っている結論に辿りつきます。
 
さて、B君は努力しなくても何故できるのでしょうか?
知ったこっちゃありません。聞かれても困るでしょう。
B君にとって、あまり努力しなくても野球が上手いことも勉強が出来ることも、なんら威張ることではないということです。
 
随分前に書いたことがありますが、頭脳明晰って、そのアタマは自分が造ったのではなくて授かったものだろ、何でオマエが威張るの?
威張る権利があるとしたら、大いなる者か、オマエの父ちゃん母ちゃんだろ、ってことですよ。
 
これを掘り下げると、ウォール街のような過剰な格差否定論になるのですが置いておいて、勉強をやっても出来ない子をバカにする方がバカだってことです。
 
プロのスポーツ選手になる才能があるかも知れないし、寿司握らせたら凄いかも知れないし、ミュージシャンになるかも知れないし、人一倍正義感や思いやりがあるかも知れないし、ペーパーテストで測れないものの方が重要なんですから。
 
どうも言いたいことがまとまらないのですが、投資家なら学校で学んだことは殆ど役に立ちません。
他人より儲けた損したも関係なく、自分の資産を増やさなければ意味がないので、他人との比較は関係ありません。
日本では投資教育という意味では全く恵まれていないので、重要なのは独学と独学力です。
 
地頭を鍛えましょう!(子どもの話じゃなくて最後は俺らかい!)
 
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コメント

  1. オージー より:

    久々に失礼します。
     
    日本の教育はあたかも金太郎飴のようなgeneralistを大量生産する姿勢が長期間続いているように感じます。
     
    先月亡くなった父が良くいっておりましたがこれは「お上」に従順な人材を多く育てるための国家の陰謀(爆)なのではないかと思わせるフシがあります。
    日本は国が教育にかける金が先進国のなかでは最低なので親の経済状態により受けられる教育に格差が生じるというのは解るのですが最終的には本人のやる気しだいのような気が致します。
    generarist(私はこの言葉は嫌いです)を生産する教育では深く考える力が付きにくくいわゆるプロが育ちません。
    同じ算数の問題で日本では
     
      7+8=X (Xが解答)
     
    イギリスでは
     
      Y+Z=15 (Y,Zが解答)
     
    といった形で、どちらが「考える力」がつくのかは歴然だと思います。
    日本もいわゆる「プロ」を育成するような教育に変えていくべき時期ではないでしょうか。
    時すでに遅しの感は否めませんが・・(ちなみに投資、投機は基本的にはプロの世界だと思います)。

  2. 吊られた男 より:

    >「お上」に従順な人材を多く育てるための国家の陰謀
    そうだと思います。
    教育を受けた結果のあるべきエリート像は自分達であると考えている人達が日本の教育を考えています。
    日本の色々と問題のある教育でクダラナイ国家公務員一種試験をパスして勝者となった人達は、日本の教育を否定することは自らがエリートであることを否定することに他ならないからだと思います。
     
    >最終的には本人のやる気しだい
    その通りだと思います。
    学校の担任の先生が・・とか、塾の教え方が・・とか、成績が上がらないのを他人のせいにしている親や子はそもそもその程度でしかないので、自分では何も解決できないと思います。
     
    ゼネラリスト育成は、日本の大企業を中心とした終身雇用制度と雇用の流動性の低さと日本の詰め込み教育が見事にマッチして日本の高度成長を支えたのは確かだと思います。
    不況下の今はますます保守化して保険をかけたがる(寄らば大樹の蔭)ので、Changeは難しいのかも知れないと思います。
    でも、Changeしなければ船はますます沈んでいくと思いますが・・。
    私のコメントのせいで書くことになったエントリーかと思います。スミマセン。
     
     
    少し前に知事とマスコミの編集権をめぐったやり取りもありましたが、その時の記者の「何がニュースで何を掲載するかは、私たちの編集権の問題」と言うのがマスコミの本音のようですね。
     
    勉強については、持って生まれた才能や後天的な環境だといろいろありますが、私はこの研究レポートにあるように、現状では説得力のある単純化した説明はないように思います。
     
    この調査でも触れられていなかった先天的部分は置いといて、後天的部分にしては少なくとも「親がガリ勉要求をする子どもは成績が悪い」というデータがあるように、間違った努力を減らしていくようにはすべきでしょうね。
     
    学力とあるように、覚えるのではなく「学ぶ」ことが重要かとは思います。
    個人的には三つ子の魂~とあるように後天的な親を中心とした習慣づけである程度は何とかなると思います。先天的には標準的な能力さえあれば、後天的な習慣づけで(←がり勉とは違う)早慶程度の大学には入れる程度の学力は付けられるでしょう。

  3. 太助 より:

    >私のコメントのせいで書くことになった
    コメントは受けていますが、その為に書いている訳ではありませんので、詫びは不要ですよ。
     >「親がガリ勉要求をする子どもは成績が悪い」というデータがあるように
    この部分は私が少し違和感を感じた箇所です。
    「勉強できない or しない」から「つまらない」から「ますます勉強嫌いでしなくなる」から、親が勉強しろとうるさく言う。
    でも、言われてもしないから成績が上がらないという悪循環があると思います。
    親がうるさく言う傾向があると子どもの成績が悪いのではなく、勉強しないから成績が悪くて親がうるさく言わなければならないことが統計結果になっていると私は思いました。
     早慶程度は一般的には大変な狭き門ですよ。(笑)
    理想論を述べましたが、現実には高校までの勉強は大学入試にパスするために行われており、無意味なことが多くても社会がそれを軽視しない以上はお金と時間を掛けるのは個人レベルでは仕方がないと思います。
    それらを通じて、社会に出てからの「学習力」も身に付けば良いですね。
    社会にとっての弊害についてはまた続きを書くかもしれません。(笑)

  4. 吊られた男 より:

    ちょっと補足・・・になるかもしれません^^;
     
     
    私の仮説では、勉強の重要性や意義を上手く伝えられない親が言葉にしてしまうのだと思っています。
     
    私は置いといて、周囲のそれなりにできる人たちを見ると親が勉強しろと言っている家庭は多くありませんでした。子どもが勉強の重要性や有用性を潜在的に認識していて、自ら必要とあれば勉強していました。彼らの場合は親が勉強の意義を分かっているから普段の教育の中で勉強の意義が自然と伝わっている。
    一方、親がわざわざ「勉強しろ」という場合は、親自身が勉強の意義を分かっていないからわざわざ言葉にして出して説明する必要がある。
     
    親がサッカー経験者ならプレーで伝えることができるのでわざわざ口に出してサッカーの魅力を伝える必要は無いが、未経験者なら自身が見せることができないので言葉で伝える(または塾の代わり他人にお願いする)必要が出てくるような感じです。
     
    テレビ局が喜ぶような「親と二人三脚で開成高校合格」のようなガリ勉で成績優良タイプもいますが、意外と成績優秀者の方がその手のタイプは少ないように思うのです。
     
    サンプルは少なくて真っ当な調査にはなりえないのですが、私の親が中高生向けの塾をやっていて、開成・慶應・麻布・桜蔭・栄光などの子の親の方が子どもの勉強に無関心です。(桜蔭は女子校&真面目で定評があるだけあって、親の関心も高い傾向があるようですが・・・)
    一方、一般的にレベルが低いと言われる学校の子どもの方が親が付きっきりで子どもの成績を気にかけて手取り足取り勉強をさせている傾向が強いです。(そのやり方が間違っていることが多い)
     
     
    もちろん、同じような教育をしても、その他の外部要因や先天的能力で違いは出るのでしょうが^^;

  5. 太助 より:

    >私の親が中高生向けの塾をやっていて、開成・慶應・麻布・桜蔭・栄光などの子の親の方が子どもの勉強に無関心です。
     吊られた男さんがこだわりを持ってコメントされる背景もわかりました。
    経験則でのご意見はなるほどですが、反対意見ではありませんが私見を。
    これらの学校に通わせている親は学校や塾に任せておけば大丈夫と考えているからではないでしょうか?
    (特に慶應付属はエスカレーターで大学に行けるのでは?)
     私は大学生の頃に塾講師や家庭教師のバイトをしていたことがありますが、3カ月限定の家庭教師を頼まれたことがあります。
    母子家庭で中3の子だったのですが、公立に行けるギリギリのラインで私立に行かせる金がないので3カ月でなんとかと切実に頼まれました。
    責任持てないよと思いながらもなんとか受かってくれたので良かったのですが、これはコストセーブのために一時的に教育費を掛けたケースです。(笑)
    平均学力以下の子の場合は親の子どもの成績の気にかけ方は質が違うと思います。
    なんとか高校ぐらいは卒業してくれとか、金がないから勉強して公立に入れとか、社会に出て恥かしくない程度の学力は付けてくれとか、このような理由でうるさく言うケースも多いと思いますよ。

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