ブラジル金融課税2%強行実施の影響と今後の対策を考える!商品選択によって負担率は変わってくる!?

昨日速報しましたが、私が懸念している3点について今日はもう少し掘り下げて考えてみます。
 
【1.短期的な急落を招くか?】
昨日のボベスパ指数は2.88%下落しました。
 
私は最近の急騰ぶりも鑑みて10%に迫るような急落もありえるかと心配していたので、よく3%以内で収まったものだと思います。
ブラジルレアルも売られましたが、今のところ大したことありません。
 
これは再入場すると2%抜かれるので、短期のつもりだったがそのまま置いておこうかと方針を変えた人も多かったのでしょうか?(笑)
 
取りあえず、大幅下落は1日だけで数日揉み合っても再度上を目指してくれればベストですね。
だらだらと下げ続けないかは注視した方が良さそうです。
 
【2.長期的なパフォーマンス低下を招くか?】
これについては不安視しない声の方が多いようですが、個人的には2%の取引コスト増加が影響を与えないとは思えません。
 
 


そもそも新興国投資はコストが高めなのに、更に2%のコスト増加はリターンの低下をもたらします。
(長期投資なら影響ないと言っても、確実に2%最初に取られる国に投資しようというインセンティブは低下する。)
 
日本のファンド勢は揃いも揃って影響は小さいと言いますが、販売する側の意見は参考になりません!
 
逆に投機資金が流入しにくくなって、長期資金が安心して集まる面もあるかも知れませんが、市場が落ち着いたら早期に規制が撤廃されることを望みます。
(その理由は3番目の懸念に続く)
 
【3.新規投資の際は2%コスト負担になるのか?回避策は?】
なるはずですよね。
 
でも、例えば投資信託なんて定価では販売時に約3%の手数料を取って、1年間保有すると約2%の信託報酬を取られますよね。
これに更に金融取引税2%を新規顧客に徴収したらブラジル投信は売れそうにありませんよね。
 
これに関して、わかりやすい説明がSBIファンドバンクのサイトにありました。(↓)
https://www.fundbank.jp/jsp/plus/2009/10/20_1637.jsp
 
私の予想通り、新規顧客から徴収するのではなく既存顧客も含めて全員で負担する=基準価額の減少で調整することになるだろうとのこと。
 
この公平性の是非については置いておきますが、販売側としてはぼったくり手数料に更に2%を上乗せすることはできないから、こっそり(?)毎日の基準価額から引いていくのでしょう。
 
つまり、投資信託のパフォーマンスが金融取引税の分だけボベスパ指数に負けることになります。
 
ということは、上のリンク先で説明されている通り、商品選択で有利不利が出てきます。
 
一番わかりやすい例は、ブームに乗ってこれから新規に設定されるブラジル投信を買えば、確実に2%のコストがパフォーマンスの足を引っ張ることになりますね。
(100万円がブラジルに入国時点で98万円に減るから)
 
でも、既に運用期間が長めで資産額も大きい投信を買えば、2%のコストを既存顧客に負担させることができる(!?)ので、新設投信を買うよりも圧倒的に有利なはずです。
(ブログ主に不利なことでも書いてしまう良心的なブログで良かったですね、皆さん!
本音は、HSBCさんブラジル新規追加停止にしてくれ!)
 
仮に900億円規模のブラジル投信があるとして、新規顧客の流入資金が100億円だとすると金融取引税は2億円取られますが、全体の1000億円に対しては0.2%のコストになる訳です!?
 
それならば、国内上場のブラジルETF(1325)の場合はどうなるのか?
 
結論から言うと私はわからないのですが、これはETFと呼ばれていますが実際はETNに分類され、リンク債と呼ばれる債券に投資され現物株式の裏付けはありません。
 
運用会社のノムラは、ノルウェー輸出金融公庫が発行するリンク債に連動させているので、ノムラが金融取引税を負担する必要はないはずです。
 
ただ、私には結局ノルウェー側でコストが掛かってリンク債の価格がそれに応じて下がるから、ノムラETFの基準価額がその分下がって結局日本の投資家が負担することになるのか否かはわかりません!
 
他にも、米国のブラジルETFやADRならどうなるのかも押さえた方が良いかも知れません。
 
あまり参考にならなかったかも知れませんが、新規・追加でブラジル投資を考えている方は、2%の金融取引税を自分がどう負担するかも考えて選択する必要がありそうです。
 
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