米雇用統計大幅改善だがリスク志向減退!?キャリー巻戻しのドル全面高で金・原油も下げてダウも失速!

金曜日の米雇用統計は予想外のビックリ改善となりました。
 
非農業部門雇用者数が予想13万人減に対して、なんと1万1000人減の大幅改善。
失業率も10.2%から10%に低下してしまいました。
 
いよいよ遅行指標の失業率まで底を打って、景気回復へ一直線なのか・・!?
 
でも、好感して始まったダウは10,500を超えて最高値を更新した後は失速して0.22%増の10,388で引けました。
好材料出尽くしでの利益確定にしては、好材料過ぎる内容だと思うのですが・・。
 
また、これだけの材料で高値更新後に失速したのは少し嫌な感じがします。
 
NYと時間帯の近いブラジルのボベスパ指数も上昇で始まったものの1.04%減で引けました。
雇用統計が良かったら、リスク志向全開のいけいけブラジル買いしないの?
 
アナリストの評価は一時的な改善か今後好転するかで意見が割れているようですが、市場参加者が数時間後に冷静になって雇用統計を懐疑して失速したと考えるのはちと無理があるような・・。
 


ドルキャリートレードの影響で市場の相関関係が変わってきていると考えた方がシンプルですね。
 
雇用統計の好転事態はリスク志向でダウもブラジル株も上昇するはずです。
 
しかし、雇用統計好転により米国の出口戦略が早まると意識され、ドルキャリーの巻戻しが起こり円/ユーロ/豪ドル等が売られドルが買い戻される。
また、金・原油のコモディティも売られドルが買い戻される。(更にユーロが売られるから原油も売られるという相関関係も拍車をかける。)
金・原油が売られるからユーロ・豪ドルが更に売られてドルが買われる。
ドルが買われるから金・原油がまた売られる。
 
このようなスパイラルが働いたと思います。
 
これを見て、資源国のブラジルの株価も引き摺られて売られてリスク志向どころかマイナス圏へ。
 
結局、ドルキャリーの巻戻しがNYダウの失速も招く・・。
 
ブラジル株を例に言えば、米雇用統計好転によりイケイケで走り出したのに横から槍がいくつも飛んでくるので思わぬ退却を強いられた・・。
 
ということで、私の関心事は2点。
●短期的にはドルキャリーの巻戻しが続いて、リスク回避(というよりイケイケ過ぎた分の修正)の動きが続くのか?
●長期的には、日本株と円のようにNYダウもドル高になると敏感に下げるような相関関係が強くなっていくのか?
 
後講釈はなんとでも言えますが、雇用統計大幅改善で結果リスク回避のような動きになると予想できる人は少ないですよね。
 
月曜日の日本株は円安の影響で堅調かも知れませんが、失速したダウや金・原油が来週どういう動きをするかに関心を持っています。
 
今年最後の重要指標の思わぬ好結果にダウも天井つけてお仕事終了でクリスマス休暇に入っちゃうのか・・?
 
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