(投資には関係ありませんが、ファイナンシャルリテラシー?)
問題だらけの我が国の国民年金制度ですが、鳩山総理が22日の衆院予算委員会で現行の25年の受給資格期間について長過ぎるので期間短縮を検討したい旨の発言をしました。
ご存知かと思いますが、国民年金は20歳から60歳までの40年間毎月払い続けることが前提になっています。
40年間払えば、年間約79万円の年金が65歳から支給されます。
サラリーマンで定年まで勤務すれば、厚生年金の一階部分として問題なく支給されるでしょう。
でも、長い人生の40年間順調に払えるとは限らないし、不安定な自営業や非正規労働なら尚更条件は厳しくなります。
そこで、お上がそりゃ払えん時もあるだろうから最低25年間払っていれば、最低限の国民年金は支給してあげるよという情け深く有難いセーフティティネットが最低25年間なのです!
(この場合で年金額は79万円x25/40年=年間約49万円=月約4万円の支給!!!)
これについて、鳩山さんが長過ぎると当たり前のことをようやく言っているのです!
こんなのは長過ぎるという問題ではなくて、国家の振込み詐欺ですよ!
毎年インフレの国民年金納付額は平成22年度で月14,660円ですが、過去24年11カ月間で低めにみて平均月1万円を納めてきたと仮定します。
総支払額は299万円にもなります。(今20代の方は軽くこの1.5倍は行くでしょう・・。)
25年に足りないから払った分返してくれと言っても、お上は返しませんよ!
299万円は全て没収で払い損になります!(納めてくれてご苦労さんだよ!)
これじゃあ、巨額の詐欺ですよ!?
さて、あなたが二十歳のフリーターだったらどうしますか?
四十五歳まで払える見通しもないのに「国民の義務」だからと月1万5千円も貰えるかもわからない国民年金を納めますか?(六十歳まで満額払ったとしても貰えるかわからないよ!?)
25年間払えなければ、経済合理的には1銭も納付しない方が得なんです!
10年~20年間中途半端に払えば、国民年金の苦しい台所を無償で助けるだけの救世主ですよ!
若者に、国民年金を自分のためにも払えなんて誰も自信を持って言えないのではないでしょうか?
25年間納めなければ全て召し上げるという制度が敷居を高くしていることは間違いなく、こんなふざけた制度は正す必要があるでしょう。
(納めたら、その割合に応じて年金貰えなきゃおかしいだろ!)
ふざけた国民年金について書くとキリがないのですが、遡って納められる期間を過去2年から過去10年に変更することも検討しているようですが、余裕ができたら払えなかった時期の分も後から納めることにも柔軟性を持たせるべきでしょう。
私も国民年金の仕組みに詳しい訳ではないのですが、ある程度は理解しておいた方が良さそうです。
因みに、国民年金はいくら納めたかは全く関係なく、何ヵ月分納めたかしか意味を為さないと、恥ずかしながら最近知りました!?
毎年納付額はインフレしていますが、貰える年金は増えずに負担だけ増えているだけですから~!
厚生年金(二階部分)は25年の期間も必要ないし、納付額と支給額はリンクしているのですが、こちらも国民年金同様25年加入していないと貰えないと勘違いしている人が多いらしく、脱サラした人で貰い忘れている人が結構いるようですね。
一旦全部ぶち壊して新しい制度を作った方が良いのではとも思いますが、誰も不利にならないように制度変更するなんてカネがないからできないはずなんですけど・・。
最後に簡単な算数を。
1万5千円を40年間毎月納付すると、総支払額は約703万円!
65歳から年間79万円を年金として受け取るとすると、約9年後の74歳までは自分の払った分を返して貰うだけ。(自分で利率0の貯金をしておくのと同じ)
それ以上長く生きれば払った分より貰える金額の方が大きい。(つまり、平均的にはトクするはず。でも、そのトク分は誰が負担するの?)
結局、運用利回りを上げられなければ、制度は存続し得ずに、勝者と敗者が予め決まっているゼロサムゲームなので、パンクします!
個人的には、「年金制度は成り立たないので廃止して、納付額を全部国民に返しますから、後は国なんか頼らずに勝手に自分でやって下さい」と決定されれば大歓迎ですけどね。
(世間的には受けないでしょうけど!?)
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
私も全額返還してしまうのが国民にとってはベストだと思います。(太陽が西からあがってもこの国のバカ政府には出来ないでしょうが・・笑)。
1960年当時、国民年金の一月の掛け金は100円で当時の大卒の初任給は15000円程度でした。それから約50年経った現在の初任給は約20倍です。全ての物価が連動して上がっているわけではありませんが単純計算では今の人は昔の人の7倍以上の負担を負わされていることになります。
日本の年金制度は「半永久的な右肩上がりの経済成長」を前提にして作られた制度でありすでに破綻していますよね。
年金問題が選挙のネタになり無条件で7万円の支給の話もでておりますがその裏には「収入の15%の天引き(控除前の数字で)」などという詐欺まがいの内容が含まれています。
ある程度年配の人達は「お上」を信じているので払い続けるかも知れませんが、この年代の人達が年金を受け取る側になるかもしくは死んでしまったあと残された人達がこの制度の存続を容認するとはとても思えません。
「自己責任」という日本人が苦手なことを個人が真剣に考えるようになる(国家や社会が個人を守ることはない)にはさほど時間がかからないのではないでしょうか。
失礼しました。
初任給の上昇率は14倍ぐらいですね。
よって現在の人達の負担率はさらに高くなっていることになります。
年金納付額が月100円なんて夢のようですね。皆喜んで払いますよね。
(ゼロサムなら、誰かがその分悪夢を見るのですけど・・。)
無条件で月7万円支給と40年間納付した結果やっと貰える年金額はほぼイコールです。
どれだけ重たい負担なのか、高福祉は重税の上にしか成り立たないのはわかりそうなものです。
子供手当てを賄い、国民年金を手厚くして、国保・健保もパンクするので税金でカバーして、莫大な借金も返済して、一体どれだけの税負担なのかを早めに明らかにして欲しいものです。
GMを見てJALを見て学ぶべきだと思うのですが、真似は上手くても反面教師にすることは苦手な国のように思います・・。
意識が早めに変われば良いのですが・・。
遺族年金や障害年金、死亡一時金などの部分の議論が少し足りないように思えます。この辺は加入期間に制限はなかったと思いますよ。
あと年金制度を民間の保険商品と比較してもかなり良いものですよ。ましてや絶対に潰れないわけですから…。たとえ税金を大量に注ぎ込んでもね♪
年金加入の権利を未納者から貰えるなら私はもうひとつ加入して生命保険を見直ししたいけど。。。
あと以外と見落としがちなのが「長生きしてしまうリスク」です。みんな自分が100歳までは生きられないと思っていませんか?今の医療技術を舐めないほうが良いですよ。今は「死ねない」時代ですから。年金以外で高齢者が収入を得続けるのはかなり難しいですよ。100歳までの生活費を年金未納者はどうするのだろう?
ただし年金をたくさん貰えすぎると家族はあなたを殺してくれないかもしれませんよ。
一割負担の安い医療費で高額年金支給を受けている高齢者を生命維持装置で生かし続ける。これはすでに起きている現実ですから。
そらさん、ご意見有難うございます。
はい、スペースの関係もあり、議論は足りていません。
それらの年金は国民年金を納めていないと不都合が生じるというのが私の理解ですが・・。(逆に言えば、それらの年金が絡んでくるなら国民年金をしっかり納めたほうが良い。)
民間の保険より良いかも知れませんが、潰れないとは断言できないと思います。
また、高利回りを達成できない限り、誰かの有利は誰かの不利です。
(特に世代間負担の著しい不公平が生じます。)
「長生きしてしまうリスク」も、その際の年金未納者への心配もよくわかるのですが、日本人の平均寿命が百歳になったら、今の支給額を維持することはできないと思います。
そのリスクを舐めて、破綻しかねないシステムを維持しているのが政府と役所だと思うのですが・・。
誤解を招きそうですが、人が生を終えるのは自然なことですし、医療技術により何の為に寿命を延ばすのか、百年生きることが幸せなのかというテーマは長寿大国の日本人が真剣に向き合うべきなのかも知れませんね。