いいえ、人間様の意思で米国民により民主的に選ばれただけです!本当にそうか?
先週9日の市場の動きは英EU離脱国民投票の時にそっくりで私にとってはデジャヴでした。
●東京時間に選挙結果が判明する世界大注目の投票
●寄り付き後はヒラリー(英EU残留)優勢を織り込み、楽観で上昇する
●開票が進むと共にトランプ(英EU離脱)優勢の形成逆転が明らかになり下落に転じる
●「まさか」の結果予想が勢いを増し市場は大暴落して「まさか」の結果に終わる!
@安易な事前の楽観予想と
A世界が驚く「まさか」の結果と
B市場の逆回転暴落リアクション
まで全てがそっくりの動きでした。
英離脱投票の時も書きましたが、何故開票直前でヒラリー(英EU残留)優勢を織り込めるのか不思議に思いました。
後付けの解説で指摘された通りに、最後の一押しで勢いを増すのは「隠れトランプ票」と読むべきで、とてもヒラリー優勢と言える程の支持率差を付けていなかったと思います。
木村太郎氏のようにドヤ顔でこの結果を予想していたとは言いませんが、充分起こり得る「まさか」だと何度も書いて来たので驚きはありません。
しかしながら、「まさか」と驚くことが英離脱投票時と似ているけど異なる動きにありました!
C恐れていた「まさか」の結果を何故か好感して市場が上昇に転じた!
市場のリアクションとしては全く同じだったのですが、トランプの場合はスピードが全然違いました!
「まさか」は日経平均を場中に1300円下落させる衝撃波でダウ先物も日本時間では同様に暴落していましたが、夜のNY時間ではダウが早くも前日より上昇し始めたのです!
ダウは前日にヒラリー優勢を好感して上昇していたはずなのに、選挙後にはトランプ当選の結果を更に好感して上昇するって論理矛盾にも程があるだろ!
だったら、トランプが追い上げた時にリスク回避で下落したのは何だったのか?
あれは演技だったとでも言うのか?
おいおい、ミスターマーケット!
おのれが世界一の「隠れトランプ支持者」だったとはこれこそビックリ仰天の「まさか」じゃ!?
直後だけではなく決定後に3営業日連続上昇で史上最高値更新って、どんだけトランプ好きで支持しとんねん!?
演説で暴言封印とか過激政策の一部軟化とかを踏まえて今織り込めることは経済への好影響でまだ見えないトランプリスクは現時点で織り込みようがないということなんでしょうが、それにしても手のひら返しが節操無さ過ぎ。
書きたいことは色々あるのですが、話を戻して私が「まさか」は起こり得ると考えた理由は、単に今年フィリピンでドゥテルテが大統領になり英国でEU離脱が決まれば、オチとして最後に切られるポピュリズム・右傾化のジョーカー(振られるサイコロの目)は米大統領トランプだからです!
量子力学と同じように「神」を前提にしなくても、マスとしての民衆の意思は地球上で共鳴・共振し合って伝播する。(それが決して素晴らしくも美しくもない動機だとしても・・)
ただ、それにしても「まさか」の(全然美しいとも思えない)ストーリーは民衆による偶然の選択としてはあまりにも話が出来過ぎている・・。
書きたいことは色々あるのですが、1989年11月9日の「ベルリンの壁崩壊」からピタリと27年後の同じ日付に「まさか」は再度起きました。
1989年と言えば、他にも天安門事件やバブル崩壊前夜の日経平均が市場最高値を付けるなど(ダウは今付けてるんだけど!?)、明らかに世界の政治経済体制やパワーバランスが大きく変化する出来事が多く起こった年です。
更に今週月曜日(11月14日)のスーパームーンはなんと68年ぶりの地球大接近だそうです。
1948年と言えば、戦後の混乱から米ソ(東西)冷戦時代の始まりを告げる「ベルリン封鎖」が起こった年です。
不思議なことに両方とも「ベルリン」繋がりであり、当然1989年は1948年の帰結です。
1948年から1989年に繋がり、2016年に英がEU離脱を決め、米国はトランプ大統領を生み、グローバリズムの旗手だったアングロサクソン両国が手のひら返して、内向きに反旗を翻し歴史のページは捲られ、ここから世界の政治経済体制は音を立てて崩れ始め、トランプが暴走する新たな混迷の時代が始まる(のか?)
1989年も神はサイコロを振らなかったのか?偶然だけであんなに重なるのか?なら、2016年は?
米国民が引いたトランプの札はジョーカーなのか?キングなのか?
70歳の不動産屋の爺ちゃんがヘイトスピーチで大衆の共感を呼んで大統領になれるのはアメリカンドリームなのかも知れないが、世界にとってのナイトメア(悪夢)にならないことを願います!?
ドナルドのトランプからはキャラ的に「ハートのエースが出てこなーい」のは確かかも知れません!?
取り敢えず、熱心な隠れトランプ支持者である市場との対話を忘れずに信頼を失う発言や政策は控えて下さいね。
米大統領たる者、”Make World Great Again”にも大きな責任を担っていると自覚すべし!

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