スマートプラスという会社が新たに証券サービスを開始して手数料を完全無料化するということで一部話題になっています。
細かい説明は省きますが、顧客から料金を取らなくても立会外取引を通して東証よりも有利な価格で約定した場合にそこからマージンを抜かせて貰うことで儲けるとのこと。
それで経営が成り立つのかは当方に不明ですが、無料には何か裏があって怪しい訳ではないようです。
無料で取引できるのなら素晴らしいことだし、既存証券会社にとっては脅威とも成り得るのかも知れません。
が、私自身はこのサービスに然程期待がある訳ではありません。
スマホのアプリ限定でPCからは取引できず、当初は東証銘柄限定のようです。
4月頃に現物取引、6月頃に信用取引開始とアナウンスされていましたが、3月上旬にリリース予定されていた「STREAM」というアプリが4月中旬にずれ込んでいるので、現物取引の開始も遅れる可能性があるのかも知れません。
現状では不明な点が多く、アプリの使い勝手や機能・サービスの全容がわからないと判断できませんが、現状「手数料無料」って圧倒的優位な条件でもないんですよね。
全体的に手数料は下がり続けているし、1日10万円or20万円以内なら取引手数料無料としている(PCから取引可の)ネット証券は多いし、割引や優遇等で手数料を下げる手段も用意されている。
興味はありますが、必ずしも取引無料のスマホアプリで株やETFを買いたいとは思わないですね。
一方、ネット最大手のSBI証券が同じ仕組みを利用した「SBBO-X」というサービスを開始しました。
こちらも条件によっては取引完全無料となるようですが、若干ハードルは高そうです。
まず預り資産(現物株式、投資信託、現金残高(ハイブリッド預金含む))が月末時点1000万円以上ないとサービス自体の利用が出来ません。
更には許可された利用者の中でも「プラチナ」、「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」の4段階に分類され、完全無料となるのは最上位のプラチナのみ。
ざっと見たところランクの基準は開示されていないようで、プラチナに該当するのはごく一部の最上位顧客だけなんでしょうね?
しかしながら、立会外市場を利用して手数料を下げようという動きは新興のスマートプラスと同じであり、始めてみて証券会社にとっても収益を得る機会が多ければ、顧客に負担してもらう取引手数料をもっと下げる余裕が生じるかも知れません。
何れにせよ、スマートプラスが投じる「手数料完全無料」という一石にネット証券も対抗策を講じて、全体的に取引手数料低廉化の動きが拡がれば多くの投資家がその恩恵に与れるので、注目していきたと思います。
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スマートプラス「STREAM」やSBI証券「SBBO-X」で株式手数料無料化の流れは来るか?
