ジャパンネット銀行はPayPay銀行、One Tap BuyがPayPay証券、YJFX!がPay Pay FXなど。
この社名変更を喜んでいる社員は1人もいないと思いますが(?)、スマホ決済「PayPay」をいかに重視してブランドを浸透させようといるかがわかるし、何でも利用して手段を選ばず、もといグループの総力を結集して徹底してやるのがソフトバンクらしいところですね。
この時に「アストマックス投信投資顧問株式会社」も「PayPayアセットマネジメント株式会社」に社名変更し、サービス名は「PayPay投信」となることは決まっていました。
3月8日付けで新生「PayPayアセットマネジメント」が始動しますが、これに合わせて同日から
「PayPay投信 日経225インデックス」(信託報酬:税抜0.13%)及び
「PayPay投信 NYダウインデックス」(信託報酬:税抜0.18%)
の運用開始を発表しました。
どちらも業界最安値で投入してきましたが、これらは「PayPay投信インデックスファンドシリーズ」第1弾であり、業界最低水準の運用コストを目指すとしています。
つまり、今後シリーズ内で追加される投信についても業界最安値での設定が期待されます。
私は今回の出し方を見て、PayPay投信シリーズには真逆に近い2つの方向性が考えられると思いました。
@eMAXIS Slim等にガチンコ勝負を挑む王道路線
最初に日経とNYダウを選んだのは業界最安値を取れるインデックスだからであり、今後はMSCIコクサイやS&P500等の王道(?)インデックスでも業界最低水準の同コストで設定していく方向。
最初にコクサイやS&P500を出してSlimと同値では注目されないし、下回ってもSlimに公約通り追随されるだけ。
まずはメジャーな指数でありながら比較的コスト高めの日経とNYダウで最安値を取って注目を集めようと考えただけ。
AeMAXIS Slimとの勝負を避け敬遠して若干ニッチな路線へ!?
PayPayアセットマネジメントは「インデックスファンドシリーズ」としか言っていません。
私は1月25日のiFree NEXTに関するエントリーでも「インデックス投信の主要指数は値下げ競争が激しく今更コクサイ指数やエマージングマーケット指数を出したり値下げしても儲かる訳がないという状況になっている」と書きました。
今更後追いでeMAXIS Slimやニッセイの超低コストインデックスファンドに勝負を仕掛けてゼロからシェアを奪ってかつ薄利で儲けられると考える運用会社が出て来るとは思いませんでした。
それなら大和アセットの「iFreeNEXT NASDAQ次世代50」のようにどこも手を付けていないファンドを出した方が儲かるでしょう。
これも立派なインデックスファンドであり、勝手にイメージで決め付けてしまいますがファンドシリーズ内にMSCIコクサイ連動を含める義務もない。
ここまでニッチではなくてもまだ信託報酬競争が進んでいないNASDAQ100指数とか業界最安値を狙えるインデックスだけを選んでシリーズ化する可能性もあると思います。
その第一弾として、S&P500と比べて30銘柄に過ぎないのにコスト高の説明もつかないNYダウと、S&P500と比べて自国の株式なのにコスト高の説明もつかない日経225を選んだ。
第二弾以降も最安値を取れるインデックスだけを選び、どうせ勝ち目のないeMAIXS Slimとのガチンコ勝負は徹底的に避けるというパターン。
さて、どういう路線になるかはシリーズ3本目の投入を見てみましょう!
当初はジャパンネット銀行とSBI証券での取り扱いになりますが、販路は順次拡大する考えのようです。
まずは身内からでしょうが、SBIグループとソフトバンクは既に2006年から資本関係を解消しているんですよね。
Zホールディング傘下の金融各社はライバル関係にもあるのですが、PayPay金融がSBIグループに挑んでいく気概があるのかも気になりますね。
Zホールディングの親会社である「携帯のソフトバンク」にとっては携帯を始めた楽天グループの金融各社も当然意識して「PayPay投信」を投入して来たと思います。
楽天グループの携帯回線安売りがそうであるように、参入が遅れた後発にとっては業界最低水準を死守してシェアを拡げていくしか道はありません。
様々な意味で「PayPayインデックスシリーズ」の次の一手が注目されます!

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