iDeCoの欠陥盲点:拠出時非控除の国保料を年金受取時に二重取り

iDeCo

概要

iDeCoは27年から拠出上限額の引き上げ等の改正もあり魅力度が増すことは確か。
しかしながら、安易に目一杯使い倒せばトクになる程優しい制度ではないので仕組みをよーく理解しておく必要があると思います。
これから何本かiDeCoの使い倒し方について記事を書いていくつもりですが、その前に確実に抑えておきたいiDeCoの盲点(というより制度の致命的欠陥!)があります。
iDeCoはトラップの多い制度ですが、既にリスクとして強調されている特別法人税の復活なんて話ではありません。

何故この欠陥が強調されないのか不思議ですが、ネット上でiDeCoの指南をしている人でも認識してない例が多数ではないですかね?
(わかってる振りした)iDeCoの解説サイトみたいなところでも書かれているのは少数だと思います。
それとも、とんでもない欠陥過ぎて周知されるとiDeCo関係で飯食っている人(?)には普及悪影響で加入者減って困るからでしょうか?

iDeCoの年金受取時には年金所得なので国保料を取られます!

iDeCoの受給時に一時金を選択した場合は「退職所得」の扱いになるので、国民健康保険料(以下、国保料)は取られません。
しかしながら、iDeCoを年金受給すると年金として「雑所得」の扱いになるので、国保料(+介護保険料)が取られます。
この点だけでも受取は年金より一時金を選んだ方が有利なのですが、問題の本質はそこではありません。
上記の仕組みについては知っている人でも全体像として大欠陥を理解しているiDeCo加入者が何%いますかね?

拠出時に国保料は取られているので二重取りです!

現役時代も国保加入者であれば、iDeCoへの拠出額にも国保料は取られていることになります。
拠出時に引かれる訳ではありませんが、拠出年のiDeCo拠出額を控除されない所得をベースに国保料が計算され請求されるからです。
つまり、公的年金控除枠越えの年金受取時には自分の所得にわざわざ二度目の国保料を払うことになる訳です。
これがiDeCoの含み益分(拠出後に増加した部分だけ)に掛かるなら納得できても、何故投資元本に二度も国保料を取られる必要があるのでしょうか?

現役時代は会社の健康保険に加入の場合でも理屈は同じです。
現役時代にDC拠出の有無に関わらず決まる健保料は払っているのに、老後の年金受取時には国保料が取られる訳です。(拠出額という観点で見れば、健保料と国保料の二度払いになります。)

これはiDeCo制度の欠陥と言うより国保料の算定方法の欠陥だと思いますが、税制や国保の仕組みの上に乗っかるしかない脆弱なiDeCo制度の大問題ということになります。

でも、iDeCoって課税を繰り延べながらなるべく税率も下げられるからメリットのある制度ですよね?
その代わりに国保料を二重取りされたらメリットは薄れるか?やる方がデメリットになり兼ねないのでは?

その通りです!
国保料を取られた後の所得(実際は国保料請求より拠出が先だけど)をわざわざ自分がiDeCoにぶち込んでおいて、自分の意思で「年金」に変えて受け取るから二重取りされる訳で、嫌ならそんな愚かなこと(iDeCo年金受給やiDeCoそのもの)をしなければいいだろって話です!?

そうです!
国保料の二重取りは不条理でケシカラン!って後から喚いても、自分が一度手にした所得をiDeCoという箱を通してわざわざ自分に年金を支給した愚かな自分が悪いだけです!?
支給者も受給者もアナタですからー!文句を言うべき相手もアナタです!

でも、iDeCoって損させるためのシステムですかね?

公的年金控除額内なら取られないがほぼ意味なし!

年金受給時には多くの人が国保に切り替わっている筈であり、このリスクは避けられません。
国保料の算定にも公的年金等控除は考慮されるので、iDeCo受給額が公的年金等控除額の枠内に収まっていれば国保料も掛かりませんが、多くの人には意味がありません。
65歳以上で公的年金等収入が110万円以下なら確実に税金も国保料も掛かりませんが、それなりの年数務めて厚生年金も貰える元サラリーマンはほぼこの枠には収まりません。
国民年金だけなら満額でも枠に少し余裕がありますね。

国保料負担は大抵住民税より重い!

国保料は負担率10%を越えることが多く住民税より支払額が多くなることは普通です。
今後この率が上昇することはあっても継続的に減少していくことは考えにくく、今の年齢によっては15-20%で見積もっておくべきかも知れませんね。
節税や減税という言葉や制度には飛びつきがちですが、第二の税金である社会保険料への影響は軽視しがちです。

iDeCoを年金受給した場合に公的年金控除枠内に収まらない部分については、最低ラインで所得税率(5%)+住民税率(10%)+国保料(10%-15%)で計25%から30%が抜かれると想定すべき。

それでも、あなたにはiDeCoが魅力的でやる価値がありますか?本当に素晴らしい制度ですか?
普通に特定口座で含み益に約20%の税金を源泉徴収された方がトクではありませんか?
(特定口座でも国保料を取るって話は進んでますけどね、さて全面適用はいつになるか?
↑話の発端はiDeCoのこの問題ではないかと疑っています。特定口座は年金所得と関係なくiDeCoの矛盾ですけどね、沢山取れる方向に合わせるとばっちり改悪。)

iDeCoで受給時に国保料を取らない方法は?

4つしかありません。
①一時金受取にして退職金扱いにする
②年金とiDeCo受給額の合計を上手くコントロールして公的年金等控除枠内に収める(厚生年金も充分な人は努力しても無理)
③国保に加入しない(年齢的に選択可能な人は限られる)
④そもそもiDeCoをやらない

何故か強調されないiDeCoの国保料二重取りは大問題!

iDeCoは各種の税制や国保制度の上に乗っかってるだけなので、自らで制度の枠組みを決められず土台が変更されれば準用するしかない脆弱な制度です。
(国保に関してはiDeCo管轄の厚労省で完結している筈ですが、取れるところから取るしかない状況で、拠出時と受給時の二重取りに矛盾があるからiDeCo拠出額を国保料の算定で控除可能にするなんて意思決定がされる筈もない!)

iDeCoに沢山仕掛けられているトラップをゲーム感覚で搔い潜って、使い倒す方法を考えるしかありませんね!?
国保料二重取りトラップは本当に理屈が通らず論外だと思いますが、おそらく改善はないでしょう。

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