eMAXIS slim新興国株式の基準価額が25日に初めて20000を突破して最高値を更新しました。
つまり、設定日が2017年7月31日なので約8年2カ月で2倍になったことになります。
決して速いペースではありませんね。
年利に直すと平均約9%程度の上昇になるでしょうか?
円安の貢献もあるし、この間は米国株が強かったので比較にはならないと思います。
約8年の間も2020年3月には基準価額8千まで落ち込み、2023年1月でも基準価額は1万2千程度。
この間に米国集中人気と共に新興国を組み入れていた投資家も愛想を尽かして見放したケースが多々あったと思います。
が、大抵はソコで底を打ちますね!?
2023年から2年9カ月程度で12000から20000まで上げたので、この間の上昇ペースは速かったですね。
この8年で一番足を引っ張ったのが構成比も一番大きい中国ですが、インドはほぼ右肩上がりで支えましたがまだ構成比が小さかったこともあり、新興国株価指数は低迷を続けました。
今ではインドが新興国内構成比2位で20%弱を占めるようになりましたが、投資家の側で売却することなく後追いですが力を付けて来た新興国の割合を自動で増やしてくれるのがインデックス投資の良い面ではありますね。
今年に限って言えば、8年間ほぼ右肩で上げて来たインドが一年前の高値も越えられずに頭打ち感のある中、構成比1位の中国が息を吹き返して基準価額を20000まで押し上げました。
新興国をいつまでも発展途上国というイメージで捉えると見誤ると思います。
以前の新興国指数は上位を銀行やインフラ業種が多くを占めていましたが、今や新興国もハイテク企業が席巻しています。
組入1位TSMC、2位テンセント、3位アリババ、4位サムスン、6位シャオミなど。
今年の初めにDeep Seekショックで米ハイテク企業が売られて、逆に中国ハイテクは買われるという事象がありましたが、新興国を組み入れることは米国M7集中リスクのヘッジにもなりますね。
中国の不動産市況ガー、デフレ不況がー、そもそも政治体制ガーと懸念点をあげつらっていても、米国と異なる生態系を形成し始めた中国ハイテク企業群を米国があの手この手で封じ込めようと叩けば叩くほど今後もより強靭になっていくのではないかと個人的には予想しています。
中国・インド・台湾・韓国を多く組み入れているMSCIエマージング指数は、先進国指数における米国のように中国だけで騰落が決まる訳ではなく、インドも補完できる程の規模になっているし、安定感は疑問符ですがそれはトランプ後のS&P500でもNASDAQでも同じだし、怖がるほどの指数ではなくなって来た感じはあります。
米国騰落との連動性が日本や欧州よりも弱いことも分散投資になりますしね。
推奨でも何でもありませんが、毛嫌いして怖がりポートフォリオの一部に入れることすら避ける必要はないかなと思います。
eMAXIS Slim新興国株式の基準価額が20000に到達し8年で2倍
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