ブラジルETFが東証に上場!でも新興国ETFは分散投資には向かない!?

6月28日の記事でブラジルETFの上場の直前に再度記事にすると書いておきながら、すっかり忘れておりました。
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先週金曜日にボベスパ連動型上場投信(1325)が東証に上場されましたが、まずは無難にスタートしたようです。
上場初日の売買代金は3億7千万円で上証50(中国A)ETF上場時の4億6千万円に及ばなかったそうですが、認知度が低いためか、投資家が学習したためか?
 
上証50上場時は見事に上海株バブルの絶頂期と重なり、やはり日本の証券会社がブームに乗って商品を投入し煽る頃が絶好の売り時かと認識させられましたね(?)。
 
上証50はIPOのような高騰を見せましたが、運用会社も学習したのか、ブラジルETFは安値415・高値420で1%程しか変動しませんでした。
 
日本とブラジルでは相場の時間帯が全く重ならないので、場中の値動きがどうなるのか関心を持っていましたが、やはり前日のブラジル市場の終値に合わせて変動しないのが正しいようですね。
つまり、場中に値動きを見て安く拾うという投信に勝るETFの1つの長所はブラジルETFの場合は発揮されないようです。
 
しかしながら、投信の場合午後3時までの申込で当日深夜のブラジル市場の終値が基準値になるのでその日に暴騰して高値で約定というケースもあるのですが、ETFなら前日終値で価格を確認して下げた日に買いを入れられるので有利です。
 


ようやく本題に入りますが、ETFと言えば低コストで広く分散できる思われる方が多いと思います。
 
ところが、新興国の場合はそうとも限りません。
 
勿論株価指数に連動している訳ですが、その株価指数そのものが時価総額の高いトップ銘柄のシェアがとても高いのです。(中国ならペトロチャイナ、ロシアならガスプロム)
 
ボベスパ指数も同様で、ペトロブラス(石油)19%・リオドゼ(鉱業)15%の上位2社が指数の1/3を占めています。
弟3位のブラデスコ銀行からいきなりシェア4%に落ちます。
[出典:ブルームバーグ、07年10月現在]
 
ブラジルETFで分散投資したつもりでも、ペトロブラス・リオドゼの株価の動きに大きく左右されます。
つまり、今話題の原油価格・資源価格の乱高下もボベスパ指数に大きな影響を与えます。
(まあ、それがブラジル人気化の最大要因である訳ですが)
 
それでも自分でADR個別銘柄に投資するよりは分散されているし新興国だから仕方ないで済ませてしまってもよいのですが、1つ良い方法があります。
 
なるべくボベスパ指数と組み入れが異なる投信と合わせて購入することをオススメします。
コストは少し高くなりますが分散投資の為の費用と割り切りましょう。
 
気を付けるべきはアクティブ運用を謳いながら、株価指数の組み入れ銘柄とあまり変わらない投信も沢山あるのでよく調べるべきです。
 
私も調べていないので、一例として挙げるだけですが、HSBCブラジルオープンは指数と異なり中小型株を多く取り入れる方針を取っています。
 
ペトロブラスのシェアは9.9%で1位ですが、2位には7.5%で指数では11番目(シェア2%)のALL(陸運)を入れています。
リオドゼに至っては上位10銘柄にも入れていません。
 
従って、この1年程HSBCブラジルオープンの成績はボベスパ指数に大きく負けています。
原油価格・資源価格上昇の波にボベスパ指数の方が乗っていたとも言えます。
 
しかしながら、現在・今後の(あるとすれば)原油価格下落の悪影響は指数よりも小さいでしょう。
 
私も年内にはHSBCブラジルを半分売却して、50%はブラジルETFに乗り換えようかと考えています。
まずはBRICsでETFを出してきた野村AMの画期的英断に敬意を表して少し記念買いしようかな?
 
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