GM破綻は悪材料出尽くしで政府の対策も前向きなに捉えられ、NYダウ上昇により全体の相場も押し上げられたようです。
これで半年以上燻っていた大きな懸念材料が1つ消えた(というより、長期的な見えないボディーブローに変わった)わけですが、現在の地点を主要市場で確認してみます。
目視でザックリですが、面白いことがわかりますよ。
【新興国】
中国(上海A株):昨年6月~7月の水準
中国(香港H株):昨年9月の水準
インド :昨年7月~9月の水準
ブラジル :昨年9月の水準
【先進国】
ドイツ :リーマンショック暴落中&今年1月高値の水準
イギリス:リーマンショック暴落中&今年1月高値の水準
日本 :リーマンショック暴落中&今年1月高値(少し上)の水準
米国 :リーマンショック暴落末期&1月高値(少し下)の水準
面白いですね。
新興国は軒並みリーマンショックの暴落は全て回復して昨年上半期の水準を回復しつつあるのに、先進国は軒並みリーマンショックの落ち込みをまた回復できていません。
ほらね、先進国の中でも米国が一番出遅れている!!!
嘘だと思う方はご自分で確認して見てください。
これはリーマンショック時に起こった逆の現象が起きていると見るのは、1つの正解ではあると思います。
つまり、大ショック時には新興国から投げ売られ震源地の米国の方が浅い傷で済んだが、リスク選好となれば新興国の方がリバウンドも大きいのは当たり前である。
しかし、それでは先進国がまだ暴落の谷を登りきれていないことも、米国株が一番もたついていることも説明できません。
これは私が3月のダウ暴落時から予想していた米国と新興国(&世界)の緩やかな株価デカップリングを裏付けるものですが、今回はこの話をしたいのではありません。(ちょっと自慢したかっただけ!?)
様々な人が「底を取ろうとぜずにリスクは避けて底をしっかり確認してから買えばいいのだ」と言っていましたし、今も言っています。
でも、この方針には重大な欠陥があると指摘したい!
その欠陥とは単純で、「で?どうやって底を確認すれば宜しゅうございますか?」という方法論です。
新興国だけ見れば底を確認できたようにも見えますが、NYダウを見ればまだ確認できていないと考える方もまだいるでしょう。
別の観点で言えば、市場に衝撃を与えかねない金融不安もビッグ3問題も一旦片付いたので現時点でようやく底を打ったと確認できるが、あれっ?もう新興国は既に底を登りきってしまったので今から買っても全然美味しくないじゃん!
逆にそろそろ大きな調整が来るのではと買うのに躊躇する。
更に別の観点で言えば、リーマンショックのような異常な暴落に見舞われたら慌てて投げ打ってじたばたせずに塩漬けしておくのも有効な方法である。
何故なら、損切りした後底打ちをしっかり確認して買い戻そうと思っても売値より高く買い戻す可能性も高いから。
勿論、ここから右肩上がりが続き、次のバブルへの出発点なら市場が大暴落するような懸念が消えてからいつでもゆっくり買えば良いのかも知れない。
(I don’t thik so.ですけど)
まあ、底を確認しようと思っても実体経済の回復停滞によりまだまだボックス相場かも知れないし、現時点が安いと判断できる訳ではないと思います。
じゃあどうするって私にわかれば苦労しませんが、私も3月からの上昇トレンドでは一切長期ポジションを仕込めていませんがアホールドしているポジションの含み損はハイスピードで減っているので、上げて良し下げても良しの相場かな、で臨むことにします。
仕込み損なったと思っている方!皆そう思っています。
過去ではなく未来を、過去を通して未来を見ましょう。
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