尖閣諸島の件はイロイロと思うことがあり、整理もできていないのであまり書きたくないのですが、触れない訳にはいかないでしょう・・。
中国を経済の面で投資対象として高く評価している者として、今回の中国側の強硬な対応は非常に残念であり、海外投資家にチャイナリスクを感じさせるに充分な横柄さだと思います。
と同時に矛盾したことを言うようですが、巨大国家の経済を上手くコントロールする中国政府のスピードと巧みさと一枚岩ぶりを改めて見せつけられたとの思いもあります。
そして、チャイナリスクに匹敵するくらいのジャパンリスクも自国民として感じざるを得ない・・。
誤解を恐れずに言えば、インテリやくざの中国とマニュアル通りで受け身の優等生の日本・・。
(どちらの国もリスクを抱えている・・。)
日本の弱腰外交に対する批判は巷に溢れているので触れませんが、前々回のエントリーのコメント欄には、要求を飲めばますますなめられる、と書きました。
その通りの展開になって残念ですが、船長開放の次に要求してきた謝罪と賠償をもし仮に飲めば、日本は尖閣諸島が中国の領土であると認めることになってしまいます。
たまたまなのか、意図的なのかは推測の域を出ませんが、今回の事件をきっかけに中国はたった2つの要求だけで、尖閣諸島の領有権にリーチを掛けている訳です。
日本は防衛の為の軍隊しか持っていないし、あっても中国とガチンコ勝負するなんて無謀な訳です。
今回の件で更にエスカレートするなら、同様のチャイナリスクを抱えている韓国・アセアン諸国と連携して、米国との同盟関係も使って、日本から世界に情報・意見を発信して世界の意見を見方に付けるべきでしょう・・。(ぶつけに来た証拠ビデオを公表しろって!)
それと並行して、中期的に中国を世界の舞台に引き込んで、大国として役割を担わせて世界の常識に反する行動を取れない立場にしていくことが重要でしょう。(勿論、権限も与える訳だけど。)
日本は難色を示していたようですが、G7に中国を入れる、或いはG4でもG5でも新たに作って、中国を世界2位の経済大国として相応しい立場を与えると同時に責任も負わせていくべきでしょう。
(仮に、中国が既にG7の一員であれば今回のような対応を取れたでしょうか?)
今回の件でやっぱり日米安保という枠組が未来永劫必要であるかのような思考停止に陥って欲しくはないですが、今後ますます大国になっていくであろう中国と当面はまだ世界の中心であることは変わらないであろう米国というG2の間で、意思なく卑屈に漂流する小国日本になって欲しくない!
米国は日本に尖閣問題は日中間で解決することを促しましたが、同様に中国との南沙諸島の領土問題を抱えるアセアンに対しては米国が共同声明で中国をけん制しました。
米国にとっては、大国日本はアセアン諸国ほど米国のサポート必要ないだろ、沖縄問題もあるし日米安保を軽視しているみたいだし、日本を助けても米国にメリットはあまりないし、・・との思いがあるのではないでしょうか?
なによりも、アセアン諸国に恩を売って米国の輸出を拡大したいという米国の国益があるでしょう。
他の世界の国々と同様に日本も先々の国益を考えて、戦略的戦術的に世界の中であっちの国と手を握ったり握らなかったり、こっちの国に押したり引いたりという外交術を駆使して欲しいものです。(不可能でしょうけど・・。)
やっぱり話がまとまらないのですが、今回の件で発生した日中の緊張関係が収束解決に向かうことを願います。
また、中国が今後ますます大国になる過程で覇権を目指すのか(そうではないと思っていたのですが)、いつまで経っても世界の常識を守らない国としてビックリするような振舞いを続けるのかは投資リスクとして注視したいところです。
その賢さを小さな無人島の領有権奪取ではなく、これまでやって来た様に地道な経済発展に活かして欲しいものです。
(ジャパンリスクは説明不要ですね・・?)
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