チュニジアからエジプトへと独裁政治に対する民衆の怒りが飛び火して、エジプトの政情不安が拡がっています。
先週末のNYダウもリスク回避で大きく下げましたが、今週は世界のマーケットへの伝染と、その影響が長引くことも懸念されます。
最初はギリシャ危機から始まってPIGSから欧州危機へと拡がったソブリンリスクと似ているようで、2カ国だけで今回の動きが収まるのか疑問です。
中東のベルリンの壁だ!・・とも言われ始めているようですが、それ程の大きなうなりになることも有り得るでしょうし、フェイスブック(広く言えばインターネット)がもたらした民主化・格差是正を求める動きなら中東・アフリカに留まらず、中国にまで影響を与えかねません・・。
そういう意味では今週の相場への影響を心配しても仕方ないのですが、長期的観点では中東・アフリカも更に発展するために新しい時代を迎えているとポジティブに捉えるべきかも知れません。
NYダウは金曜のリスク回避で9週間ぶりの下落となって、今週を迎えます。
8週間上昇を続け高値警戒圏で悪材料に反応し易い状況にあると思います。
更に今週は2月第1週なので、4日(金)の雇用統計を筆頭にお馴染みの米国重要指標の発表が続きます。
並行して10年4Qの米企業決算発表も続くので、こちらにもダウが反応するでしょう。
更に今週は中国の春節(旧正月)も重なって、2日(水)から8日(火)まで上海市場も休場となります。
休場は動かないから良いのですが、旧正月前の利上げ発表の可能性もまだ消えていません。
上海も香港も新興国株全体もダウのように2カ月上げ続けている市場は少なく、金融引き締めを実施あるいは見越してかなり調整をしていますが、地合いが悪いと大きく反応するかも知れません。
ということで、エジプト情勢・米国の経済指標/決算・中国利上げの3つが悪い方向に重なると(1年に何回かの)大きなリスク回避になりかねないし、高値圏のNYダウは下に反応し易いのではないかと・・?
(来週も雇用統計後と中国春節明けで要注意ですけどね・・。)
相場なので今週上がるか下がるかはわかりませんが、上がるという予想は出てこないですね・・。
しかしながら、ここまでNYダウは堅調だったけと、金は下げていたし新興国株も調整気味で、世界のマーケットはダウとあまり相関せずバラバラの動きをしていたと思います。
(これ自体も米国の影響力低下という長期トレンドになるのか要注目だと思っていますが・・。)
したがって、ダウがだらだら下げ始めても他の市場も「右へ倣え」となるかは分からないと思います。
(日経は脊髄反応で右向いちゃうけどね!?)
VIX指数もかなり上昇してきたようですし、今週は用心するに越したことはないと思います。
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