基準価額との乖離もあるので参考程度ですが、NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動ETF(1325)の年初来パフォーマンスが現状でも+40%を超えています!
本当に2022年4月の話かと疑いたくなりますが、米国の金融引き締めに負けていないことは事実です。
地理的にロシアから遠く離れていることと資源価格の上昇がブラジルの株価を押し上げていることも事実です。
但し、ブラジルのボベスパ指数自体の上昇は好調と言っても年初来で20%以上の上昇とはなっていません。
@株価のボベスパ指数上昇、
A為替のブラジルレアル高、
B円の独歩安
という3要因が重なっての円換算でのパフォーマンス40%越えとなっています。
このうち、B円安は世界共通で公平に円換算のパフォーマンスを押し上げるのでブラジル特有の恩恵ではありません。
新興国の中ではインドも比較的堅調ですが、NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動ETF(1678)は年初来プラスであるものの+5%程度のパフォーマンスに過ぎません。
(でも、ドル円レートの上昇率[円安]に劣ってるんじゃ!?)
ナスダックなんかは再度年初来安値に接近しつつある状況でプラス圏にあるインドにケチを付けてはいけませんが、それだけ40%越えのブラジルが際立っていますね。
ブラジルはインフレ抑制と米国利上げ対応で3月も1.0%の利上げを行い政策金利は11.75%に達し5月も更に1.0%の利上げ予想ですが、株価の足を引っ張ることもなくブラジルレアル高に寄与しています。
ルラ元大統領再選の可能性も充分ある10月の大統領選というイベントも控えてこのまま堅調に推移するとは限りません。
(というか、ブラジル株や為替の安定的な堅調推移なんか見たことないけど!?)
私は1月に書いた記事(↓)で今年の新興国は米国利上げに負けず上昇と期待しました。
http://financial-free-fx.seesaa.net/article/485342479.html
そこでも書いたように「新興国」とか「BRICs」とか十把一絡げにステレオタイプで同一視するのは(十年遅れで)改める必要がありますね。
その時点でも可能性は指摘されていましたが、テールリスク(?)を爆発させて本当に戦争を始めて大暴落している投資非対象国も新興国に含まれます。
故に新興国投資は怖いし避けるべきという飛躍はあまりにも思考停止が過ぎると思います。
恩恵という言葉は適切ではありませんが、ロシアの地政学リスクは結果としてブラジル株への大きな資金流入を招きました。
新興国パッケージの中国、インド、ブラジル、台湾、韓国、トルコ、アセアン諸国と各々事情もリスクも異なります。
株価には厳しい年と予想され今のところその通りとなっている2022年ですが、米国の連続利上げに負けずブラジル含めて資金流出を招きやすい新興国の踏ん張りと抗う上昇力に期待します!

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