https://www.sompo-am.co.jp/resources/c6/c6e3750deabf98c78b19ec88d44fd8b2ac9c72d8.pdf
「当ファンドの2022年上期のパフォーマンスは▲2.34%となり、基準価額は下落しましたが、参考指数であるMSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)の▲4.55%を2.21%アウトパフォームしました。」
お見事!パチパチ!おめでとうございます・・!?
いや、インデックスではなく一応アクティブファンドの範疇と言っても、ベンチマークを上回る為の売り買いはしていないので、勝った負けたの意味はあまりないと思います。
自己分析でも
「不安定な相場環境の中、当ファンドの主な投資対象である相対的に大型かつ信用力の高い企業に対する選好が高まったことを受け」
「参考指数が下落する局面では下落幅が抑えられ、逆に上昇する局面では参考指数に若干劣後する傾向がみられ」
「株式市場の下落局面において相対的に強いポートフォリオが構築できている」
ことが要因としているので、裏を返せば上昇局面になればMSCIコクサイに劣後するかも知れない弱点も自ら指摘しています。
情報開示で特に好感が持てたのは、私も指摘した運用開始直後にベンチマークに大きく劣後していた要因がしっかり説明されていたこと。
「当ファンドは2021年12月21日〜22日の2日間でポートフォリオの構築を行いましたが、この2日間は必要以上のキャッシュを持たないフルインベストメントの状態になっていなかったため、参考指数が+3.33%上昇する一方で、当ファンドの上昇幅は+1.33%にとどまりました。」
だからと言って劣後が許容される訳ではなく、最初からファンドに資金を投じた人に2%程度の上昇を失わせてしまった事実は変わりません。
但し、設定時の高すぎるキャッシュ比率が要因であったと開示することで今後も生じるような要因でないことはわかるし、設定来の騰落率は評価として運用中ずっと付きまとうのでしっかり要因を説明する姿勢は大事だし、その姿勢はファンドに資金を投じる判断をする投資家にとっての安心感に繋がります。
この他にもベンチマークであるMSCIコクサイ指数との差異を月別や現地通貨ベース、指数上昇日・下落日別の勝率等を詳細開示している点は好感が持てます。
勝とうが負けようがSOMPO123にとっての大きな潜在顧客は現状MSCIコクサイ指数のインデックスファンドに資金を投じている投資家であり、積極的に情報開示して一定割合でもSOMPO123に投じてみようかと思わせることが大切でしょう。
相場環境の厳しさもあって6月末の純資産総額はまだ15億円程度ですが、信託報酬0.77%のアクティブファンドがMSCIコクサイと同程度のパフォーマンスを続けられると安心感を見せられれば、大きなファンドに育っていくポテンシャルは秘めていると思います。
昨年末設定時の躓きは置いておくとして、22年上期としてファンドのパフォーマンスに問題はないし、おそらく月次運用レポートのように義務付けられている訳ではなく運用サイトの意思で積極的に提供している今回のような情報開示資料はとても好感が持てるし、SOMPO123の運用に対する理解を助けるものだと思います。
信託報酬以外のコストは1年経過していないので不明ですが、純資産総額が小さいうちはどうしても大きめになるコストもあるとは思いますが、SOMPO123の売りである驚異の低信託報酬に相応しくスリム運用による低コスト比率も期待したいものです。

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