半年間市場の懸念として燻り続けたGM問題もいよいよ決着を迎えます。
(いや、通過点ですけど。)
ロイターによると、今週中は破産法適用申請を行わない見込みであると関係筋が明らかにしたそうです。
出ましたよ、関係筋!(ディーラーのお兄さんの発言ですか?)
関係筋によると次の段階は6/1前後だそうですから、信用するなら週末にも大きな動きがあるかも知れません。
債権者との債務削減交渉が不調に終わりGM株価は昨夜20%下げましたが、NYダウ全体には大きな影響を与えた訳ではないようです。
ということは、破綻しても市場全体の暴落は考えにくいのかなと思います。
ダウ下落の大きな要因は、
米長期国債利回り上昇
→借り入れコスト上昇
→景気回復遅れ
が意識されたことが大きいようです。
住宅ローン金利が高くなれば当然消費者は消費を絞るし返せなくなる人も増えるし、企業は借り入れでの設備投資に消極的になるので、景気にはマイナスです。
GM破綻の影響を市場はすぐに織り込めないのではないかと思うのですが、失業率悪化を招くと予想されます。
失業率と長期利回りの悪化が止まらなければ消費も上向かず、過剰消費依存の米国GDPも簡単には上向かないとも連想できます。
また、なりを潜めていた(?)原油価格が市場の撹乱要因として再浮上してきましたね。
昨年の140ドルに比べればまだ60ドルを超えた程度の半値以下ですが、景気回復過程ではじわじわと上昇すると予想されます。
健全な上昇なら良いのですが、主要因は新興国需要であり投機的な上昇も加われば、米国の景気回復の足を引っ張ることになりかねません。
じわじわと米国をネガティブ要因が取り囲み始めたのかもと思うのは私だけでしょうか?
どうも私は「金融不安・GM問題が落ち着いてもまだまだ長い道のりだよ。アンタは世界中に迷惑を掛けた主犯なんだから。はい、次の難題!」という意思を感じるのですが!?
でも、パニック的な暴落が待っているというよりも、ダラダラ下がったりフラフラと横に這ったりという動き方かなと。
短期的な値動きはわかりませんが、米国は日本のバブル崩壊後と似たような状況が数年は続くのではないかなと見ています。
このまま米国の景気が回復するのは納得がいかない!
(世界のためにも望んではいますけど)
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
しかしGMは往生際がわるいですねぇ~。
泥棒猫のようなUAWを贔屓して債権者を切り捨てるような(特にCDSを行使できない個人は悲惨)方針が露骨になるとアメリカの社債など誰も買わなくなってしまいますよね。
オバマ氏の支持基盤のひとつがUAWであることが明らかな要因なのでしょうがこのことが今後彼にとってアキレス腱になりそうです。
日本のバブルもアメリカのそれも元は極めて不健全なインチキによって支えられてきたものですのでアメリカは次の新たな成長モデル(健全な)を確立するにはかなりの時間がかかるような気が致します。
やはり長期は新興国でしょうかね。(日本は今のところ当然論外ですので・・苦笑)。
往生際の悪さも、もうカウントダウンですね。
日本でも高利回りの社債が人気のようですが、ソフトバンクは2年で利回り5%と豪ドル預金以上ですから、為替差損もなくリスクとリターンを秤にかけても美味しいかなと思っています。
(そこに廻す資金がありませんが)
そうですね、インチキの代償は大きいと思って書きました。
>やはり長期は新興国でしょうかね
I Hope so!