昨夜発表の5月米小売売上高はほぼ予想通りで対前月比+0.5%でしたが、4月の数字が上方修正されたことを市場は好感したとか?
でも、5月上昇分の中身は自動車とガソリンを除くと+0.1%に過ぎず、原油価格の上昇による見せかけの個人消費増とも言えます。
0.1%なんて誤差と言ってしまえば、景気回復傾向の中で米個人消費には一向に改善が見られないと言えます!
(こういうのを結論先にありきで都合よくデータを解釈すると言うのかも知れません!?)
そんなユーロも石油株も米小売売上も押し上げてしまうWTI原油先物価格ですが、昨夜1バレル73ドルにワンタッチしました。
昨年の高値(145ドル近辺)からはまだ半値のレベルですが、上昇ピッチが早過ぎますね。
テクニカルの観点からは云々と反論が聞こえてきそうですが、そんなクダラナイことを言いたいのではありません。
気に入らないのが、ゴールドマンサックス!
約1年前には、今後半年から2年で1バレル150~200ドルに達する可能性がるとのレポートを出しました。
このウォール街の仕手筋のポジショントークが昨年の原油高騰を煽ったことは間違いないと思います。
そして、今回GSが1バレル65ドルに引き下げていた今年の予想を85ドルに、更に2010年は95ドルに引き上げました!
この情報が伝わった途端、見事にポジショントークに煽られた連中が買い上がり原油価格は上昇を見せました。
(昨日ではなく先週の話です。)
昨年もGSに嵌められたのにまだ懲りないの?
GSも組織としては世界一の予想屋になると、簡単に儲けられて良いですね。
玉を仕込んでおいて、ゴールドマンサックスの社名で予想を流して世界中の機関・個人に提灯つけさせれば確実に儲けられるんだから!
まさに錬金術!
多分この時点で買い上がった連中は個人ではなく、GSの煽りに乗って更に煽って嵌め込んでやろうと考えている投機筋でしょう。
以前にも書きましたが、仕手筋は堅気さんに迷惑かけないように出没場所をわきまえて商売するから一般人には影響はないのです。
ウォール街で高級スーツに身を包んで原油を買い煽る金融マフィアのインテリやくざほど非情で冷酷で恐ろしいものはありません。
原油買い煽りは投資家のみならず、世界中の庶民の迷惑です!
と言ってみたかっただけで(!?)、今回の仕手筋予想は割と控えめではあります。
今年85ドル・来年95ドルで収まるなら御の字でしょう。
でもGSさん、既に底値から2倍以上の73ドルに到達しまだ半年残ってまっせ!
(えっ、とっくに手仕舞いしたって?後は素人でチキンレースやってくれって!?)[念のため、GSは一言も言っていません。]
今年の85ドル予想が高いかと言えばそんなことはないと思いますが、最悪期を脱したか?という現時点で73ドルは行き過ぎだと思うのですが・・。
そう言えば、昨年の原油高騰でさんざん投機の抑制について世界的に議論して対策を考えたと思うのですが、実行されているのでしょうか?
私もすっかり忘れていましたが、結局暴落したし、要人さん達も課題が沢山あり過ぎて尻すぼみで終わってませんか?
大不況の最中で過剰流動性がミニバブルを生み、また小さな商品市場に投機資金が流れ込んで価格の上昇が止まらないなら、昨年と全く同じ状況であり「喉元過ぎれば熱さ忘れる」という人間の愚かさが繰り返される可能性もあるのではないでしょうか?
立ち直りつつある景気を冷やしかねないし、原油価格の動向とウォール街のポジショントークには要注意!
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
やはり「過剰流動性」の一言につきるようですね。
円キャリーによるバブルをあれだけ悪く言っていたのに今度は各国中銀が資金をジャブジャブにした(特にアメリカは異常)。
しかし放出されたマネーは信用力を失った下々の個人には全く行き渡らずほとんどが投機マネーとなって株や商品に流入と言ったところでしょうか。
実態がほとんどともなわないまま期待感(これもほとんど後付け)だけで価格形成されているため(特に日本株は選挙時期にからんだインチキ相場の色が強いです)足抜けにむけた作戦も重要だと思います。
豚は順調に太ってきているようですが、たわわになりすぎて秋のギンナンのようにボトボト落とされるのには注意ですね(笑)。
>しかし放出されたマネーは信用力を失った下々の個人には全く行き渡らずほとんどが投機マネーとなって
これ問題ですよね。
貸し渋り、長期金利上昇、資源価格上昇により消費は抑えられるかも知れないと思います。
日本株(に限りませんが)は、買い推奨・売り推奨入り乱れて面白いですね。
今回はあまりにピッチが早すぎて、皆が強気に傾く暇も与えていないと言ったところでしょうか?
読みは秋ですか?
今年ぐらいは秋桜を期待したいのですが・・。