アメリカのニュース番組では9月終わりに米政府機関閉鎖まで残り“xx時間xx分xx秒”と放送時間中にずっとカウントダウンが表示されていました。
この時は期限までに解決されず閉鎖に突入して未だに続いている訳ですが、現在のニュース番組では17日のデフォル期限までの新たなカウントダウンが表示されています・・。
ある意味アメリカらしいと言うか、大変な危機もエンターテイメントのように演出しようという姿勢と政府へのプレッシャーと茶化しを表現しているのかも知れません。
やっぱり、アメリカって国は(悪く言えば幼稚な)ハリウッド映画シンドロームですね!?
民主党と共和党が互いに正義のヒーローを気取り、今月上旬の1つ目の危機はお約束で回避できずに更に深刻な危機が訪れスリルを国民に味わわせ、世界経済を人質に取った17日の最終決戦を前にしても歩み寄らず正義を気取って相手を非難しているだけだ。
ハリウッド映画なら最後にヒーローが絶体絶命のピンチを迎えるが、起死回生の一撃で敵をやっつけ世界を救ったヒーローにヒロインが駆け寄りチューしてハッピーエンドで終わるというお決まりのパターンだ!?
ハリウッド映画の主人公になりたがる米国気質の議員達も最後はハッピーな落とし所を描いているとは思うが、残念ながらヒロインはチューしてくれないしブーイングは双方に飛び、絶対的なヒーローは存在しない!
故に、このゲームに勝者はなく敗者だけなので、振り上げた拳を先に下ろした方が負けだから、わかっていても譲歩できずにデッドラインを越えてしまうリスクがある。
侘び寂びのないハリウッド映画ばかり見て育った米国の大人たちが、気分だけは自分だけが100%正義のヒーローで危機を危機とも感じない(この国では正義が危機に打ち勝つはずだと刷り込まれている)ので厄介なのです!?
暫定予算と債務上限引き上げを来年1~2月まで延長することで合意を目指しているようですが、議員からも合意に向けて楽観的なコメントも出ています。
外野は当初からデフォルトには陥らないとの予想が大多数ですが(というよりデフォルトするとの予想を知りませんが)、んなことぁー当たり前であって「まさか」の確率をゼロと予想するのか、様々な思惑を抱えた愚かな人間の集団で合意することにはリスクがあって「まさか」の確率が10%程度はあると見るかの違いでしょう。
さて、この映画はハッピーエンドで終わり、ヒーローは(あんたが陥れたんだけど)アメリカを起死回生の一撃でデフォルトの危機から救い、(あんたが招いてんだけど)世界経済をリーマンショック以上と言われる危機の襲来から守ることは出来るのでしょうか?
それとも、受けが良かったから3カ月危機を先送りして「デフォルトへのカウントダウン Part2」の上映に持ち越し、「ダイ・ハード」のようにシリーズ化でも目論むのでしょうか?
でも、このB級映画のデフォルト危機コメディのオチに詫び寂びは要らん!