スパイダーS&P500高配当株ETFの概要
ステート・ストリートが11月19日に東証上場させるETFシリーズの続きです。
名称 :ステート・ストリート・スパイダーS&P500高配当株ETF [銘柄コード:451A]
投資対象:主としてSPDRポートフォリオS&P500高配当ETFの受益証券に投資
対象指標:S&P500銘柄のうち配当利回りの上位80銘柄で構成されたオリジナル指数
信託報酬:0.106%(税込:0.1096%)程度
本家によるSPYDの東証版が登場!
こちらもまだ詳細はわからないのですが、上の概要でこのETFの構造が読み解けました。
断言してもいいですが、高配当で有名な本家米国ETFのSPYD1本をひたすら買い入れるだけの東証ETFです!
信託報酬を見ると、税抜を単純に1.1倍しても税込に一致しません。米国SPYDの経費率は0.07%に設定されていますが当然日本の消費税は掛かりません。税抜き信託報酬をSPYD経費率に日本側のETFで0.036%を上乗せしていると仮定して、日本側だけ税込価格に変えると0.0396%となりSPY経費率に加算してやるとピタリ0.1096%になります!
ここではSPYD自体の評価には触れませんが、9月30日時点のインデックス配当利回りが4.68%あるそうなので、ここから経費を引いた残りが年4回(1/4/7/10月)分配されることになります。
このETFも国内組成になるのでおそらく二重課税調整の対象となり、配当狙いの投資家にとってはその重要度が増すので、ステートストリートがSPYD東証版を投入した狙いでもあるのでしょう。
信託報酬はSBIのSPYD投信を下回る!
国内でSPYDに投資したければ、既に「SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックスF(年4回)」の投資信託があります。SBIのファンドは低コストの定評があって、このファンドも抑えられていますが信託報酬は税込0.1338%に設定されています。
451Aの方が0.024%程度下回りますが、この程度の差は微妙と言えば微妙です。
でも、配当狙いは投信よりもETFの方が健全かつ相性が良いと思います。ETFはインカムゲインを分配しなければならないし、キャピタルゲインを原資としたタコ足分配も許されないので健全です。
因みにSBI・SPYDの直近1年分配金利回りは3.89%となっているので健全な範囲で分配しているようには見えますが、ETFなら厳格なルールによりそんなことを気に掛ける必要もありません。
451Aの内容からS&P500ETFに関してポジティブ類推!
451Aの内容から前回エントリーのS&P500連動の449A/450Aに関してポジティブな類推が出来ます。
441AはSPYD経費率を含んだ信託報酬が表記されていました。同日に上場する449Aと450AがSPYを買い付けるだけのファンドならその経費率を外出ししたゴマカシで約0.03%の信託報酬を謳うことは考えられない。税込みも税抜きのキッチリ1.1倍になっている。
また、451Aは「ETFの受託証券に投資」と明記されているのに対して、449A/450Aは「米国株式インデックス・マザーファンド受益証券に投資」と書かれていることから
449A/450AはSPYを買い入れずに信託報酬約0.03%の驚安S&P500連動ETFではないかと類推されます!
それでも指標ライセンス料の外出しは考えられますけどね。込みなら安過ぎ!さて?